【完結】流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。

時々雨

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俺の推し超カッコいい

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 side ルアネ

 みんなと合流しようと歩きだしたら、そういえばヒューイは何処にいるんだろう?と思い、フロガに聞こうと振り返ったら、何か殺気のようなものを感じた。

 そして、とてもヒューイが気になりだした。嫌な予感がする。

「殿下、先に合流していてください。私はヒューイを探してきますっ!」

 といい、感が促すままに駆け出した。

「ルアネ!お前まだ、不調だろう!」

「大丈夫です!殿下のおかげで魔力あるので!!!!」

 と振り返らずに大声で返事をした。

 こっちの方から人の気配がすると思い、茂みの中をかき分けながら進んでいると、ヒューイと黒い人影をみつけ、様子を伺った。何か修羅場だ…!と思ったが黒い人影に魔力が集まっていく感じがし、妙に怪しさが増していた。

 もしかして…、もしかしなくても、

 ヒューイはピンチなのでは??

 ここでヒューイを見殺しにするわけには行かない…と思ったら、駆け出していた。

 気づかれない様に魔力を集め、氷の塊を作り黒い人影に放つ。相手が武器を持っていたら困るので、剣も作っておこう。

 ビュン、と氷の塊が黒い人影の袖付近を貫いた。驚いた黒い人影は掴んでいたヒューイの顎を放した。僕は、後ずさったのを見逃さすに好機と思いヒューイと黒い人影との間に割り込む。

「何者か知らないが、ヒューイから離れてもらおうか」

 ヒューイを庇いながら剣を向ける。黒い人影は、時が止まった様に動かなくなったと思ったら、いきなり笑い出した
 。
「ハハハッ!ハッ、まさか、目的の本人が登場するなんて!!」

 大変愉快そうに笑うコイツは一体…なんなんだ。

「ヒューイ…コイツは…?」

「よくわからない。得体のしれないヤツ…」

 そう、ヒューイがいうと更に笑い出した。

「水くさいじゃないですか...!あんなに一緒にハイネルセンを陥れようとした仲なのに」

 えっ…!?いや、でも明らかにコイツの方が怪しさ満載なのにデタラメをいってる可能性の方が高いし。

 チラッと後ろを向いてヒューイをみるけど、下を向いててよくわからなかった。

「どういう事だ」

「あれ?貴方は勘が良いと思ってましたけど、もしかして、まだ気づいてない感じですか?期待しすぎてしまったかな」

 むか…!含みのある言い方ばかりでムカつくヤツだな。

「まぁ、いいでしょう。君が折角目の前にいるのだから。簡潔に答え合わせをしよう。まず一つ、私とヒューイは利害が一致の関係」

 ヒューイとコイツが?何の関係だ…。とりあえず黙って相手の話しを聞くことにする。

「二つ、ヒューイは私の指示で動く下部である。これは、ヒントになるかもしれないですが…。三つ、私はヒューイにルスと、取り引きするように指示をした」

 ルス?何故ルスが?と思ったが、今回ルスとヒューイのキーワードで思い出すモノがあった。“ポーション”だ。

「心当たりがあるみたいですね」

 まさか…と思うが、ヒューイは僕がハイネルセン家だとしって態度変わったし、ルスも今回違和感あったし。いやでも、ヒューイはクズだったけど結局は助けにきてくれて…?もう!何がなんだが!?わからないよ!しかも、さっきコイツ「あなた感悪いみたいね(笑)」てバカにしてきたしムカつく~!!まだ、頭の整理が追い付かないけど…これから言うことは仮説ね、仮説としてね。

「アンタとヒューイが繋がっていて、アンタの指示でルス経由で僕にポーションを飲ませて、魔力コントロール力を乱したと?」

「多少…差違はあるが、大方その通り。私だけに敵意を向けるのはおかしいと思うよ。後ろのヤツもこの計画に加担しているのだから。でも、私が渡したクスリは魔力コントロール力を皆無にするはずなのだが、さっき魔力使ったよな。また、お前は失敗したのか」

 楽しそうに話してると思ったら一瞬で怒りだした。この人情緒不安定すぎる。

 しかも、ちゃんとお前らのクスリ?のせいで魔力コントロール力皆無になったわ。殿下とチュッチュして魔力をもらいました。なーんて、誰が言えるか~!!

