40 / 78
本編
おまじない
しおりを挟む
発情期6日目。
発情期が終わりかけだから、身体の疼きは抑制剤を飲まなくても我慢できる程度だ。
4日前、家族の前で番宣言したのだが、その日の夜にくしゃみと鼻水が出て、風邪と診断された。
熱もあったけど、風邪のせいなのか発情期のせいなのか朦朧としていたオレには判別できなかった。
とりあえず、風邪薬が効いて昨日には鼻水も止まった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「さて、どうしたものか…」
今朝、お母さんと叔母さんが部屋に持ってきた箱の中身を直視できずに蓋をした。
ベッドの上で正座して箱と向き合うことかれこれ30分。
いや、わかるんだけど…。
わかりたくない自分がいる!
コンコン
「ひゃいっ」
ノック音に声がうわずった。
「くくっ…なんだ、ひゃいって」
ガチャリとドアを開けて、皇貴先輩は笑いながら入ってきた。
とっさに箱を背後に隠した。
「せ、先輩、どうしたんですか?」
「あー、お前のお母さんたちに行けって言われて…って、今なんか隠しただろ?」
「隠してなんかっ」
ベッドの上で動揺するオレの背後で、箱の中身がカタリと音を立てる。
「わっ、先輩」
「なんだこの箱?」
オレに覆い被さるように頭を抱いて、後ろの箱を見つける。
「あ…それは…その…」
「開けていいか?」
「いやっ、それはちょっと…」
訊いたクセにオレの返答を待たずに蓋を開けた先輩は、その状態で固まった。
「これっ……て…」
「……は、母たちからの、げ、激励品…かなぁ?」
恥ずかしすぎて先輩の顔が見れなくて明後日の方を見る。
「この薬は?」
「ぴ、ピル…です。は、発情期の時は、その、出来やすい、か、ら…あのっ、す、する前にも、の、飲んだ方がいいって、お、叔母さんが…」
吃りながら、消え入りそうな声で説明した。
恥ずかしすぎて、本当に消えたい…。
「ふーん…」
先輩は包装シートに入ったピルを目の前にかざして少しの間眺めた後、オレに視線を向けた。
「なあ、これ、俺が飲ませていい?」
「は?」
言ってる意味がわかりません。
首を傾げていると、先輩はドアに行くとカチャリと鍵をかけ戻ってきた。
「さっきな、お前のお母さんたちに今日は誰もこの部屋に近づけないって言われたんだ」
「………」
「それって、そういうことで合ってる?」
頭の後ろに伸ばされた手がオレの項を撫でる。
嗚呼、どこまで用意周到なんだウチの母たちは…。
オレは観念した。
目の前に立つ先輩を見上げて、コクンと頷いた。
顔が熱い。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
先輩は予告通り、オレに薬を飲ませた。
口移しで。
最初のキスで舌に乗せた錠剤を押し込まれ、次のキスで水を流し込まれ、そのまま訳がわからないうちに嚥下した。
それだけでオレの心臓はバクバクして息が上がった。
「結季」
耳元で囁かれるとブルリと身体が震えた。
身体がこの先の行為に期待しているみたいだ。
先輩は顔じゅうにキスをしながらオレの浴衣の帯を解いて、合わせに手を掛けてそっと開いた。
空気に曝された身体はまたフルッと小さく震える。
先輩のキスは耳から首筋を伝い鎖骨をなぞる。
「噛むぞ」
「ふっ…」
鎖骨に息がかかって返事が出せない代わりに、コクコクと頷いた。
先輩はふっと笑うと、首の付け根に齧り付いた。
「ふぁ…あ、あ……はぁ…ん…」
オレの身体は一気に熱くなった。
「フェロモンが濃くなったな」
「せ、先輩……キス……したい…」
オレは先輩にしがみついてキスを強請った。
その後はもう夢中でよくわからない。
触れる肌が気持ちよくて、そこから伝わる体温も気持ちよくて、先輩がもたらす快感にずっと喘いでいた。
オレの後ろは先輩の指で時間をかけて解され、溢れる愛液でドロドロになった。
「結季、挿れたい。挿れていいか?」
その言葉と共に孔から指が抜け、代わりに熱い塊がそこに当たった。
「あ……オレも……先輩の……欲し、い……」
自然に出た言葉に先輩が微笑むと、熱い塊がオレの中に入ってきた。
