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03:王都
23:ドレスよりも高い物
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シリルに連れられて街に出てお茶会用の品を色々と購入した。
前回はドレスを選び、それに合う品を買うと言うルートであったが今回はそんなルートは無しで、入った先で色合わせも無しにここからここまで~みたいな買い方をされた。
靴や小物を扱う店では何とか耐えたけど、貴金属店でそれをやられて卒倒しそうになったよ。
そして最後の難関のドレス店。
ここで再び話題に上ったのがオーダーメイドドレスだ。
前回は夜会まで時間が無かったから上手く回避できたのだが、茶会用と今後の夜会用に数着購入することに決まった。
わたしなんかの為に申し訳ない思いで一杯だ。
お茶会まであと数日と言う頃合いの、とあるお昼の時刻に執事さんがわたしを訪ねてやってきた。
見て頂きたい物があるから庭の方に来て欲しいと言うので、暇なわたしは連れられるままに庭に向かった。
そこ入って来たのは綺麗な白い馬車。
ドアに始まり馬車の至る所に薔薇の装飾があしらわれていて、そこかしこに職人さんのこだわりが見える逸品だ。
こだわりついでに言えば、ご丁寧にこの白い馬車を引く馬は二頭の白馬だ。
こっちは貴族のこだわりかしらね~?
見覚えのない馬車が入って来たので、
「お客様ですか?」
と、前を歩く執事さんに小声で問う。
しかし執事さんは「違います」と即答。
わたしの目の前で馬車が停まり、ひょいと降りてきたのはシリルだ。
「あらお帰りなさいませシリル様」
「ただいまクリスタ」
スカートの端を持ち上げて軽く頭を下げてお辞儀をした。
へぇ馬車を新調したんだな~、でもシリルの雰囲気には合わないよね~とぼんやり思っていると、
「この馬車をどう思う?」
「そうですね。白系統で統一されていてとても綺麗ですわ」
「それだけか?」
他に言う事は……
う~んと、悩んだ末におずおずと、
「えーと恐れながら、白い馬車でおまけにお花の装飾ですから男性には少々似合わないかと思います」
「やっぱりあなたはずけずけと言うのだな」
くっくと嗤われた。
やはり褒め殺ししておく方が良かったかと少々後悔したよ。
ひとしきり笑われた後、
「貴重な意見は兎も角、まずは家紋をよく見て見ろ」
「家紋ですか?」
言われて確認してみるとなんだか見慣れた家紋が……
「大変です。バウムガルテン子爵家の家紋が彫られていますわ!」
職人さんが間違えて彫っちゃったとか!?
「クリスタの馬車だから当然だな」
「ええっもしやシリル様がわたしの為に買ってくださったのですか?」
貧困にあえぎ馬車さえも売り払った我がバウムガルテン子爵家に、こんなお洒落な馬車を買うお金がある訳がないじゃん!
「ああそうだ。俺は茶会には付き合えんからな。
婚約しているとは言え、普段使いのバイルシュミット公爵の家紋の入った馬車では角が立つだろう」
「そんなことまでお気遣いを、ありがとうございます。
ところで、その、お高いのでは……」
「聞きたいのか?」
慌てて首を振り否定すると再びくっくと嗤われた。
まさか馬車を新たに購入されてしまうとは思わなかった……
後でそれとなく執事さんに聞けば、お値段は馬を入れなくともオーダーメイドのドレス&宝石セットを軽く超える額らしい。
それもそのはず、あの白い馬車こそ職人さんに依頼したオーダーメイド馬車だった!
いったいどこをどう見ればわたしから薔薇のイメージが湧くと言うのか!?
そこいらの雑草こそがお似合いだと思うのだが、しかし雑草だろうが馬車に彫り入れればオーダーメイドじゃん~と気づいて意気消沈したよ。
おまけに何も食べないドレスと違って、お馬さんは毎日ご飯を食べるし、馬車を操る御者さんのお給金も必要だった─恐ろしい事に新たに雇ったそうだ─。
と言う訳で。
ドレスやら宝石よりも高額なとても凄い物がこちらです……
じゃじゃ~ん、わたし専用の馬車&御者さんセット!