「認めるわけだな。アンタが首謀者だと...!ヒューイとルスはこちらで引き取って詳細を聴く事にする。先ずは怪しいお前を捕まえて、学校に突きだす」

「認めよう。できるものなら捕まえてみろ!クスリを飲んで不調なお前など、大した事はない」

 アイツはローブを広げて印を組んだかと思ったら、一瞬で僕たちの周りだけ暗くなった。印を組む魔術って、確か古代魔術だったはず?今は変な組織しか使ってない、という記事を何処かでよんだけど。僕は転生者だから陰陽師じゃん!?ってなるけど!

 てか、アイツも俺の事嫌いじゃん!?ヒューイとの利害一致ってハイネルセン家が嫌いってこと~?変なのに嫌われて付きまとわれてるハイネルセン家。お父様さぞ苦労してるんだろうな。

 現実逃避をしている場合ではなくて、相手の方に高魔力が集まっているので、今ある魔力では対応できない…。所謂ピンチなんですが…!

 まだ、ヒューイとルスには沢山聴きたい事が残ってるし、こんな所で消されるのは困るのだ。二人の事、僕はコイツよりは信じてるんだ。

 いつもなら魔力を持っているから平気だが、今は少ないので高魔力の余波でたっているのもきついしそこら中に切り傷ができて結構痛い。跳ね返すぐらいはとシールドを作っていると、

 シュッ!! シュルルッ

 と上から音がした瞬間一気に暗闇が晴れた。見上げると前方に糸が絡まり、身動きがとれないアイツと、糸の先を辿ると木の上にネアがいた。

「ネア!」

「ルアネ様、ご無事で何よりです。コイツ排除致しましょう」

 うちのネアがめちゃめちゃカッコいい!!これ程心強い事はない!ネアの糸が苦しいのかアイツは踠いている。首にも糸が巻き付いているから声も上手くだせないのだろう。

「ルアネくん僕もいるよ」

 委員長~!!

「今回非常事態が多くてね、途中で実習は中止になったんだ。それで、音信不通のグループを精鋭部隊で捜索し保護する事になり、君たちが最後のグループってわけさ」

 そういって、委員長はアイツに杖を向け、とても長い呪文を唱えはじめていた。確か五分くらいかかるヤツ。

 しかも、そんな事になっていたなんて。確かに今回は非常事態が多かった。僕たちが最後のグループなら、他の人たちはみんな保護されたということでちょっと安心した。

「ルアネ様、コイツが今回の首謀者でよろしいのでしょうか」

「全部かはわからないが、今回の事件の重要人物で間違いない。絶対に逃がす…な」

 とネアに伝えていたら、遠くから「ルアネ~!」と僕を探す殿下と他のグループの皆の皆こ声が聞こえてきた。コイツはハイネルセン家が目的みたいだけど、もし殿下を狙ったら…?

 僕は怪我しても死んでもまぁ大きな問題にはならないが、殿下はこの国の王子なので、僕と規模が違う!コイツと殿下を会わせてはならないと思ったのを、木の上のネアも同じことを思ったみたいで、目があった。

 一瞬。たった一瞬、目を離した瞬間にアイツが居た場所がボウッ!と燃えた。糸を持っていたネアの手元まで燃え移り、火の熱さに耐えられず、ネアが手を放したら「また、会おう」という声が聞こえ、跡形もなく消えてしまった。

 そこに到着した殿下御一行は「どういう状況?」と首を傾げていた。
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