家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。

3匹の子猫

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第48話

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 十分な休息と食事をとった後、俺たちは神殿の中に入っていった。


そこに待っていたのは巨大な幾つもの石で出来た像と巨大な石碑だった。像は、エルフやドワーフや人間、その他多くの種族、さらには数多くの魔物の像まであった。

石碑には見たこともない文字で長々と何かが書かれていた。

初めて見る不思議な文字だったにも関わらず、俺には何が書かれてるか分かった。


「何故だか、この文字を読むことができるようだ…ママも読めるか?」


「うん!こんな文字見たこともないのに不思議よね…」


「本当か?俺たちには全く読めないな。悪いが、最初から読み上げてくれるか?」


「分かった!それじゃー、読んでいくぞ!!」




いつの日か子孫がここに辿り着いた時の為、これを書き残すことにする。

我はアトラス14世なり。我が治めるアトランティスは繁栄を極めた。

しかし、少々目立ち過ぎてしまったようだ。神々に我が国を海へ沈める計画があることを知った。

我は神々をも欺き、この地に我が知識の全てを残すことにした。


我はまず、半異空間に1つの広大な島を転送することに成功した。

しかし、これだけでは神々にすぐに見つかることだろう。

そこでこの地に心穏やかな人間のみを集め、遺伝子を操作し、エルフ、ドワーフ、ホビットなど空想の世界の存在を模写した生き物に変異させた。


これでこの島が神々に見つかっても、特殊な世界が異空間に存在しており、穏やかな生物が平和に生きてるようにしか見えないだろう。


我がここまでして隠すのは、2つの石。

1つはこの神殿の中心にある【賢者の石】。我の知る全ての知識が封じられている。また賢者の石を持つことは、この狭きアトランティスの全ての権限を有することとなる。


もう1つは世界樹の木に隠された【魔力の石】。我はこの星に生まれ出る魔法の力を全て世界樹に集めることにした。


それにより、後世この星では魔法の力は消え失せることだろう。

集めた魔法の力は9割を世界樹の木の力に、残りを魔力の石に蓄積するようにした。

これも神々には世界樹が生まれたことにより、魔法の力が失われたと思わせる為だ。


そして魔力の石を手にすることができるのは、賢者の石を持つものだけである。賢者の石を持つものが世界樹の昇降機の中で、「我神々に復讐するもの」と唱えれば石同士が引き寄せられ、その場所に導かれる。


我はまもなく死ぬこととなる。だが、我の力は未来に託される。


これを読んでいる我が子孫よ!願わくばこの力を使い、世界を…神々をも従えるのだ!!




 なんてことだ…これは地球で伝説になっているアトランティス伝説の話と類似し過ぎている。ここは異空間には違いないが、異世界ではなく地球だというのか!?

地球も遥か昔には魔法の力が存在していたのか?


そんなことよりも、話が壮大すぎて俺たちには場違い感が半端ない!



「ママ、これはどうしよう…おそらくこれは地球で昔あった話だ!ずっと異世界に飛ばされたと思っていたけど、ここは地球の異空間に当たるようだ。

外に広がる人間の世界って…普通に俺らの住んでいた地球ってことだと思う!


このまま外に出られたら、また平和な日常に戻れるのかな?」


「それなら素晴らしいわね…最近はまた地球に帰れるなんて思ってもなかったからとっても嬉しい!!」


「えー!!また学校に行く生活に戻っちゃうの?ひかり、ここの生活の方が好きなのにー!!」


「ひかりはここの生活の方が好きだったの?テレビもゲームもないのに!?」


「うー!それは…どっちも好き!!でも勉強はきらーい!」


「そうか…勉強も生きていくのに大事なんだぞ!特に小学生の頃に学ぶことは大人になっても役立つことが多いんだけどなー。」


「あれから3年以上経ってるし、学年どうなるのかしら?」


「その前に戻ったら家も無ければ、ローンはがっつり残ってる状況だろ?おそらく仕事もとっくにクビになってるだろうし、帰ったら帰ったで大変そうだな?」


「それでも家族が揃ってさえいれば、何とでもなるわ!子供たちも大きくなってるし、私もまた働きに出てもいいしね!」




 俺たちが既に地球に戻った後の話で盛り上がっていると、カオスが話に入ってきた。


「トモヤ、それでどうするんだ?今の話では、この空間を出る手がかりは、その賢者の石に残された知識のみのようだ!

俺はトモヤがその石を持てばいいと思うぞ!」


「俺なんかが持っていい代物ではない気がするが…他に外に出る為の手がかりもないしな。知識だけはもらうか…?」


「よし!話は決まったな!!
さっさとその中心とやらに向かうぞ!」



 神殿の中心と思われる地はすぐに見つかった。

そこは巨大な祭壇になっており、中心には金でできた不思議な形の石碑が存在していた。


石碑にはこう書かれていた。



我が子孫よ!この石碑の中に賢者の石を封印されている。

石碑を傷つけようとすれば、その知識は永遠に失われることになるだろう。

我が子孫であれば、このまま自ら力にすることができる筈だ。

この力が役に立つことを願っている。



なるほど…俺はおそらくはアトラスとやらの子孫ではないが、この条件をこなすことは可能だな!



「やってみるよ!素材登録!!」


台座は光の粒子になり俺に吸収された!



《素材【ゴールド】を登録しました。》
《素材【賢者の石】を登録しました。》

《賢者の知識を展開します…》


《賢者の知識を取得しました。》
《アトランティスの権限を取得しました。》
《ユニークスキル【兵器メーカー】を取得しました。》
《ユニークスキル【兵器収納】を取得しました。》



「こ、これは…ものすごい知識の量だ。。脳がパンクしそうだ…」


「パパ、大丈夫?」


みんなが俺を心配して近づいてくる。


「あー。何とか大丈夫だ!ママ、何か甘いものくれないか?脳が一気に知識を取得し過ぎて、甘いものを欲してるようだ!」


「チョコレートでいい?」


「あー。ありがとう!」


「あー!ひかりもいるー!!」


「あかりもー!!」


「はいはい。」



「ヒロミ、それは何なのだ?俺たち家族にもそれを食べさせるのだ!」


「甘いものだけど大丈夫です?確か犬科の動物はチョコレートを食べたら最悪死んじゃう筈なんだけど…」


「浩美、チョコレートはノア一家にはまずい!バナナや焼き芋くらいにしといた方がいい。」


「俺たちフェンリルが食べ物くらいで死ぬわけがないだろうが!毒のある生物を食らっても平気なんだぞ!

いいから寄越すんだ。ついでにそのバナナと焼き芋というものも寄越すんだ!!」


「それもそうか…伝説の生き物だもんな!でも念の為、少しだけにしておくんだぞ!」


「トモヤは無駄に心配性だな?」



 ノア一家はバナナが一番お気に召したようで、浩美にかなりのおかわりをせがんでいた。


俺の頭痛も回復したところで、俺は大量に得た知識を確認して回った。


分かったことは過去の歴史と、現在の日本でもとても作り出すことのできない古代の技術の数々、そして魔法に対する多くの知識だった。



「ところで、この空間から出る方法は分かったのか?」


「そのことなんだが…ちょっと大変なことになりそうだ!」


「どうしたというのだ!?」

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