乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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●142 平凡な幸せ【アリア】

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初めてのパーティー、しかも王城で行われると聞きワクワクが止まらなかった

滅多に来れない王都の生活も最初は楽しみだったけど、用意されたのは広いとは言えないアパートメント。

マナー教室ではレンファラン姉様の悪口のせいで遠巻きにされて悲しかったし、王都はトキメク様なドレスやアクセサリーは沢山有るのに、お父様の仕送りからお小遣いは決まっていて、気軽に買い物も出来ないショッピングは詰まらなくなっていった。

お洒落なカフェは本当はまだ行くには早いから。って一週間に1度だけ、マナー教室後に友だちとメイドが一緒
なら許可されたから、行きたいお店をピックアップして美味しそうなお菓子や綺麗なケーキを前に吟味を重ねて選ぶの。

後はひたすらマナー教室に通って講師の先生の優しい指導をされるだけの日々。

婚約者も出来ないし、幸せそうな兄様と会うのもせっかく近くに居るのに滅多に会わなかった。

今、思えば不安を兄様に言ったら学園に入る前に学園の事を教えてくれたり、兄様のご友人を紹介しようとしてくれたと思う。

でもスミレ様と仲良しの姿をやっかみたくなかったから私からしたら精一杯の兄様やスミレ様へ迷惑を掛けない為の自衛だったのよ?

そんな小さな不安や不満が溜まる中、突然のパーティーの招待がこの国中の貴族へ届いた。
私の様にデビュー前でも参加可能なガーデンパーティーが王城で行われると聞いた時はどれだけ心が踊った事か!

生活費や必要なものを除く、自由に使えるお小遣いからカフェ代を出していたからお金は残り僅かだった。コスメはレンファ姉様が下さったから、もし出してたら赤字で危なかったわね

それでも流石に今回は新品のパーティードレスを買っても許されるでしょう。と街で私ぐらいの若い貴族が行くお店に足を運んだら何件回っても受け付けて貰えず、何なら扉すら閉まっている店も有ったの

父様の許可が出る前に買おうとしたから?でも、生活費を預かってるメイドだって大丈夫って言ってたのよ?

子爵領から持って来ては貰えてもせっかくの王都のドレスが買えるチャンス、逃したく無くてダメ元でレンファラン姉様になんとかならないか訊ねたらデザイナー全員、王宮に居て店では既製品なら買えるぐらい。手直しも自分の家でやってるんですって

その時、本当に思い付きで姉様の服、借りたら良いんじゃないかしら?我ながらナイスアイディアねって提案して、驚いていた姉様を説得し可愛いドレスをゲット!ついでに似合うアクセサリー小物類も。
あくまで借りるだけだけど、普段身に纏えない上質な生地のドレスや宝石にうっとりした

沢山居る伯爵家のメイドにサイズの手直しもして貰えて、後は本番前にちょっと刺繍の生地が上から丁寧に追加されたの。
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