どうしてこうなった?
さらに─わたしのとって─残念な話は続く。
新たな馬車の登場、そしてシリルと別行動を取ると言う件について、わたしはもう少し真剣に考えておくべきだった。
その日わたしが連れて行かれたのは、普段使っていないパーティー用のホール。夜会を開くならここって場所なので、実にただっ広い空間だ。
案内されて入るや、中には鎧を着こんだ女騎士が五人立っていた。
前に三人、二歩ほど下がった位置に二人って感じだね。
隣でこそっと教えてくれた執事さんの話では、特に前列の三人はシリルの伝手で呼んだ腕の良い女騎士たちだそうだよ。
もしや彼女たちから護身術でも習うのだろうか。
体力と腕っぷしは農作業で鍛えられているから自信があるのだけど、農具以外に振るったことないけど大丈夫かな?
「えっと~これから何を?」
「この騎士たちはクリスタの護衛だ」
「あら護衛でしたらシリル様が連れていらっしゃいますよね」
「俺と行動を共にしている時はそれで構わん。しかし俺と別れて一人の時はどうするのだ」
「だれも貧乏子爵の娘なんて狙わないと思いますよ」
「なにを馬鹿な事を。いいか、そろそろお前は自分の立場を正しく認識すべきだぞ?
お前を殺してその地位を奪おうと考える輩など、どこにでもいると思え」
言われてみれば確かにそうだ。わたしにはまだその自覚は無いけれど、この立場を欲する人はいくらでもいるはずだ。
ボンヘッファー侯爵側の者がいつまでもドレスを汚すだけに留まる保障はなく、その手の類の者を雇い命を狙ってくる可能性だってあるのだ。
「申し訳ございません。いまようやく理解しました」
「ふん、判ればいい」
その後、シリルから前列三人の騎士から好きなのを選べと言われた。
選べってなに?
首を傾げて途方に暮れていると、気に入ったのが居ないと勘違いしたシリルがさらに言葉を続けた。
「どれも気に入らなければ後ろの二人から選んでも良いぞ」
いやそうじゃなくてね?
「あのぉわたしが選ぶとどうなるのでしょうか」
「そいつが隊長だ」
「ええっ!?」
「何を驚いている。ずっと一緒に居るのに気に入らない奴だと困るだろうが」
だから~そうじゃなくてね?
すると隣で控えていた執事さんから耳打ちが入りやっと理解した。
まず彼女たち五人はわたし用に新たに編成する護衛なので全員雇うのは決定しているそうだ。そして唯一決まっていないのは隊長らしい。
と言う訳でわたしが指名した人が隊長になるそうで……
「ええっ!?」
「今度はなんだ?」
すぐにでも問いたいのだけどここでは不味いと、ちょっと離れた所にシリルを連れて来てひそひそ声で尋ねる。
「わたしが選ぶと彼女たちのお給金が変わるのですよね?」
隊長が一番高給取りってくらいはわたしだって知ってるよ!
