乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

文字の大きさ
49 / 202

㊾泣いちゃった

しおりを挟む
「それは、そうだな。彼女たちには時には私でも太刀打ち出来ないのだからね」

ぎゃぁァァ、必至に叫び声を口にしなかった自分を褒めたい。
目の端に涙が溢れてしまうわ

「早くその手を離して貰おうか」

衛兵が姿を見せれば、身を震わせ身体の力が無くなって床に跪く2人を衛兵が背後から腕を持ち上げて起き上がらせる

「に、いさまが何故!?」
私は私で貧血気味です。こちらに来るなんて予定、聞いていません!

「あちらに居たら面倒が多いからな」
あ、と察した。社交シーズンは多くの貴族が夜会を開いて人との縁を繋ぐ大事な季節である

この時期なら王城勤め以外の貴族、何時も地方を治めて中々、顔出し出来ない貴族が多く王都へ来ている。

嫁いで家族や友人に会えなかった夫人方は勿論、子の婚約者探しにも打ってつけだ

この時期だけアパートメントを借りる貴族も会いたい貴族には先に手紙を出しておけば済む。
貴族の身の安全と警備上の兼ね合いで王城に居場所を報告義務がある為に王城へ提出しているのでそちら経由での問い合わせも可能だ。


そして義兄である。
学生の身で未だ後見人が居るとは言え既に侯爵。

エルグラムの資産は今をときめくガラスペン風ボールペンやシャンプーで鰻登り、最初に考案したクッション入り馬車の特許もある。

しかも、第二王子の側近で気性は穏やか(に見える)顔良し、頭良し、性格良しに関わらず未だに婚約者は未定…狙われまくりましたのね、向こうで。


今まで侯爵になって引き継ぎの手続きも大量、周りから子どもがどれだけの事が出来るのか、侯爵家を潰すのでは無いかと静観してた家も有り、伯爵令嬢か子爵令嬢、駄目元で男爵令嬢からのお見合いの釣書が来ているのは本館の執事、ジェームスから聞いては居たけれど既に2年、家も落ちついて侯爵と言う立場に相応しい人材なのがバレてしまったのね


「メイリン、直ぐにレンの腕を冷やせ。アンナ、医師を呼べ」

貴族令嬢の柔腕では直ぐに指の痕が付く。例に漏れず私の腕もしっかり指痕が鬱血していた?

義兄出現で動揺して居たら周りも大騒ぎになり、あれよあれよと言う間に義兄の手に寄って館へ移動し、部屋で氷水の用意もされる
「おっお医者様を呼ぶ程ではございませんわ義兄様!冷やせば大丈夫ですわ」

実は義兄はクールな見た目から想像つかないほど家族の大事には敏感で。やはり義母様や義父様が亡くなってしまったから、よね


心配気に覗き込む義兄に大丈夫と微笑んでみたものの内心冷や汗が湧き出た。

事が落ち着いたらそれはそれで不味い。伊達に何年間も義妹をやっていませんもの

あっ、また涙が。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

公爵令嬢を虐げた自称ヒロインの末路

八代奏多
恋愛
 公爵令嬢のレシアはヒロインを自称する伯爵令嬢のセラフィから毎日のように嫌がらせを受けていた。  王子殿下の婚約者はレシアではなく私が相応しいとセラフィは言うが……  ……そんなこと、絶対にさせませんわよ?

私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。 「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。

パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、 クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。 「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。 完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、 “何も持たずに”去ったその先にあったものとは。 これは誰かのために生きることをやめ、 「私自身の幸せ」を選びなおした、 ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。

もう我慢したくないので自由に生きます~一夫多妻の救済策~

岡暁舟
恋愛
第一王子ヘンデルの妻の一人である、かつての侯爵令嬢マリアは、自分がもはや好かれていないことを悟った。 「これからは自由に生きます」 そう言い張るマリアに対して、ヘンデルは、 「勝手にしろ」 と突き放した。

ヒロインだと言われましたが、人違いです!

みおな
恋愛
 目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でした。  って、ベタすぎなので勘弁してください。  しかも悪役令嬢にざまあされる運命のヒロインとかって、冗談じゃありません。  私はヒロインでも悪役令嬢でもありません。ですから、関わらないで下さい。

婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。

風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。 ※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。

拝啓~私に婚約破棄を宣告した公爵様へ~

岡暁舟
恋愛
公爵様に宣言された婚約破棄……。あなたは正気ですか?そうですか。ならば、私も全力で行きましょう。全力で!!!

処理中です...