十分に解されたけど、指よりも大きいものをはじめて受け入れたそこは痛かった。
痛みだけでなく拭えない違和感と質量がすごくてうまく呼吸が出来ないオレに、先輩は何度も触れるだけのキスをして「大丈夫だ」と言って呼吸の仕方を教えてくれた。
先輩のものが馴染むと痛みは快感に変わり、オレの中は更なる刺激を求め疼いて、無意識に腰が揺れた。
「はっ…あんっ…せん、ぱい…」
先輩を見上げると、苦しそうに顔を歪めた。
「その顔、ズルいな」
「えっ、何が?…あっ…また、大きく…待っ…」
「待たない」
「う、ああっ」
入り口まで抜けたそれは、ズンっと一気に奥を穿った。
何度も穿たれて、中だけでなく身体ももっと熱くなる。
「結季…おまじない、していい?」
「あ…」
その瞳に霞がかっていた記憶が蘇る。
『こうくん、また会える?』
『また会おう。また逢えたら……』
『……うん?』
『また、おまじないしていいか?』
『…うん、…していいよ…。僕、こうくんだけにして欲しい……約束だよ』
『ああ』
ああ、そうだ……。
「結季?」
「思い…出した。約束……。こうくんが、またおまじないしてくれる、約束…」
記憶が戻っても思い出せなかった大切な約束を今やっと思い出した。
先輩は目を大きく見開いてオレを見つめた。
「思い出したのか…?」
「うん…。今思い出した。遅くなって、ごめん」
先輩の頬に触れ、伝う涙を拭う。
先輩はフルフルと首を振り、頬に触れるオレの手を取り、掌にキスをした。
一度、中から出た先輩は、オレの身体を反転させうつ伏せにすると再び入ってきた。
「んっ、あ、あ、あ…」
さらに質量を増した先輩のものがオレの中で擦れて、それだけでまた達してしまう。
「これからが本番なのにへばるなよ」
「んっ、だってぇ……はぁっ」
オレの項をざらりと舌が当たった。
「また匂いが濃くなった」
「んんっ…あ、ぁん…」
キスと舌で項を刺激され、同時に中の良いところを刺激されたオレは必死にシーツにしがみ付いて受け止めた。
「結季、出すぞ」
「ぅ…ん、あっ」
オレの返事を待たずに、先輩はオレの中に熱い飛沫を出した。
「あ、あ、あ…」
「まだだ」
「ふぁ…ああああ…」
オレの項に鋭い痛みが走り、それを追いかけるように全身に震えが走った。
そのまま後ろから抱きしめられ、しばらくその余韻に浸った。
オレは皇貴先輩の番になった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「つか……番になったからって、こんなにする必要ないじゃないですか」
オレを抱きしめながら横になる先輩に文句を言うと、先輩は誤魔化すようにおでこにキスをする。
「お前、あの一回で終われるわけないだろ。そのために箱の中にアレも入ってたんだから」
「そ、それは…そうかもしれないけど…」
モジモジするオレを先輩は強く抱きしめると、裸のままのオレと先輩のものが擦れる。
また流されそうになる雰囲気をグッと堪える。
「結季、もういっーー」
「だからって、全部使うほどしなくてもいいじゃないですか!」
やっぱり納得いかなくてオレは叫んだ。
腰が痛い。
ベッドから起き上がれないくらい痛い。
絶対、筋肉痛になってる。
というか、本気で動けない。
現在、深夜1時。
発情期、終わりました。
____________________
ちなみに、先輩のポケットにある財布にストックが3枚あったそうです。
ヤメテクレ…(by.結季)
発情期が終わりかけだから、身体の疼きは抑制剤を飲まなくても我慢できる程度だ。
4日前、家族の前で番宣言したのだが、その日の夜にくしゃみと鼻水が出て、風邪と診断された。
熱もあったけど、風邪のせいなのか発情期のせいなのか朦朧としていたオレには判別できなかった。
とりあえず、風邪薬が効いて昨日には鼻水も止まった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「さて、どうしたものか…」
今朝、お母さんと叔母さんが部屋に持ってきた箱の中身を直視できずに蓋をした。
ベッドの上で正座して箱と向き合うことかれこれ30分。
いや、わかるんだけど…。
わかりたくない自分がいる!
