乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

文字の大きさ
2 / 202

②3歳からの貴族生活始まりました

しおりを挟む
「レン、なに作ってるの?」
レンファラン・エルグラムになった翌年、何時も通り領に帰ると、知った領地とばかりに出かけて花を摘む

シロツメクサが生えてるから、花冠を作って両親と義母様のお墓にお供えしていたら心配した義兄が来てくれた。
暫く気落ちしてはいたものの義父様が生きているからか最後まで闇落ちはしなかったのが救いで。
今は穏やかな笑顔を見せてくれて尊い

「にーたま、あげる」
花冠を義兄にも渡す
癒しのヒロインに会えるまで少しでも穏やかに過ごして欲しいし幸せで居て欲しいから願いをクローバーに込めて編みこんだのだ

侯爵邸より見晴らしの良い高台にあるお墓に手を合わせた。両親には安らかに眠って見守ってください、と。そして
【お義母様、出来る力を持って精一杯、義兄を守ります!】
声には出さないが侯爵夫人の墓前では、ぐっと拳を握って決意表明しておいた

貴族令嬢となって1年近く、朝はメイドさんに支度されマナーを意識した朝食を取り、そのまま侯爵令嬢としてマナーレッスンや簡単な習い事として言葉使いから文字の習得の時間になる。

昼食は朝と兼用の為、無いので午後のお茶になるまでお昼寝したり義兄の様子を見に行ったり。推しを合法で幼児期から拝めるなんて有難過ぎて寿命が伸びる…いや、逆に縮んでいるかも知れない

クロフォードにいさまは午前は剣の稽古と侯爵家を継ぐ為の勉学に追われていたが、午後のお茶は私がお願いして付き合ってくれるのよね
小さな幼女の特性を最大に生かした私えらい

お義父様が不自由な身体になり早目に引退予定だから義兄はまだ5歳と思えない程、忙しく教育の予定が入っている
せめてほんの少しの休憩ぐらいは大人だって大切なこと。
義兄と一緒にお茶を義父様の執務室のソファーで取りつつ、どうしたら領が発展するか、領民の望みは何か、災害時の防衛はどうすべきか、話は尽きない
多分、家族の団欒、使い方を間違ってる

だけど時間を共有したり意志を疎通させたりは大事だし、とにかく義父にはゆっくりしてなんなら湯治とか旅行でもして長生きして欲しい
私がそう言ったら全然夫人を喪ったことに癒されていない義父に泣かれてしまった。
そしてこうやって自分の部屋でお茶会の時間を取るようにしてくれたのだ
歩けなくなったから王城に登城しての執務はかなり減ったのだけは良かったのかも知れない。
そのぐらい義父の机は書類で溢れていたから

とりあえず令嬢の嗜みたる針仕事で領地の羊毛を使ってクッションをドーナツ型に縫うのと馬車の椅子を腰掛ける側を深くし、高さ調整と椅子その物にも羊毛を布で覆って座り易くしたら喜ばれた。
クッションを縫うのは令嬢の仕事と違う、みたい?まぁ元平民だから仕方ないよね
ワンポイントに花は刺繍したからセーフでしょう


後は義父の執務室の書類を分かり易いように纏めておいた。驚いてたけど領地で両親が領管をしていたから教わったと言ったら納得してくれた。これ多分前世で働いていた知識だろうが役に立つなら良いよね

義父はその纏め方やら馬車の改造やらを月1の登城で他の貴族さま方にも薦めているらしい

現代日本のご都合主義アニメを生かした水洗トイレ、キッチンも井戸ではなく蛇口から出るのに何故か馬車は板だけのアナログだったから仕方ない
そして今はどうしても入浴剤とかシャンプーコンディショナーも欲しいです

異世界転生あるあるのチート能力開花せよ、とばかりに今の匂いもない泡立ちもない石鹸には不満ですよ
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

公爵令嬢を虐げた自称ヒロインの末路

八代奏多
恋愛
 公爵令嬢のレシアはヒロインを自称する伯爵令嬢のセラフィから毎日のように嫌がらせを受けていた。  王子殿下の婚約者はレシアではなく私が相応しいとセラフィは言うが……  ……そんなこと、絶対にさせませんわよ?

私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。 「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。

パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、 クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。 「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。 完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、 “何も持たずに”去ったその先にあったものとは。 これは誰かのために生きることをやめ、 「私自身の幸せ」を選びなおした、 ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。

もう我慢したくないので自由に生きます~一夫多妻の救済策~

岡暁舟
恋愛
第一王子ヘンデルの妻の一人である、かつての侯爵令嬢マリアは、自分がもはや好かれていないことを悟った。 「これからは自由に生きます」 そう言い張るマリアに対して、ヘンデルは、 「勝手にしろ」 と突き放した。

ヒロインだと言われましたが、人違いです!

みおな
恋愛
 目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でした。  って、ベタすぎなので勘弁してください。  しかも悪役令嬢にざまあされる運命のヒロインとかって、冗談じゃありません。  私はヒロインでも悪役令嬢でもありません。ですから、関わらないで下さい。

婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。

風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。 ※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。

拝啓~私に婚約破棄を宣告した公爵様へ~

岡暁舟
恋愛
公爵様に宣言された婚約破棄……。あなたは正気ですか?そうですか。ならば、私も全力で行きましょう。全力で!!!

処理中です...