「当たり前だろう」
「無理です。選べません!」
「クリスタ、お前が何を考えているのかおおよそ見当は付くがな……
いいか隊長になればその給料に見合った分、背負う責任は大きくなるのだ。つまりその報酬は正当であるのだから、お前は気にせず選べばよい」
「見合った分、責任が……」
「そうだ」
「わたしも、……ですね」
「うん? まあそうかもな」
わたしが頂いたこれらの物は未来の公爵夫人と言う地位に見合ったもの……
「判りました、では一人ずつお話をして決めたいと思います」
「解ったでは後でお前の部屋にやらせよう」
「シリル様、重ね重ねありがとうございます」
丁寧にお礼を言ってホールを後にした。
その後三人ではなく五人全員と話をして、マルティナと軽く相談してから最後はわたしが決めた。
このようにしてわたしの護衛隊長はベリンダに決まった。
前回はドレスを選び、それに合う品を買うと言うルートであったが今回はそんなルートは無しで、入った先で色合わせも無しにここからここまで~みたいな買い方をされた。
靴や小物を扱う店では何とか耐えたけど、貴金属店でそれをやられて卒倒しそうになったよ。
そして最後の難関のドレス店。
ここで再び話題に上ったのがオーダーメイドドレスだ。
前回は夜会まで時間が無かったから上手く回避できたのだが、茶会用と今後の夜会用に数着購入することに決まった。
わたしなんかの為に申し訳ない思いで一杯だ。
お茶会まであと数日と言う頃合いの、とあるお昼の時刻に執事さんがわたしを訪ねてやってきた。
見て頂きたい物があるから庭の方に来て欲しいと言うので、暇なわたしは連れられるままに庭に向かった。
そこ入って来たのは綺麗な白い馬車。
ドアに始まり馬車の至る所に薔薇の装飾があしらわれていて、そこかしこに職人さんのこだわりが見える逸品だ。
こだわりついでに言えば、ご丁寧にこの白い馬車を引く馬は二頭の白馬だ。
こっちは貴族のこだわりかしらね~?
見覚えのない馬車が入って来たので、
「お客様ですか?」
と、前を歩く執事さんに小声で問う。
しかし執事さんは「違います」と即答。
わたしの目の前で馬車が停まり、ひょいと降りてきたのはシリルだ。
「あらお帰りなさいませシリル様」
「ただいまクリスタ」
スカートの端を持ち上げて軽く頭を下げてお辞儀をした。
へぇ馬車を新調したんだな~、でもシリルの雰囲気には合わないよね~とぼんやり思っていると、
「この馬車をどう思う?」
「そうですね。白系統で統一されていてとても綺麗ですわ」
「それだけか?」
他に言う事は……
う~んと、悩んだ末におずおずと、
「えーと恐れながら、白い馬車でおまけにお花の装飾ですから男性には少々似合わないかと思います」
「やっぱりあなたはずけずけと言うのだな」
くっくと嗤われた。
やはり褒め殺ししておく方が良かったかと少々後悔したよ。
ひとしきり笑われた後、
「貴重な意見は兎も角、まずは家紋をよく見て見ろ」
「家紋ですか?」
言われて確認してみるとなんだか見慣れた家紋が……
「大変です。バウムガルテン子爵家の家紋が彫られていますわ!」
職人さんが間違えて彫っちゃったとか!?
「クリスタの馬車だから当然だな」
「ええっもしやシリル様がわたしの為に買ってくださったのですか?」
貧困にあえぎ馬車さえも売り払った我がバウムガルテン子爵家に、こんなお洒落な馬車を買うお金がある訳がないじゃん!
「ああそうだ。俺は茶会には付き合えんからな。
婚約しているとは言え、普段使いのバイルシュミット公爵の家紋の入った馬車では角が立つだろう」
「そんなことまでお気遣いを、ありがとうございます。
ところで、その、お高いのでは……」
「聞きたいのか?」
慌てて首を振り否定すると再びくっくと嗤われた。
まさか馬車を新たに購入されてしまうとは思わなかった……
後でそれとなく執事さんに聞けば、お値段は馬を入れなくともオーダーメイドのドレス&宝石セットを軽く超える額らしい。
それもそのはず、あの白い馬車こそ職人さんに依頼したオーダーメイド馬車だった!
いったいどこをどう見ればわたしから薔薇のイメージが湧くと言うのか!?
そこいらの雑草こそがお似合いだと思うのだが、しかし雑草だろうが馬車に彫り入れればオーダーメイドじゃん~と気づいて意気消沈したよ。
おまけに何も食べないドレスと違って、お馬さんは毎日ご飯を食べるし、馬車を操る御者さんのお給金も必要だった─恐ろしい事に新たに雇ったそうだ─。
と言う訳で。
ドレスやら宝石よりも高額なとても凄い物がこちらです……
じゃじゃ~ん、わたし専用の馬車&御者さんセット!