コンコン
「ひゃいっ」
ノック音に声がうわずった。
「くくっ…なんだ、ひゃいって」
ガチャリとドアを開けて、皇貴先輩は笑いながら入ってきた。
とっさに箱を背後に隠した。
「せ、先輩、どうしたんですか?」
「あー、お前のお母さんたちに行けって言われて…って、今なんか隠しただろ?」
「隠してなんかっ」
ベッドの上で動揺するオレの背後で、箱の中身がカタリと音を立てる。
「わっ、先輩」
「なんだこの箱?」
オレに覆い被さるように頭を抱いて、後ろの箱を見つける。
「あ…それは…その…」
「開けていいか?」
「いやっ、それはちょっと…」
訊いたクセにオレの返答を待たずに蓋を開けた先輩は、その状態で固まった。
「これっ……て…」
「……は、母たちからの、げ、激励品…かなぁ?」
恥ずかしすぎて先輩の顔が見れなくて明後日の方を見る。
「この薬は?」
「ぴ、ピル…です。は、発情期の時は、その、出来やすい、か、ら…あのっ、す、する前にも、の、飲んだ方がいいって、お、叔母さんが…」
吃りながら、消え入りそうな声で説明した。
恥ずかしすぎて、本当に消えたい…。
「ふーん…」
先輩は包装シートに入ったピルを目の前にかざして少しの間眺めた後、オレに視線を向けた。
「なあ、これ、俺が飲ませていい?」
「は?」
言ってる意味がわかりません。
首を傾げていると、先輩はドアに行くとカチャリと鍵をかけ戻ってきた。
「さっきな、お前のお母さんたちに今日は誰もこの部屋に近づけないって言われたんだ」
「………」
「それって、そういうことで合ってる?」
頭の後ろに伸ばされた手がオレの項を撫でる。
嗚呼、どこまで用意周到なんだウチの母たちは…。
オレは観念した。
目の前に立つ先輩を見上げて、コクンと頷いた。
顔が熱い。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
先輩は予告通り、オレに薬を飲ませた。
口移しで。
最初のキスで舌に乗せた錠剤を押し込まれ、次のキスで水を流し込まれ、そのまま訳がわからないうちに嚥下した。
それだけでオレの心臓はバクバクして息が上がった。
「結季」
耳元で囁かれるとブルリと身体が震えた。
身体がこの先の行為に期待しているみたいだ。
先輩は顔じゅうにキスをしながらオレの浴衣の帯を解いて、合わせに手を掛けてそっと開いた。
空気に曝された身体はまたフルッと小さく震える。
先輩のキスは耳から首筋を伝い鎖骨をなぞる。
「噛むぞ」
「ふっ…」
鎖骨に息がかかって返事が出せない代わりに、コクコクと頷いた。
先輩はふっと笑うと、首の付け根に齧り付いた。
「ふぁ…あ、あ……はぁ…ん…」
オレの身体は一気に熱くなった。
「フェロモンが濃くなったな」
「せ、先輩……キス……したい…」
オレは先輩にしがみついてキスを強請った。
その後はもう夢中でよくわからない。
触れる肌が気持ちよくて、そこから伝わる体温も気持ちよくて、先輩がもたらす快感にずっと喘いでいた。
オレの後ろは先輩の指で時間をかけて解され、溢れる愛液でドロドロになった。
「結季、挿れたい。挿れていいか?」
その言葉と共に孔から指が抜け、代わりに熱い塊がそこに当たった。
「あ……オレも……先輩の……欲し、い……」
自然に出た言葉に先輩が微笑むと、熱い塊がオレの中に入ってきた。
十分に解されたけど、指よりも大きいものをはじめて受け入れたそこは痛かった。
痛みだけでなく拭えない違和感と質量がすごくてうまく呼吸が出来ないオレに、先輩は何度も触れるだけのキスをして「大丈夫だ」と言って呼吸の仕方を教えてくれた。
先輩のものが馴染むと痛みは快感に変わり、オレの中は更なる刺激を求め疼いて、無意識に腰が揺れた。
「はっ…あんっ…せん、ぱい…」
先輩を見上げると、苦しそうに顔を歪めた。
「その顔、ズルいな」
「えっ、何が?…あっ…また、大きく…待っ…」
「待たない」
「う、ああっ」
入り口まで抜けたそれは、ズンっと一気に奥を穿った。
何度も穿たれて、中だけでなく身体ももっと熱くなる。
「結季…おまじない、していい?」
「あ…」
その瞳に霞がかっていた記憶が蘇る。
『こうくん、また会える?』
『また会おう。また逢えたら……』
『……うん?』
『また、おまじないしていいか?』
『…うん、…していいよ…。僕、こうくんだけにして欲しい……約束だよ』
『ああ』
ああ、そうだ……。
「結季?」
「思い…出した。約束……。こうくんが、またおまじないしてくれる、約束…」
記憶が戻っても思い出せなかった大切な約束を今やっと思い出した。
先輩は目を大きく見開いてオレを見つめた。
「思い出したのか…?」
「うん…。今思い出した。遅くなって、ごめん」
先輩の頬に触れ、伝う涙を拭う。
先輩はフルフルと首を振り、頬に触れるオレの手を取り、掌にキスをした。
