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本編
おかえり
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それから1週間が経ち、オレは学園に戻った。
寮に戻ると、涙と鼻水でぐっちゃぐちゃの瑠可が抱きついて出迎えてくれた。
「結季くん、ボクのせいでごめんね。助けてあげられなくて、ご、ごめんねぇ」
「瑠可も怪我大丈夫だった?」
オレのことばかり心配する瑠可だって、あの時、受け身も取れないまま蹴り飛ばされて無事ではなかったはずだ。
「うん。打ち身が酷くて痣だらけになっちゃった。口の中も切れて、痛くて2、3日入院したけど無事だよ」
うーん。そんなに無事ではないな。
でも、笑えるくらい元気になってるから大丈夫だろう。
「でも、良かった」
「あ、あのね…楓兄が病院にお見舞いに来てくれて…」
「えっ…?」
それは初耳だ。
オレの知る限り、交友関係は淡白な楓兄がお見舞いするなんて。
これはもしや…。
「結季くん?どうしたのニヤニヤして」
「あ、ううん。なんでもない」
「あー、もしかして、皇貴先輩のこと考えてた?あ、そうだ、項見せてー」
瑠可の思わぬ反撃を喰らい、オレの顔は真っ赤になった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
寮に戻ってきたと思ったら、もうゴールデンウィークに入ろうてしていた。
この連休は義両親の家に帰ることにした。
実家には夏休みの後半に帰省する予定だ。
その前に。
山のように出された課題を終わらせないと。
休んでいる間にまた授業に置いていかれたので、放課後は補講に勤しんだ。
皇貴先輩は卒業してしまったから、担任がその役をしてくれた。
そんな先輩とはメッセージアプリで毎日連絡を取っている。
メッセージだけでなく、テレビ電話で顔を見て話もしている。
エロいことはできないから助かるど、画面越しはそれはそれでちょっと恥ずかしい。
週末は、土日のどちらかは必ず会いにきてくれて一緒に出かけてる。
ちなみに、オレの両家族との約束で、オレの卒業までは発情期以外は行為はキスまでとなった。
元々性欲が強い先輩はいつも欲求不満で、毎回エロいキスをしてくるから少し困る。
だって、オレ、そんなに性欲ないもん。
日曜日の今日も図書館で勉強を見てもらった後、トイレでねちっこくキスをされた。
しかも、それせいでオレが酸欠になって朦朧としている間に、鎖骨にキスマークを付けた。
皇貴先輩がこんなデレデレな彼氏だなんて知らなかった。
まあ、課題手伝ってもらって助かったからいいか。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
ゴールデンウィークの連休初日。
寮には義父と義兄が迎えにきてくれた。
義父は荷物を運ぶのを手伝ってくれ、義兄は家族の迎えを待つ瑠可と少し話をしていた。
瑠可は揶揄われたのかプルプルと拳を上げてて、それを見た義兄が笑っていた。
すごく仲が良さそうだった。
1時間ほど車に揺られ、見慣れた家に着いた。
春休み帰れなかったから4ヶ月ぶりだが、すごく懐かしく感じる。
オレには本当の家族がいて家もあるけど、この家にも大切な家族がいる。
そんなことを考えてぼんやり見上げていると、玄関のドアが開いた。
この家の家族がオレを見る。
「ただいま」
オレは笑う。
「おかえり」
家族が笑顔で迎え入れてくれた。
寮に戻ると、涙と鼻水でぐっちゃぐちゃの瑠可が抱きついて出迎えてくれた。
「結季くん、ボクのせいでごめんね。助けてあげられなくて、ご、ごめんねぇ」
「瑠可も怪我大丈夫だった?」
オレのことばかり心配する瑠可だって、あの時、受け身も取れないまま蹴り飛ばされて無事ではなかったはずだ。
「うん。打ち身が酷くて痣だらけになっちゃった。口の中も切れて、痛くて2、3日入院したけど無事だよ」
うーん。そんなに無事ではないな。
でも、笑えるくらい元気になってるから大丈夫だろう。
「でも、良かった」
「あ、あのね…楓兄が病院にお見舞いに来てくれて…」
「えっ…?」
それは初耳だ。
オレの知る限り、交友関係は淡白な楓兄がお見舞いするなんて。
これはもしや…。
「結季くん?どうしたのニヤニヤして」
「あ、ううん。なんでもない」
「あー、もしかして、皇貴先輩のこと考えてた?あ、そうだ、項見せてー」
瑠可の思わぬ反撃を喰らい、オレの顔は真っ赤になった。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
寮に戻ってきたと思ったら、もうゴールデンウィークに入ろうてしていた。
この連休は義両親の家に帰ることにした。
実家には夏休みの後半に帰省する予定だ。
その前に。
山のように出された課題を終わらせないと。
休んでいる間にまた授業に置いていかれたので、放課後は補講に勤しんだ。
皇貴先輩は卒業してしまったから、担任がその役をしてくれた。
そんな先輩とはメッセージアプリで毎日連絡を取っている。
メッセージだけでなく、テレビ電話で顔を見て話もしている。
エロいことはできないから助かるど、画面越しはそれはそれでちょっと恥ずかしい。
週末は、土日のどちらかは必ず会いにきてくれて一緒に出かけてる。
ちなみに、オレの両家族との約束で、オレの卒業までは発情期以外は行為はキスまでとなった。
元々性欲が強い先輩はいつも欲求不満で、毎回エロいキスをしてくるから少し困る。
だって、オレ、そんなに性欲ないもん。
日曜日の今日も図書館で勉強を見てもらった後、トイレでねちっこくキスをされた。
しかも、それせいでオレが酸欠になって朦朧としている間に、鎖骨にキスマークを付けた。
皇貴先輩がこんなデレデレな彼氏だなんて知らなかった。
まあ、課題手伝ってもらって助かったからいいか。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
ゴールデンウィークの連休初日。
寮には義父と義兄が迎えにきてくれた。
義父は荷物を運ぶのを手伝ってくれ、義兄は家族の迎えを待つ瑠可と少し話をしていた。
瑠可は揶揄われたのかプルプルと拳を上げてて、それを見た義兄が笑っていた。
すごく仲が良さそうだった。
1時間ほど車に揺られ、見慣れた家に着いた。
春休み帰れなかったから4ヶ月ぶりだが、すごく懐かしく感じる。
オレには本当の家族がいて家もあるけど、この家にも大切な家族がいる。
そんなことを考えてぼんやり見上げていると、玄関のドアが開いた。
この家の家族がオレを見る。
「ただいま」
オレは笑う。
「おかえり」
家族が笑顔で迎え入れてくれた。
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