乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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㊶三公の秘密

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「近年フォーレット皇国は皇族で在られてもシルバーの髪が出難くなっていたそうだ。現状、1人しか子宝に恵まれず、その1人娘たる第一皇女殿下がピンクの髪色なのは本人のせいでは無いが問題視されている。更に他の継承権をお持ちの皇族でシルバー色をされているのは王弟殿下のみ。叔父姪では流石に血が近し過ぎるし、お歳もかなり離れてしまう」

「確か今の皇帝陛下はご年齢を50近いと習いましたもの、ひいお婆様とルファ様ぐらい離れてらっしゃらない限り、親世代の方になりますわ」

頷く義兄は、眉間に皺を寄せて瞼を瞑りゆっくり紅茶を飲む事で更に一息。
あちらはかなり深刻な問題になっているようだ

「そしてそこでマルチネット家の話に戻るが、マルチネットは王家直系の血を継いで瞳は王家だが、髪はブロンド掛かったシルバーだろう?これは先々代にあちらの皇族筋が降嫁されたからその遺伝子らしい」

其処まで言われれば気付くしかない。冷や汗が背筋を滴り落ちる

「カサンドラ様、もしくはカルデナが狙われますの、ね」

向こうとしては弟と娘の子よりも確実にシルバーの遺伝子を持つ皇族の血を引く令嬢の方が年齢は関係無く、皇弟殿下としても受け入れ易いと言うものだ

「幸い、と言えば良いのかあちらは未だ独身だそうだ。が、此方側も別の問題が起こる」

「王家の瞳、ですね。向こうにしたら眼もお好きな色でしょうし、至れり尽くせりと言った所ですわ」

余りにも条件が合いすぎる。
もし瞳さえ王家の色が入っていないならなんとかなる。
例えばマルチネットへ他の親族から養子を貰うとか、嫌だけれど私がまたどちらかの殿下と婚約すれば可能性はある。
しかし現状、既にこちらの妃殿下教育を受けたカサンドラ様は難しい。
そもそもカルデナだって同じ瞳を持っている以上、お渡しする訳には行くまい

「勿論、この問題はつい最近の話では無いよ?王家と公爵家のご令嬢方が婚約する時には噂になっていたらしい、ピンクの髪の姫君の話は。だから王家と三公爵は第二殿下までの婚約をまだ殿下が幼い幼少期に決めて言い方は悪いがカサンドラ様を確保したんだ」

割りとドライだが貴族なら高位になる程に有りがちではあるので頷く

「まだ幼少期なら、あちらも姫だけと決まって居ませんものね」

「そう言う事だ。そして、こちらとしてはアーシャ姫が例えカルデナ嬢の後に何人産んでも王家の瞳が出る事はかなり高い確率で解っていた以上、マルチネット家は、もうお子をお作りになる訳には行かなくなってしまった」

何人も居るならくれって言われてしまうもの。あちらが降嫁させたなら尚更だ

「あぁ、だからカサンドラ様は…」

当たり前に第一王子殿下のご婚約者だからと思い込んでしまっていた。でも、そうでは無く

「カサンドラ嬢が次代王妃殿下になられる。どちらの殿下が立太子されても、これだけは変わらないだろう」

王妃なら変な言い方をすれば、奪われる事はそう無いから。そう言う事だった

思えば私には優しかったお二方が、二人で凄く仲良くされる姿を見た記憶が無い
その姿が当たり前だと、何故かどこかで思っていたのだろうか?

「第一王子殿下がなられると思っていました」

「そうだろうな。勿論、まだなられる可能性の方が高い。後はカルデナ嬢だが、公爵を継ぐ事でただの妃殿下よりは護りやすくは有る。婚約者にルトラン・アルカディアを置き、アルカディア公爵家を長男にも関わらず既に後継者から外したのは王家を護る三公爵方が、もう他に無いと判断した結果だろう」

かつて他国に瞳を狙われ、売買された過去から自国内の秘密になっている瞳

私はオレンジ掛かってそこまでじゃないと思いたいが、カサンドラ様やカルデナ、ルシュミール様は確り碧眼に金の瞳だから余計に護る必要が有るのね
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