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52初めての(続)
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「レンファラン嬢、本当に申し訳無かった!」
お着きになり、マーヤが扉を開いてご対面するや否や立ち上がって頭を深く下げられ私も周りにいる使用人も皆、驚きに止まる
「頭をどうぞお上げ下さいませ、第三王子殿下。お久し方ぶりにございます、お元気そうで何よりですわ」
困惑を隠し笑顔で挨拶
殿下からの手紙も来訪も戸惑うばかりだが、まさか開口一番が謝罪とは予想にもしなかった
「貴女もお元気そうで安心してる。今更ながらとお思いだろうが、私は間も無くこの国を去るのでその前に謝りたかった。時間を作ってくれて有難う」
何時もそっぽを向いていらした元婚約者と初めてちゃんと顔を合わせた気がする
キラキラした笑顔が眩しい。
まだ中性的な可愛らしい面立ちは側妃殿下の良い部分をそっくり受け継がれ、これぞワンコ系攻略対象だった
「まぁそれでわざわざお越し頂けましたのですね、有難うございますわ。あちらへは何時行かれますの?」
こんなに穏やかに会話するのは初めてで、陽当たりの良い応接室へ案内し向かいに腰掛けお茶をする。
何しに来たんだと初めて来た殿下へ臨戦態勢の使用人たちも一安心だ
急遽来週には旅立つ事になり今回、急いで謝りに来た事。
それから、やはり強制の婚約に反発していた事、自身の出自を疑心暗鬼になってから茶色の髪が嫌いになって、薄い茶色の髪のせいでより私を嫌いになっていた事など話された
「母上は男爵が自死され消沈していたようだが夫人だった叔母上がお戻りになり、まぁ姉妹喧嘩はされているがお元気になったようだ。もう貴女に何かするとは思えないが、今思えば失礼な数々、本当に申し訳無かった」
お互いの顔をきちんと見合せた事すら無かったのは私も婚約者の殿下に対する情熱などが無かった結果なので私も謝罪した。
「ドロシー様の事はもう宜しいのですか?」
あちらでご成婚される殿下に酷な事だが、もし気持ちがまだ有るなら、と尋ねると顔を歪ませ首を振る
「ドロシーと赤子が出来る行為をしたのは認める、出来ないように気をつけてはいたが。自分の出自が不安な隙を甘い言葉を掛けられ絆されたから、そこは私の自己責任だが彼女は従姉妹で母上の覚えめでたく、私に女性が近付くのを嫌がる母が彼女と仲良くするのはお喜びなるので余計警戒を解いてしまって身体を重ね情も湧いた。しかし彼女は私との行為が初めてでは無かったとあの後解り、調べた所避妊をしないで複数人心当りがあるらしく私の子ではない確立が高いそうだ」
恋人の件はどうやら殿下も知られたようで頷く。
私も元が乙女ゲームでまさかそんな事が身近に起こるのは想像も付かず、本当に解っていた気になっていて実際、生きると言うのはこんなにも違うと衝撃を受けたのだから、前情報無く今を生きる殿下は恋人の裏切りはさぞ傷付けられたと推測する
それでも、
「国王陛下から愛されてるのだけは間違い有りませんわ」
殿下は少し目を見開いて頷いた
こんなに穏やかな時間を作って行けたならお寂しい気持ちも少しは癒せたのだろうか?
義父や義兄の事と侯爵領の事ばかりの私との縁では至らぬばかりで難しかっただろう
「こうして顔を向かい合わせていれば貴女の瞳が王家のそれな事に気付く。国王陛下には何て申し上げて良いかは解らぬぐらい温情を賜った。後、私に出来るのはかの国できちんと勉学に励み、いずれ兄たちが国を統べる時に両国に良い関係を持たらせられるよう励むのみだ」
お着きになり、マーヤが扉を開いてご対面するや否や立ち上がって頭を深く下げられ私も周りにいる使用人も皆、驚きに止まる
「頭をどうぞお上げ下さいませ、第三王子殿下。お久し方ぶりにございます、お元気そうで何よりですわ」
困惑を隠し笑顔で挨拶
殿下からの手紙も来訪も戸惑うばかりだが、まさか開口一番が謝罪とは予想にもしなかった
「貴女もお元気そうで安心してる。今更ながらとお思いだろうが、私は間も無くこの国を去るのでその前に謝りたかった。時間を作ってくれて有難う」
何時もそっぽを向いていらした元婚約者と初めてちゃんと顔を合わせた気がする
キラキラした笑顔が眩しい。
まだ中性的な可愛らしい面立ちは側妃殿下の良い部分をそっくり受け継がれ、これぞワンコ系攻略対象だった
「まぁそれでわざわざお越し頂けましたのですね、有難うございますわ。あちらへは何時行かれますの?」
こんなに穏やかに会話するのは初めてで、陽当たりの良い応接室へ案内し向かいに腰掛けお茶をする。
何しに来たんだと初めて来た殿下へ臨戦態勢の使用人たちも一安心だ
急遽来週には旅立つ事になり今回、急いで謝りに来た事。
それから、やはり強制の婚約に反発していた事、自身の出自を疑心暗鬼になってから茶色の髪が嫌いになって、薄い茶色の髪のせいでより私を嫌いになっていた事など話された
「母上は男爵が自死され消沈していたようだが夫人だった叔母上がお戻りになり、まぁ姉妹喧嘩はされているがお元気になったようだ。もう貴女に何かするとは思えないが、今思えば失礼な数々、本当に申し訳無かった」
お互いの顔をきちんと見合せた事すら無かったのは私も婚約者の殿下に対する情熱などが無かった結果なので私も謝罪した。
「ドロシー様の事はもう宜しいのですか?」
あちらでご成婚される殿下に酷な事だが、もし気持ちがまだ有るなら、と尋ねると顔を歪ませ首を振る
「ドロシーと赤子が出来る行為をしたのは認める、出来ないように気をつけてはいたが。自分の出自が不安な隙を甘い言葉を掛けられ絆されたから、そこは私の自己責任だが彼女は従姉妹で母上の覚えめでたく、私に女性が近付くのを嫌がる母が彼女と仲良くするのはお喜びなるので余計警戒を解いてしまって身体を重ね情も湧いた。しかし彼女は私との行為が初めてでは無かったとあの後解り、調べた所避妊をしないで複数人心当りがあるらしく私の子ではない確立が高いそうだ」
恋人の件はどうやら殿下も知られたようで頷く。
私も元が乙女ゲームでまさかそんな事が身近に起こるのは想像も付かず、本当に解っていた気になっていて実際、生きると言うのはこんなにも違うと衝撃を受けたのだから、前情報無く今を生きる殿下は恋人の裏切りはさぞ傷付けられたと推測する
それでも、
「国王陛下から愛されてるのだけは間違い有りませんわ」
殿下は少し目を見開いて頷いた
こんなに穏やかな時間を作って行けたならお寂しい気持ちも少しは癒せたのだろうか?
義父や義兄の事と侯爵領の事ばかりの私との縁では至らぬばかりで難しかっただろう
「こうして顔を向かい合わせていれば貴女の瞳が王家のそれな事に気付く。国王陛下には何て申し上げて良いかは解らぬぐらい温情を賜った。後、私に出来るのはかの国できちんと勉学に励み、いずれ兄たちが国を統べる時に両国に良い関係を持たらせられるよう励むのみだ」
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