一度、中から出た先輩は、オレの身体を反転させうつ伏せにすると再び入ってきた。
「んっ、あ、あ、あ…」
さらに質量を増した先輩のものがオレの中で擦れて、それだけでまた達してしまう。
「これからが本番なのにへばるなよ」
「んっ、だってぇ……はぁっ」
オレの項をざらりと舌が当たった。
「また匂いが濃くなった」
「んんっ…あ、ぁん…」
キスと舌で項を刺激され、同時に中の良いところを刺激されたオレは必死にシーツにしがみ付いて受け止めた。
「結季、出すぞ」
「ぅ…ん、あっ」
オレの返事を待たずに、先輩はオレの中に熱い飛沫を出した。
「あ、あ、あ…」
「まだだ」
「ふぁ…ああああ…」
オレの項に鋭い痛みが走り、それを追いかけるように全身に震えが走った。
そのまま後ろから抱きしめられ、しばらくその余韻に浸った。
オレは皇貴先輩の番になった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
「つか……番になったからって、こんなにする必要ないじゃないですか」
オレを抱きしめながら横になる先輩に文句を言うと、先輩は誤魔化すようにおでこにキスをする。
「お前、あの一回で終われるわけないだろ。そのために箱の中にアレも入ってたんだから」
「そ、それは…そうかもしれないけど…」
モジモジするオレを先輩は強く抱きしめると、裸のままのオレと先輩のものが擦れる。
また流されそうになる雰囲気をグッと堪える。
「結季、もういっーー」
「だからって、全部使うほどしなくてもいいじゃないですか!」
やっぱり納得いかなくてオレは叫んだ。
腰が痛い。
ベッドから起き上がれないくらい痛い。
絶対、筋肉痛になってる。
というか、本気で動けない。
現在、深夜1時。
発情期、終わりました。
____________________
ちなみに、先輩のポケットにある財布にストックが3枚あったそうです。
ヤメテクレ…(by.結季)
28
あなたにおすすめの小説
【運命】に捨てられ捨てたΩ
あまやどり
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。
【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
【完結】選ばれない僕の生きる道
谷絵 ちぐり
BL
三度、婚約解消された僕。
選ばれない僕が幸せを選ぶ話。
※地名などは架空(と作者が思ってる)のものです
※設定は独自のものです
※Rシーンを追加した加筆修正版をムーンライトノベルズに掲載しています。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
家を追い出されたのでツバメをやろうとしたら強面の乳兄弟に反対されて困っている
香歌奈
BL
ある日、突然、セレンは生まれ育った伯爵家を追い出された。
異母兄の婚約者に乱暴を働こうとした罪らしいが、全く身に覚えがない。なのに伯爵家当主となっている異母兄は家から締め出したばかりか、ヴァーレン伯爵家の籍まで抹消したと言う。
途方に暮れたセレンは、年の離れた乳兄弟ギーズを頼ることにした。ギーズは顔に大きな傷跡が残る強面の騎士。悪人からは恐れられ、女子供からは怯えられているという。でもセレンにとっては子守をしてくれた優しいお兄さん。ギーズの家に置いてもらう日々は昔のようで居心地がいい。とはいえ、いつまでも養ってもらうわけにはいかない。しかしお坊ちゃん育ちで手に職があるわけでもなく……。
「僕は女性ウケがいい。この顔を生かしてツバメをしようかな」「おい、待て。ツバメの意味がわかっているのか!」美貌の天然青年に振り回される強面騎士は、ついに実力行使に出る?!
十二年付き合った彼氏を人気清純派アイドルに盗られて絶望してたら、幼馴染のポンコツ御曹司に溺愛されたので、奴らを見返してやりたいと思います
塔原 槇
BL
会社員、兎山俊太郎(とやま しゅんたろう)はある日、「やっぱり女の子が好きだわ」と言われ別れを切り出される。彼氏の売れないバンドマン、熊井雄介(くまい ゆうすけ)は人気上昇中の清純派アイドル、桃澤久留美(ももざわ くるみ)と付き合うのだと言う。ショックの中で俊太郎が出社すると、幼馴染の有栖川麗音(ありすがわ れおん)が中途採用で入社してきて……?
【完結】初恋のアルファには番がいた—番までの距離—
水樹りと
BL
蛍は三度、運命を感じたことがある。
幼い日、高校、そして大学。
高校で再会した初恋の人は匂いのないアルファ――そのとき彼に番がいると知る。
運命に選ばれなかったオメガの俺は、それでも“自分で選ぶ恋”を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる