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閑話:一城可那斗③
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一城可那斗の家は少々特殊だ。
まず【家族】
両親と子供3人の5人家族だ。
両親は共にベータ。
3人の子供は全て男で、可那斗が長男、2つ下の弟の未那斗はベータ、3つ下の弟の凪沙はオメガだ。
可那斗のバースがアルファ性なのは、両親の父、可那斗からすると祖父に当たる人たちがアルファ性だったからと考えられる。
未那斗は残念なことにベータだったのは順当だが、凪沙がオメガにはまた違った理由がある。
基本的に、ベータ同士の親からオメガ性の子供が生まれる可能性は限りなく低い。
両親どちらかがオメガ性であれば話は違う。
そう、凪沙は父親の愛人でオメガの女が産んだ子供だからだ。
オメガはアルファの子供を産む能力が高い。
だが、それ以外の能力は低く、この世界では生き難い種だ。
女は、可那斗の父親の庇護を受けるために愛人となり凪沙を孕み産んだ。
生まれた子供がアルファならばその庇護を確実に得られたのだが、残念ながら凪沙はオメガだった。
その後、凪沙の母親はアルファの男と番となり、可那斗が中学に上がるタイミングで女から押し付けられる形で両親は凪沙を引き取り一城家の養子にした。
可那斗の母親はベータとはいえ、元々良家のお嬢様だ。
気位が高いため、愛人の子供である凪沙には殊更冷たく、居ないものとして扱った。
そこにはオメガというバースのせいも少なからずあったのだろう。
家でも学校でもカーストの頂点に立っていた可那斗は、事あるごとに凪沙に暴言を吐き、時に暴力も振るった。
それを止めるのはいつも未那斗だ。
アルファで実の兄の自分より半分しか血が繋がらないオメガの凪沙を大切にし、凪沙を守るためには自分に楯突くことも厭わない未那斗が可那斗は気に入らなかった。
そんな未那斗に懐く凪沙も。
だから、中2で発情期を迎えた凪沙を可那斗は襲った。
以降、凪沙が発情期を迎える度、可那斗は性処理の道具として凪沙を扱った。
都度、阻もうとする未那斗は相模に対応させた。
次に父の会社【一城電気】
可那斗の父親にはアルファ性の兄がいる。
その男は社長の座を可那斗の父親に譲り、薄給で開発に勤しんでいる。
元々、経営者としての才がない父親が社長の座に着くと、会社は少しずつ傾いていった。
だが、父親は会社を立て直すため社長の座を兄に譲ることはせず、無駄な投資話に踊らされた。
そこに現れたのが相模という男だ。
3年前、可那斗の父親はある男から相模を紹介され雇うことにした。
相模はベータだが優秀な男で、傾いた会社を一年で立て直した。
相模はそのまま会社に残ることはせず、可那斗の側近となった。
最後のひとつがその【相模】
相模は2年前、自ら可那斗の側近を希望した。
実際、ボディーガードとしても強く優秀で、可那斗が凪沙を抱く時はその腕力で未那斗を黙らせた。
今の高校への編入を勧めたのも相模だ。
そして、終いには発情期のアカリを連れてきた。
発情期中とはいえ、格闘技に長けたアカリをこうも簡単に気絶させて連れてくるほど強い男が自分の側近として働いていることは、可那斗にとって思わぬ誤算だった。
更に相模は可那斗に媚薬を渡した。
「終わりかけとはいえ発情期中のオメガに誘導剤は命を落とす危険がありますので」
そう一言を添えて。
しかし、可那斗がアカリの項を噛んだ後、相模は忽然と消えた。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
相模は消えたが、一城可那斗には輝かしい未来が待っている。
はずだったのに…。
何故…?
未那斗と凪沙が家を出て行き、
今は、番のはずのオメガに蹴り飛ばされた。
その答えを知ることなく、可那斗の意識は深く沈んだ。
__________________
アカリに飛び蹴りを受けた時の可那斗の走馬灯的なものです。
可那斗は相当クズです。
まず【家族】
両親と子供3人の5人家族だ。
両親は共にベータ。
3人の子供は全て男で、可那斗が長男、2つ下の弟の未那斗はベータ、3つ下の弟の凪沙はオメガだ。
可那斗のバースがアルファ性なのは、両親の父、可那斗からすると祖父に当たる人たちがアルファ性だったからと考えられる。
未那斗は残念なことにベータだったのは順当だが、凪沙がオメガにはまた違った理由がある。
基本的に、ベータ同士の親からオメガ性の子供が生まれる可能性は限りなく低い。
両親どちらかがオメガ性であれば話は違う。
そう、凪沙は父親の愛人でオメガの女が産んだ子供だからだ。
オメガはアルファの子供を産む能力が高い。
だが、それ以外の能力は低く、この世界では生き難い種だ。
女は、可那斗の父親の庇護を受けるために愛人となり凪沙を孕み産んだ。
生まれた子供がアルファならばその庇護を確実に得られたのだが、残念ながら凪沙はオメガだった。
その後、凪沙の母親はアルファの男と番となり、可那斗が中学に上がるタイミングで女から押し付けられる形で両親は凪沙を引き取り一城家の養子にした。
可那斗の母親はベータとはいえ、元々良家のお嬢様だ。
気位が高いため、愛人の子供である凪沙には殊更冷たく、居ないものとして扱った。
そこにはオメガというバースのせいも少なからずあったのだろう。
家でも学校でもカーストの頂点に立っていた可那斗は、事あるごとに凪沙に暴言を吐き、時に暴力も振るった。
それを止めるのはいつも未那斗だ。
アルファで実の兄の自分より半分しか血が繋がらないオメガの凪沙を大切にし、凪沙を守るためには自分に楯突くことも厭わない未那斗が可那斗は気に入らなかった。
そんな未那斗に懐く凪沙も。
だから、中2で発情期を迎えた凪沙を可那斗は襲った。
以降、凪沙が発情期を迎える度、可那斗は性処理の道具として凪沙を扱った。
都度、阻もうとする未那斗は相模に対応させた。
次に父の会社【一城電気】
可那斗の父親にはアルファ性の兄がいる。
その男は社長の座を可那斗の父親に譲り、薄給で開発に勤しんでいる。
元々、経営者としての才がない父親が社長の座に着くと、会社は少しずつ傾いていった。
だが、父親は会社を立て直すため社長の座を兄に譲ることはせず、無駄な投資話に踊らされた。
そこに現れたのが相模という男だ。
3年前、可那斗の父親はある男から相模を紹介され雇うことにした。
相模はベータだが優秀な男で、傾いた会社を一年で立て直した。
相模はそのまま会社に残ることはせず、可那斗の側近となった。
最後のひとつがその【相模】
相模は2年前、自ら可那斗の側近を希望した。
実際、ボディーガードとしても強く優秀で、可那斗が凪沙を抱く時はその腕力で未那斗を黙らせた。
今の高校への編入を勧めたのも相模だ。
そして、終いには発情期のアカリを連れてきた。
発情期中とはいえ、格闘技に長けたアカリをこうも簡単に気絶させて連れてくるほど強い男が自分の側近として働いていることは、可那斗にとって思わぬ誤算だった。
更に相模は可那斗に媚薬を渡した。
「終わりかけとはいえ発情期中のオメガに誘導剤は命を落とす危険がありますので」
そう一言を添えて。
しかし、可那斗がアカリの項を噛んだ後、相模は忽然と消えた。
❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎
相模は消えたが、一城可那斗には輝かしい未来が待っている。
はずだったのに…。
何故…?
未那斗と凪沙が家を出て行き、
今は、番のはずのオメガに蹴り飛ばされた。
その答えを知ることなく、可那斗の意識は深く沈んだ。
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アカリに飛び蹴りを受けた時の可那斗の走馬灯的なものです。
可那斗は相当クズです。
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