乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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㉞察する力と書いて貴族必須科目と読みます

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「さて、私の可愛い娘のようなレンファラン侯爵令嬢について皆に伝えて置くことが有る」

何故か国王陛下にエスコートされ壇上へ

…はて?

「まず1つ。先だって全ての貴族当主へ告知した通り、私の息子ミカエリスとは円満に婚約を解消したのは全ての国民も知ってはいよう」

知りません!と言えない圧を未成年の紳士淑女に向けるようで痛い。少し伏し目がちに視線を足元の先へ固定し微笑む

「この事でレンファラン侯爵令嬢を貶める発言を私は赦さない。また、この場に居ないミカエリスを気にするものも多いだろうがミカエリスは来年度のエトワール学園に入学をする事は無く、隣国へ留学が決まっておる」

至る所でどよめきの声が上がる。特に女子は王子と級友になり近くで拝めるのを楽しみにしていただろうから嘆きの声が大きい

「王子は国の架け橋となるべく東のアンザスタン帝国、第2息女のクリサリス姫との婚約が決まった。これは当主のみに通達されてまだ公表されていない。皆も全国民に通達するまでは迂闊に話さぬように」

息を飲み込むような緊張感に皆、必死で頭を上下に振っていた

「これはあちらからの申し出の婚約で有ると言う事。そして国同士の結び付きは貴族同士の政略結婚の拡大版とでも考えれば優先にすべき事柄だと分かる筈だ。だが、レンファランには大変申し訳ない事をした。幼き頃から時間を拘束し令嬢の身には厳し過ぎる教育を受けさせてしまったからな」

「いっいえ滅相もございません、国王陛下及び妃殿下様には有り余る恩情を賜り誠に恐悦至極にございます。第三王子殿下ミカエリス様のご婚約を心よりお祝い申し上げますわ」

慌てて淑女モード仮面を身につけ頭を下げれば何故か隣に義兄様が控えて私の肩に触れた

「私はエルグラム侯爵家、クロフォード・エルグラム侯爵です。今、ここにいる全ての紳士淑女に本日はデビューのお祝い申し上げます。来年、入学する時に私は3年となるので学園でお会いする事になるでしょう。また、卒業後は貴族当主として王城で一緒に過ごす人もいるかも知れません」

そこで少し息を吐く

オレンジゴールドの髪はサラサラで長めの前髪から知的な眼差しにしっとり落ちついた声色。思えば義兄様が悪ふざけしてはしゃぐ姿は見た事がない。精々私をからかって遊ぶくらいだったかしら

「当主として、レンファラン・エルグラム侯爵令嬢の今後は既に決めていますので一切、身のお気遣いは無用です。それだけ気に止めておいて頂ければ助かります、本日は誠におめでとうございました」

たった僅か2歳差でこの堂々たる風格を見よ!って私は私の今後を知らないのですが??

「うむ。クロフォード侯爵は私の息子アリストテレスの側近も勤め良く働いてくれて助かっている。この通り仕事の早い優秀な若い者を何時も私は求めているので皆も友情を育み、遊びながらも学生の本分や未来の自分を常に意識し励むように。全ての行いは言動1つ、自身に帰ると心得よ。そして貴重な時を存分に謳歌して欲しい。良いか?」
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