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68無理が有ります
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出来る限り丁寧に失礼ないように気を付けてソファーから立ち上がり辞意を表明するようにカーテシーをして、そのまま立ち去るつもりだった
が、殿下も立ち上がり私はソファーに沈められた
「それじゃあダメなんだよね…」
呟き声は酷く暗いもので。腕をソファーに縫い付けられ、動くことすら敵わなくて殿下の深い蒼の瞳が濁っていると漸く気付き、戦慄が走る
「あ、でん、か…」
上手く息が吐けず嫌と首を微かに振るもより強く腕に力を入れられる
嫌だ、怖い!それだけで不敬罪など悠長な事は考えられない
「な、ぜ…?駄目です…」
喪服は首元から小さめなボタンが有るのをもどかしげに外す殿下へ、無意識で疑問が口についた
「逆に何故良いと思う?」
「ぇ…?」
そこに私を思う気持ちも思いやる気持ちも無い
ただ、自身の欲を叶えようとする1人の男性が居た。
「立場を弁えたまえ。ミカエリスと違い正妃を母に持ち、更に王家長子な私と今や伯爵令嬢になり傷物と呼ばれる君だ」
そんな事も解らないのかと眉を落とし気味に微笑まれ、余計に気持ちが落ちていく
理不尽な上下関係は赤の他人より反応
し難い
唇を噛み締めるが、ふと痴漢をに逢う気持ち悪さがよみがえる
もちろん、現世では無い。思い出せない遠い前世のものだ
イヤだ!気持ち悪い!!
怖くて声に出せず、震えた身体を痴漢は喜んでいると都合良く勘違いをしてエスカレートしていった最悪な感覚は死して尚もこんなに鮮明に沸き上がるのかと驚くより早く、殿下を押し退けようと胸元を押していた手で殿下の頬を打った。
乾いた音に室内の空気が一瞬止まる
扉に控えていたメイドや騎士も息を飲んでいたのが解る
一番は今まで誰かに叩かれた事など無いに違いない殿下だ。呆けたように打たれた左頬を押さえて私を見た
「でっ殿下!」
いち早く意識を取り戻したのは一番側に居た少し歳の行った女官だ。
走り寄られ、漸く殿下もハッと意識を取り戻す。
その間に私は胸元を押さえソファーを横に転がり床へ落ちて離れた
震えた手ではボタンは止められないがお尻から少しづつ後退っていた私を睨みつけ
「お前、何をしているか解っているの!?」
激昂した女官は思い切り私を打った。許し難い事をしたのは理解しているので抵抗はしなかった
打たれた唇端から血が滲み高価な絨毯に落ちていくが気を強く持たねばならないと殿下を睨み付けた
「レンファ、何故嫌がる?私を嫌っては居なかったはずなのに…」
自己否定されたショックか震えた声で呟く殿下を余所に護衛騎士が私を無理矢理背後から腕を掴み立ち上がらせるが、私は恐怖を押さえ付け背筋を伸ばした
「好きも嫌いも有りません、私は殿下を良く知りませんもの。それにいきなりこういった行為をされる意図が図りかねますわ、しかも私はまだ学園に入る前の少女なんですよ」
少女と聞いて騎士は手を緩めた
この世界に18歳以下に対する性犯罪の概念は無いが、流石に貴族の少女がその手の事に手慣れている訳もないからだ
明らかに恋の駆け引きとは違う拒絶反応は解っていたのだろう、ただ不敬罪ゆえ離しはしなかったが、掴む力は格段と緩くなり安堵した
が、殿下も立ち上がり私はソファーに沈められた
「それじゃあダメなんだよね…」
呟き声は酷く暗いもので。腕をソファーに縫い付けられ、動くことすら敵わなくて殿下の深い蒼の瞳が濁っていると漸く気付き、戦慄が走る
「あ、でん、か…」
上手く息が吐けず嫌と首を微かに振るもより強く腕に力を入れられる
嫌だ、怖い!それだけで不敬罪など悠長な事は考えられない
「な、ぜ…?駄目です…」
喪服は首元から小さめなボタンが有るのをもどかしげに外す殿下へ、無意識で疑問が口についた
「逆に何故良いと思う?」
「ぇ…?」
そこに私を思う気持ちも思いやる気持ちも無い
ただ、自身の欲を叶えようとする1人の男性が居た。
「立場を弁えたまえ。ミカエリスと違い正妃を母に持ち、更に王家長子な私と今や伯爵令嬢になり傷物と呼ばれる君だ」
そんな事も解らないのかと眉を落とし気味に微笑まれ、余計に気持ちが落ちていく
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し難い
唇を噛み締めるが、ふと痴漢をに逢う気持ち悪さがよみがえる
もちろん、現世では無い。思い出せない遠い前世のものだ
イヤだ!気持ち悪い!!
怖くて声に出せず、震えた身体を痴漢は喜んでいると都合良く勘違いをしてエスカレートしていった最悪な感覚は死して尚もこんなに鮮明に沸き上がるのかと驚くより早く、殿下を押し退けようと胸元を押していた手で殿下の頬を打った。
乾いた音に室内の空気が一瞬止まる
扉に控えていたメイドや騎士も息を飲んでいたのが解る
一番は今まで誰かに叩かれた事など無いに違いない殿下だ。呆けたように打たれた左頬を押さえて私を見た
「でっ殿下!」
いち早く意識を取り戻したのは一番側に居た少し歳の行った女官だ。
走り寄られ、漸く殿下もハッと意識を取り戻す。
その間に私は胸元を押さえソファーを横に転がり床へ落ちて離れた
震えた手ではボタンは止められないがお尻から少しづつ後退っていた私を睨みつけ
「お前、何をしているか解っているの!?」
激昂した女官は思い切り私を打った。許し難い事をしたのは理解しているので抵抗はしなかった
打たれた唇端から血が滲み高価な絨毯に落ちていくが気を強く持たねばならないと殿下を睨み付けた
「レンファ、何故嫌がる?私を嫌っては居なかったはずなのに…」
自己否定されたショックか震えた声で呟く殿下を余所に護衛騎士が私を無理矢理背後から腕を掴み立ち上がらせるが、私は恐怖を押さえ付け背筋を伸ばした
「好きも嫌いも有りません、私は殿下を良く知りませんもの。それにいきなりこういった行為をされる意図が図りかねますわ、しかも私はまだ学園に入る前の少女なんですよ」
少女と聞いて騎士は手を緩めた
この世界に18歳以下に対する性犯罪の概念は無いが、流石に貴族の少女がその手の事に手慣れている訳もないからだ
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