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6 謎の事件と聖人候補
942 チートなおやすみ
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942
今回は仮眠を含む一番長めの休憩なので食事も少し豪華になっている。
とはいえ、通常のこうした食事では食べやすいマルマッジのような丸齧りできるフルーツがつくとか、温かいスープが出るとかで十分豪華なのだそうだ。食事提供に特化したメンバーがいるというだけで、相当異例なのはわかっていたが、私は食事の良し悪しは個人のパフォーマンスに必ず反映すると考えているので、ここは譲れなかった。
だからマルコとロッコを連れて行きたいと提案したし、食事を楽しむパーティーメンバーの嬉しそうな表情を見ると、やはりそれは間違っていなかったと言い切れる。
この夕食に相当する食事も、支援班が事前に準備してきたものだ。
骨付き肉を甘辛く味付けして焼き上げたスペアリブをたっぷり。柔らかく煮てあるので骨を外してパンに挟んでも美味しいし、もちろんそのままかぶりついてもいい。
「ああ、なぜここに酒がないんだ!」
美味しそうにかぶりつく冒険者の皆さんたちからはそんな悶絶した声も聞こえてきたが、まぁそれは諦めてもらうしかない。
(確かに酒のアテにもいいよね。でもいまは野菜たっぷりのスープでも飲んで、あきらめてね)
好評だということは確認したので、そのあとの食事の提供はマルコやロッコたちに任せて、私は早々に自分たちの寝床を設営することにした。
魔物がウロウロするダンジョン内でぐっすり眠るというのはなかなか大変だが、今回の編成ではかなり安全性が高い状態でキャンプできる。魔法使いが最も安全性の高い場所を選び、防御も固めるからだ。
食事中も、いつもよりはよく寝られそうだという声があちこちで聞こえていたところをみると、これはなかなか稀有なことらしい。
(複数の能力の高い魔法使いを雇うのは、相当の財力とコネが入りそうだもんね。小規模パーティーではまず無理なんだろうな)
グッケンス博士がベストセラーの魔法使い必携の名書〝魔術師の心得〟の改訂版にしっかりこの事実を掲載してくれたこともあって、いまでは魔法使いは睡眠不足だと魔法力が十分回復しないということはだいぶ知られてきている。
こうしたダンジョンでの休憩の場合、以前は魔法使いも見張り役を務めていたらしいが、現在では魔法使いは基本的にそれを免除されているし、多く睡眠を取れるよう寝やすい状態を作るほうが大切だと、多くの人が考えるように変わった。昔はダンジョンでの緊張と寝不足のせいで十分能力を発揮できない魔法使いも多かったらしいが〝魔術師ギルド〟の設立とともに労働条件についての事前確認が徹底されたことも大きく寄与したのだろう。魔法使いは以前より、冒険者たちと協調した戦いができるようになっているそうだ。
今回は女性も多いので土系の魔法使いの皆さんがきっちり壁で寝床をわけているが、私はそれとは別に自分で壁を建て個室を作る。
他にも個室が欲しい人は自分で壁を作ったり、土系の魔法使いの方に頼んでいる。冒険者の人たちは、そういう神経質な感じがなかなか理解できないようで、以前はそういった魔法使いの態度に不満を募らせるケースも多かったというが、認識が変わってくれていてとても助かる。
(私の場合は、さらに個室になるよう土壁で囲いたいから、パーティーに理解がないと気を使っちゃうしね)
食事を終えた私は、ちゃっちゃと皆さんの邪魔にならない位置を選び四畳半ほどのスペースを壁で囲むと、《無限回廊の扉》を設置して自宅へと戻った。もちろん、この就寝スペースの入り口にはがっちり結界を施して入れないようにし、さらに不測の事態に備え、セーヤとソーヤに交代でダンジョンに残ってもらっている。
(《無限回廊の扉》を開けておけば、セーヤ・ソーヤとはどんなに離れていても《念話》で連絡が取れるから、非常事態にもすぐ動けて本当に助かる。ありがと、ふたりとも!)
セイリュウも、聖地の様子を見るためこの扉を抜けて山へと戻ったようだ。
(セイリュウは私の警護が仕事ということになっているから、一緒の場所で寝てても不思議はないからね。それを利用して、行き来してるってわけ)
おうちのベットでいつも通りの睡眠って、私だけ快適すぎだとは思うが、私の魔法力が欠けることの方が彼らにとっては問題だろうし、地上にも気になることがあるため、ずっとダンジョンの中にはいられない。
(全然後ろめたくないかっていわれたら、ちょっと悪いなって思うけど、お互いのためにこの特権だけは使わせてもらうね)
そして数時間の仮眠を経て、再び移動の時間がやってくる。魔法力もしっかりと回復した私は、キャンプの中へと戻るった。
慌ただしく準備が行われ始めているそこでは、ちょっとした事件が起きていた。
今回は仮眠を含む一番長めの休憩なので食事も少し豪華になっている。
とはいえ、通常のこうした食事では食べやすいマルマッジのような丸齧りできるフルーツがつくとか、温かいスープが出るとかで十分豪華なのだそうだ。食事提供に特化したメンバーがいるというだけで、相当異例なのはわかっていたが、私は食事の良し悪しは個人のパフォーマンスに必ず反映すると考えているので、ここは譲れなかった。
だからマルコとロッコを連れて行きたいと提案したし、食事を楽しむパーティーメンバーの嬉しそうな表情を見ると、やはりそれは間違っていなかったと言い切れる。
この夕食に相当する食事も、支援班が事前に準備してきたものだ。
骨付き肉を甘辛く味付けして焼き上げたスペアリブをたっぷり。柔らかく煮てあるので骨を外してパンに挟んでも美味しいし、もちろんそのままかぶりついてもいい。
「ああ、なぜここに酒がないんだ!」
美味しそうにかぶりつく冒険者の皆さんたちからはそんな悶絶した声も聞こえてきたが、まぁそれは諦めてもらうしかない。
(確かに酒のアテにもいいよね。でもいまは野菜たっぷりのスープでも飲んで、あきらめてね)
好評だということは確認したので、そのあとの食事の提供はマルコやロッコたちに任せて、私は早々に自分たちの寝床を設営することにした。
魔物がウロウロするダンジョン内でぐっすり眠るというのはなかなか大変だが、今回の編成ではかなり安全性が高い状態でキャンプできる。魔法使いが最も安全性の高い場所を選び、防御も固めるからだ。
食事中も、いつもよりはよく寝られそうだという声があちこちで聞こえていたところをみると、これはなかなか稀有なことらしい。
(複数の能力の高い魔法使いを雇うのは、相当の財力とコネが入りそうだもんね。小規模パーティーではまず無理なんだろうな)
グッケンス博士がベストセラーの魔法使い必携の名書〝魔術師の心得〟の改訂版にしっかりこの事実を掲載してくれたこともあって、いまでは魔法使いは睡眠不足だと魔法力が十分回復しないということはだいぶ知られてきている。
こうしたダンジョンでの休憩の場合、以前は魔法使いも見張り役を務めていたらしいが、現在では魔法使いは基本的にそれを免除されているし、多く睡眠を取れるよう寝やすい状態を作るほうが大切だと、多くの人が考えるように変わった。昔はダンジョンでの緊張と寝不足のせいで十分能力を発揮できない魔法使いも多かったらしいが〝魔術師ギルド〟の設立とともに労働条件についての事前確認が徹底されたことも大きく寄与したのだろう。魔法使いは以前より、冒険者たちと協調した戦いができるようになっているそうだ。
今回は女性も多いので土系の魔法使いの皆さんがきっちり壁で寝床をわけているが、私はそれとは別に自分で壁を建て個室を作る。
他にも個室が欲しい人は自分で壁を作ったり、土系の魔法使いの方に頼んでいる。冒険者の人たちは、そういう神経質な感じがなかなか理解できないようで、以前はそういった魔法使いの態度に不満を募らせるケースも多かったというが、認識が変わってくれていてとても助かる。
(私の場合は、さらに個室になるよう土壁で囲いたいから、パーティーに理解がないと気を使っちゃうしね)
食事を終えた私は、ちゃっちゃと皆さんの邪魔にならない位置を選び四畳半ほどのスペースを壁で囲むと、《無限回廊の扉》を設置して自宅へと戻った。もちろん、この就寝スペースの入り口にはがっちり結界を施して入れないようにし、さらに不測の事態に備え、セーヤとソーヤに交代でダンジョンに残ってもらっている。
(《無限回廊の扉》を開けておけば、セーヤ・ソーヤとはどんなに離れていても《念話》で連絡が取れるから、非常事態にもすぐ動けて本当に助かる。ありがと、ふたりとも!)
セイリュウも、聖地の様子を見るためこの扉を抜けて山へと戻ったようだ。
(セイリュウは私の警護が仕事ということになっているから、一緒の場所で寝てても不思議はないからね。それを利用して、行き来してるってわけ)
おうちのベットでいつも通りの睡眠って、私だけ快適すぎだとは思うが、私の魔法力が欠けることの方が彼らにとっては問題だろうし、地上にも気になることがあるため、ずっとダンジョンの中にはいられない。
(全然後ろめたくないかっていわれたら、ちょっと悪いなって思うけど、お互いのためにこの特権だけは使わせてもらうね)
そして数時間の仮眠を経て、再び移動の時間がやってくる。魔法力もしっかりと回復した私は、キャンプの中へと戻るった。
慌ただしく準備が行われ始めているそこでは、ちょっとした事件が起きていた。
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