どうしてこうなった?
さらに─わたしのとって─残念な話は続く。
新たな馬車の登場、そしてシリルと別行動を取ると言う件について、わたしはもう少し真剣に考えておくべきだった。
その日わたしが連れて行かれたのは、普段使っていないパーティー用のホール。夜会を開くならここって場所なので、実にただっ広い空間だ。
案内されて入るや、中には鎧を着こんだ女騎士が五人立っていた。
前に三人、二歩ほど下がった位置に二人って感じだね。
隣でこそっと教えてくれた執事さんの話では、特に前列の三人はシリルの伝手で呼んだ腕の良い女騎士たちだそうだよ。
もしや彼女たちから護身術でも習うのだろうか。
体力と腕っぷしは農作業で鍛えられているから自信があるのだけど、農具以外に振るったことないけど大丈夫かな?
「えっと~これから何を?」
「この騎士たちはクリスタの護衛だ」
「あら護衛でしたらシリル様が連れていらっしゃいますよね」
「俺と行動を共にしている時はそれで構わん。しかし俺と別れて一人の時はどうするのだ」
「だれも貧乏子爵の娘なんて狙わないと思いますよ」
「なにを馬鹿な事を。いいか、そろそろお前は自分の立場を正しく認識すべきだぞ?
お前を殺してその地位を奪おうと考える輩など、どこにでもいると思え」
言われてみれば確かにそうだ。わたしにはまだその自覚は無いけれど、この立場を欲する人はいくらでもいるはずだ。
ボンヘッファー侯爵側の者がいつまでもドレスを汚すだけに留まる保障はなく、その手の類の者を雇い命を狙ってくる可能性だってあるのだ。
「申し訳ございません。いまようやく理解しました」
「ふん、判ればいい」
その後、シリルから前列三人の騎士から好きなのを選べと言われた。
選べってなに?
首を傾げて途方に暮れていると、気に入ったのが居ないと勘違いしたシリルがさらに言葉を続けた。
「どれも気に入らなければ後ろの二人から選んでも良いぞ」
いやそうじゃなくてね?
「あのぉわたしが選ぶとどうなるのでしょうか」
「そいつが隊長だ」
「ええっ!?」
「何を驚いている。ずっと一緒に居るのに気に入らない奴だと困るだろうが」
だから~そうじゃなくてね?
すると隣で控えていた執事さんから耳打ちが入りやっと理解した。
まず彼女たち五人はわたし用に新たに編成する護衛なので全員雇うのは決定しているそうだ。そして唯一決まっていないのは隊長らしい。
と言う訳でわたしが指名した人が隊長になるそうで……
「ええっ!?」
「今度はなんだ?」
すぐにでも問いたいのだけどここでは不味いと、ちょっと離れた所にシリルを連れて来てひそひそ声で尋ねる。
「わたしが選ぶと彼女たちのお給金が変わるのですよね?」
隊長が一番高給取りってくらいはわたしだって知ってるよ!
「当たり前だろう」
「無理です。選べません!」
「クリスタ、お前が何を考えているのかおおよそ見当は付くがな……
いいか隊長になればその給料に見合った分、背負う責任は大きくなるのだ。つまりその報酬は正当であるのだから、お前は気にせず選べばよい」
「見合った分、責任が……」
「そうだ」
「わたしも、……ですね」
「うん? まあそうかもな」
わたしが頂いたこれらの物は未来の公爵夫人と言う地位に見合ったもの……
「判りました、では一人ずつお話をして決めたいと思います」
「解ったでは後でお前の部屋にやらせよう」
「シリル様、重ね重ねありがとうございます」
丁寧にお礼を言ってホールを後にした。
その後三人ではなく五人全員と話をして、マルティナと軽く相談してから最後はわたしが決めた。
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