64 / 202
64過去と王族と
しおりを挟む
「あの子が平民を選んだのは、仲の良い現王妃とトラブルになりたくないだけでは無い。あの子は母上の血筋ゆえか沢山の高位貴族からの婚約の申し込みが有った。地位も確保された長男が多く、既に婚約者の居る相手からも多かった」
え、婚約者居るのに?とドン引きした。
お母様何かの呪いでも掛かっていたのかしら
「何故か相手が自分の事を好きだと思ってる。違うと何度も訴えるが向こうの家と話し合っても子息も親も両想いだと引いてくれんのだ。当然、婚約の申し出は幾度と無く断り、幾度となく同じ家から来るの繰り返しだ」
当時を思い出したようにため息を付くお祖父様に掛ける声も浮かばない
「その内に婚約者が居る家からは婚約破棄が何件も起こった。婚約者が居なければフレデリカと婚約者になれる、と言って一方的に破棄を宣言されたらしい」
さっ最悪過ぎる
何処の乙女ゲームですか母よ?
「当然、破棄された令嬢や令嬢宅からのクレームも有った。あの子が10歳まで生きていた母が居れば防波堤になっただろうが…令嬢方の気持ちも分かる。学園の高学年になり、破棄されて新たに探すのは大変だからな。しかしあの子だって本当の意味で好かれた訳ではないと言っていた」
「王家の血ですか?」
「そうだ。嫌いでは無いにしろ、私の言う事を1ミリも考えてくれないと言っていた。王族は人数も限られ、その少ない王族は公爵と婚姻する。我が家は伯爵家だからな、親も子も強引に行けば言う事を聞くと思い、言い易かったのだろう」
「過去、王族の伯爵や侯爵に降嫁は今まで無かった訳では無かったはずですが」
婚姻を結ぶのは長い間、公爵家が多いだけで侯爵家、伯爵家も極稀には迎い入れていた筈だと習った歴史を思い出す
「有ったには有った、ただ私達の代には居なかった。恐らくフレデリカ達のように王家の瞳を狙う窃盗団に殺されてしまったのだろう」
ハッと息を飲んだ。
だから先程お祖父様は護る為と、心の繋がりより、持ち主の命を護る為に親族と婚姻していたのだと言っていたのだ
「当時の国王もあの子を可愛がっていたから息子の側妃にするのを強制しなかった。結果、あの子が早死させてしまうのなら無理矢理婚姻させた方が良かったのか未だ考える時が有る」
もしもの話だ。喪ってから何度も何度もお祖父様の中では繰り返されていたのだろう。
「しかし、お母様は社交界の華と呼ばれていたと聞きましたが?それだけ令嬢に嫌われて居たのに言われる程、影響有ったのでしょうか?」
例えば最新のドレスデザイン、生地、装飾品にこの国に余り採れない宝石、豊かな会話術等々、王妃様のような豪華絢爛の華やかさは思い出の母には無い
「騒動の後にまだ婚約して居なかったマルチネット公爵に一時的にパートナーを受けて頂き、防波堤になって貰って最低限、出る必要の有る夜会などは出ていた。お前の父では他の貴族は抑えられんからな。卒業を迎え、王女と婚約が発表された時には既にハリフォードと結ばれて表舞台には出なくて済んだ」
思いがけない内容で瞬きを繰り返す。確かに普通の貴族のパーティーに降嫁前の王女は参加されない。
王族が出れば主役や主催が霞んでしまうし警備の観点からも公爵クラスの婚約などで紹介されて少し人前で挨拶を述べ帰られる
え、婚約者居るのに?とドン引きした。
お母様何かの呪いでも掛かっていたのかしら
「何故か相手が自分の事を好きだと思ってる。違うと何度も訴えるが向こうの家と話し合っても子息も親も両想いだと引いてくれんのだ。当然、婚約の申し出は幾度と無く断り、幾度となく同じ家から来るの繰り返しだ」
当時を思い出したようにため息を付くお祖父様に掛ける声も浮かばない
「その内に婚約者が居る家からは婚約破棄が何件も起こった。婚約者が居なければフレデリカと婚約者になれる、と言って一方的に破棄を宣言されたらしい」
さっ最悪過ぎる
何処の乙女ゲームですか母よ?
