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甘いお仕置き ※
1.
しおりを挟む「飛鳥さん、無事検査も問題なくて良かったですね!」
「あぁ、まだ解決していないことは山積みなんだが、これでやっといつも通り過ごせそうだよ。澪、心配かけてごめんな」
飛鳥さんが優しく微笑む。
仕事も終わり、明日から久しぶりの連休だ。
今日は日勤だったので、飛鳥さんと一緒に夜ご飯を食べた。そして、今はソファに2人並んでお茶を飲みつつ、検査結果について話しているところだった。
今週、飛鳥さんは仕事の量をセーブしつつ、念の為脳の再検査も受けた。
そして検査の結果、異常が無いことが分かった。本当に何も無くて良かった。
「でも、バイクに乗っていた方は大丈夫でしたかね? その方も心配ですね…」
「大成が福岡で残りの仕事をこなしつつ、見舞いに行ってくれたんだ。それで、やっと話が出来たらしいんだけど、どうやら途中でブレーキの効きがおかしいことに気づいたらしい。
……ちゃんと点検もしていたのに、急になぜか。俺が歩いてくるのが見えて、何とか無理やり避けたと言っていたそうだ」
「そうなんですね、でも、どうしてブレーキがそんな急に……」
また自分の見えない所で何かが動いているようで、暗い気持ちになってしまう。飛鳥さんが「澪」と名前を呼んだ。
「その辺りはこっちでも調べてるから、気にしなくて大丈夫だ。で、この間竹田に抱き締められた件、お仕置きされる準備は出来てる?」
「お、お仕置き!?!」
びっくりして声が裏返ってしまった。その様子を見て、飛鳥さんが「ククク」と笑っている。
飛鳥さんがじりじりと距離を縮めてくる。でも、私もじりじりと飛鳥さんと反対方向に、並行移動してしまう。
「澪、なんで逃げるの?」
「え、えーと、心の準備がまだでして…」
(というか、お仕置きって何されるの…!?)
突然、頭の中がパニックに陥る。
でも、今日の飛鳥さんはここで終わらなかった。
「澪、こっち向いて?」
どんどん顔に熱が集中して、顔を見せるのも恥ずかしい。けれど、恐る恐る飛鳥さんに視線を移す。
その瞬間、優しく口を塞がれてしまった。啄むようなキスで、ちゅっちゅっと音を立てられる。キスをしながら徐々にソファに押し倒された。
(飛鳥さんのキスって、何でこんなにいやらしいんだろう…)
そんなことをぼーっと考えながら、飛鳥さんを受け入れていく。飛鳥さんの舌が口を割って中に入り込んできたので、お互いの舌をゆっくりと絡ませ合った。
「んんっ…はぁっ ーーーんっ 」
「澪、可愛い」
こちらは息継ぎで精一杯だというのに、飛鳥さんは私を愛でるような言葉を降り注ぐ。ちょっと余裕がある感じなのが、悔しい。
「あす、かさんっ……すきっ んん」
「……澪、俺のこと煽ってそんなに犯されたいの?」
「はぁっ んん~~っ!」
飛鳥さんのスイッチを入れてしまったのか、突然胸をフニっと掴まれて、体がビクンッと反応してしまった。
「澪、続きはベッドで」
「ふぁい…」
キスだけでもうへろへろになっているのに、これからどうなってしまうんだろう? お姫様抱っこから落ちないように、飛鳥さんの首に腕を回してしがみついた。
***
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