乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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○156 悪役令嬢かも知れないです

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「お母様がルアージュだなんて知りませんでした」

「平民だと伺ってました」

後ろの令嬢が何名かは謝罪しながら頭を下げる
ルアージュに養子に出された平民の娘、そう聞かされていたのでしょう

「父親が平民なんでしょう」
 
そう、呟く上級生の新入生達。歳上な為か謝りたく無いのが有り有りと顔に出て居ます

「いえ、父も貴族ですよ?ナタトリス子爵家の次男で母と結婚し、平民になりましたが貴族の血は変わりませんわ」

にこやかに微笑む。扇が有ればほーほっほと高笑いをしてみせる処だった。
悪役令嬢ぽいし 

「な、そうでしたか」

大体が子爵、男爵令嬢の為、子爵筆頭ナタトリスの名でもざわめきが溢れる。付き合いの有る家は冷や汗が心なしか見えた

ナタトリスに支援やら業務提携やらして貰って何とか喰い繋いでいる家も有りますからね~

泳ぐ瞳の多さに内心苦笑が絶えない

「元子爵に元伯爵令嬢だからなんだと言うの!うちなんかね!!」

「バリアル伯爵家はソニア側妃殿下のご実家で有り、カナデ.フォーレット側妃殿下のご実家ですもの、ね?」

にこやかにバリアル嬢を見遣ると2人の名がスラスラ出て来て驚いたのか、一瞬豆鉄砲を喰らった顔からにやにやと胸を張り出した

正直、張るだけで胸が揺れるのは羨ましい…

「そうよ!うちは2人も妃殿下を輩出しているの!そんじょそこらの伯爵家とは違うのよ!」

「確かに、元男爵家のバリアル家が伯爵家に上がったのはソニア側妃殿下が王家に嫁がれた功績で爵位を賜わったのは王家始まって初の事です。基本、公爵家から王妃殿下、側妃殿下が選ばれる上、良くて伯爵家からと妃殿下教育に掛かる費用の金額の多さから言われてますもの」

リアルな話をすれば家が余り裕福で無ければマナー教室に通うのも出来ず、妃殿下教育は夢のまた夢である

先ず、幼い頃から自宅でマナーを教わっている高位貴族が数年掛けて習うのが妃殿下教育だからだ。更にカサンドラ様の様に王太子妃殿下教育になると勉学も増える。今、ラーナ様が受けている教育だ

この国の貴族の家、当主名、産地の特色などを妃殿下教育で学び各国で伝わる共通語(日本でも英語を習うが、それと同じだ)そして外交を担う王妃王太子妃ともなれば当然、各国独自の言語やマナー、何に強いか特産やら商業やらを学ばねば話にならない

ソニア妃殿下は共通語まで。カナデ妃殿下は妃殿下教育の成果で各国の言語もある程度は出来ていたと言う。

一介の男爵令嬢が王族に2人も。と知れた昨今、多くの子爵、男爵家令嬢に憧れの家がバリアル家で有る。

男爵令嬢でも王族になれる、実家も伯爵家になれるのは宝くじに当たる確率より低いからだ

そして対の様に夢見がちな令嬢が憧れるのが我がルアージュ家、母を知っていれば平民になってでも純愛に身を投じた王族の血を引く令嬢で、母を知らぬ令嬢からもルアージュと言えば王族が降嫁された侯爵家と同じ血を引く家だからだ。

この国に姫が早々誕生せず、降嫁されても公爵家。
手の届かない高嶺の花が、侯爵より更に自分たちに近い伯爵家にも血が継がれたと身近に感じる分、憧れられる家。

そこへ養子となって入った私は異分子扱いで傷物、元平民が憧れに近付いたとやっかまれるのも直接、言って来ないと反論出来なかった。

けれど、こうして不満を口を大にして1人の令嬢を囲む卑怯者たちには私だって負けませんわ
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