「当然、破棄された令嬢や令嬢宅からのクレームも有った。あの子が10歳まで生きていた母が居れば防波堤になっただろうが…令嬢方の気持ちも分かる。学園の高学年になり、破棄されて新たに探すのは大変だからな。しかしあの子だって本当の意味で好かれた訳ではないと言っていた」
「王家の血ですか?」
「そうだ。嫌いでは無いにしろ、私の言う事を1ミリも考えてくれないと言っていた。王族は人数も限られ、その少ない王族は公爵と婚姻する。我が家は伯爵家だからな、親も子も強引に行けば言う事を聞くと思い、言い易かったのだろう」
「過去、王族の伯爵や侯爵に降嫁は今まで無かった訳では無かったはずですが」
婚姻を結ぶのは長い間、公爵家が多いだけで侯爵家、伯爵家も極稀には迎い入れていた筈だと習った歴史を思い出す
「有ったには有った、ただ私達の代には居なかった。恐らくフレデリカ達のように王家の瞳を狙う窃盗団に殺されてしまったのだろう」
ハッと息を飲んだ。
だから先程お祖父様は護る為と、心の繋がりより、持ち主の命を護る為に親族と婚姻していたのだと言っていたのだ
「当時の国王もあの子を可愛がっていたから息子の側妃にするのを強制しなかった。結果、あの子が早死させてしまうのなら無理矢理婚姻させた方が良かったのか未だ考える時が有る」
もしもの話だ。喪ってから何度も何度もお祖父様の中では繰り返されていたのだろう。
「しかし、お母様は社交界の華と呼ばれていたと聞きましたが?それだけ令嬢に嫌われて居たのに言われる程、影響有ったのでしょうか?」
例えば最新のドレスデザイン、生地、装飾品にこの国に余り採れない宝石、豊かな会話術等々、王妃様のような豪華絢爛の華やかさは思い出の母には無い
「騒動の後にまだ婚約して居なかったマルチネット公爵に一時的にパートナーを受けて頂き、防波堤になって貰って最低限、出る必要の有る夜会などは出ていた。お前の父では他の貴族は抑えられんからな。卒業を迎え、王女と婚約が発表された時には既にハリフォードと結ばれて表舞台には出なくて済んだ」
思いがけない内容で瞬きを繰り返す。確かに普通の貴族のパーティーに降嫁前の王女は参加されない。
王族が出れば主役や主催が霞んでしまうし警備の観点からも公爵クラスの婚約などで紹介されて少し人前で挨拶を述べ帰られる
227
あなたにおすすめの小説
公爵令嬢を虐げた自称ヒロインの末路
八代奏多
恋愛
公爵令嬢のレシアはヒロインを自称する伯爵令嬢のセラフィから毎日のように嫌がらせを受けていた。
王子殿下の婚約者はレシアではなく私が相応しいとセラフィは言うが……
……そんなこと、絶対にさせませんわよ?
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。
パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、
クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。
「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。
完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、
“何も持たずに”去ったその先にあったものとは。
これは誰かのために生きることをやめ、
「私自身の幸せ」を選びなおした、
ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。
もう我慢したくないので自由に生きます~一夫多妻の救済策~
岡暁舟
恋愛
第一王子ヘンデルの妻の一人である、かつての侯爵令嬢マリアは、自分がもはや好かれていないことを悟った。
「これからは自由に生きます」
そう言い張るマリアに対して、ヘンデルは、
「勝手にしろ」
と突き放した。
ヒロインだと言われましたが、人違いです!
みおな
恋愛
目が覚めたら、そこは乙女ゲームの世界でした。
って、ベタすぎなので勘弁してください。
しかも悪役令嬢にざまあされる運命のヒロインとかって、冗談じゃありません。
私はヒロインでも悪役令嬢でもありません。ですから、関わらないで下さい。
婚約破棄してたった今処刑した悪役令嬢が前世の幼馴染兼恋人だと気づいてしまった。
風和ふわ
恋愛
タイトル通り。連載の気分転換に執筆しました。
※なろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、pixivに投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる