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◯176 偽装婚約
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!??!?
「ぎ、そう?」
大混乱で鸚鵡返しする私の肩へ手を回して執務室のソファーにストンと座らせるスマートさ
定位置に腰掛け横並びになると何時の間にかスタンバイしていたマーヤが紅茶を置く流れるような準備の良さだ
「何から話そうか。まぁ、あちらの事情は令嬢本人が話して居ないなら言えないが、先ずはお互いメリットが有るからだな。あちらの家柄が武人かつフォーレットの姫と仲良くなった事で強い後ろ盾も有るし、伯爵家でうちと釣り合いも良いから。が一番か」
コクコクと操り人形の様なぎこちなさで頷く。両手には確りとネクタイから離せない
紅茶を飲む音、喉元を通る喉仏の動きすら息を忘れ集中して凝視していると呆れたように笑って私の頭を軽く中指でノックされた
「せっかく淹れて貰った紅茶が冷める前に頂きなさい」
「は、はいぅ」
変な声で返事をして、ネクタイを綺麗に畳み確りとワンピースのポケットに仕舞い込んだ
ワンピースで良かった。下手にドレスだとポケットが無いから胸元に仕舞う所だった
震える指先でカタカタ音を鳴らし、紅茶を飲み込むと軽く咽てしまうが、おかげで少し落ち着きを取り戻した。精神パニックには肉体パニックで調整出来るらしい
「大丈夫か?」
口元に自身のハンカチーフを抑えて下さる有り難さ。ハンカチをそのまま借用し自分で口元拭い頷く私。かなり、淑女から外れ恥ずかしいが、今更なのか見る目が生暖かい
ちなみに室内にはライオンだけで無くジェームスやマーヤも居ます。マーヤはともかく、執務室に執事2は要らないでしょうに全然、出て行かない爺を軽く睨んだわ
クロフォード様はふむ、と指先を顎に置き口元を覆うと一息つく姿を横目で見詰める
「最大の利点はお互いに恋愛感情が無い事だな。勿論、お前の友人として好意度は有るが。生徒会の後輩でも有るし、人柄も多少なり知っているつもりではある」
「なっなら、好きになるかも知れないじゃないですか!」
仮婚約とは言え、2人で会う機会がお互いの魅力に気が付くだろう。
青醒めて叫べば室内全員から可哀想な子を見る視線を浴びた
「ならない。少なくとも俺は」
「リナーニャが本気になったら?メイラン伯爵だって令嬢の婚約が破棄や解消がどれだけ本人に非が無くとも風当たりが強くなるかご存知ですもの、そうなれば本当に婚姻まで望まれても可笑しく有りませんわ」
「メイラン伯爵夫妻に当然、話は通し契約書も有るから例え万が一、そんな事になっても通らない。お前はアリストに惚れそうか?」
覗くように顔を近付けるのは反則です。ドキッがトキメキより恐怖に負けて泣きそうになるので適度な距離を!保って下さいまし!
首を激しく振るとそこまで嫌いかと逆に憐れみの溜め息をつかれたが、それが私になのかアリストテレス様に向けてかは不明だ
「嫌いじゃ有りません、ちょっと怖いのと…単純に好みじゃ無いだけです」
王族に不敬だが、この場は身内しか居ないので素直に胸内を吐き出した
「第三王子よりはマシぐらいか?いや、あんな事があれば似た顔だし、より恐怖を感じても可笑しくないな」
クロフォード様はベルナンディウス様を恐らく思い出されたのだろうが、そもそも私には前世のアニメで冷たくラーナ様に婚約破棄を告げた王子が主役だったのも有って反射的に気を許せないのだ。
勿論、ベルナンディウス様の事も思い出すと身が凍る感覚に襲われるのも確かに在るけれど
「ぎ、そう?」
大混乱で鸚鵡返しする私の肩へ手を回して執務室のソファーにストンと座らせるスマートさ
定位置に腰掛け横並びになると何時の間にかスタンバイしていたマーヤが紅茶を置く流れるような準備の良さだ
「何から話そうか。まぁ、あちらの事情は令嬢本人が話して居ないなら言えないが、先ずはお互いメリットが有るからだな。あちらの家柄が武人かつフォーレットの姫と仲良くなった事で強い後ろ盾も有るし、伯爵家でうちと釣り合いも良いから。が一番か」
コクコクと操り人形の様なぎこちなさで頷く。両手には確りとネクタイから離せない
紅茶を飲む音、喉元を通る喉仏の動きすら息を忘れ集中して凝視していると呆れたように笑って私の頭を軽く中指でノックされた
「せっかく淹れて貰った紅茶が冷める前に頂きなさい」
「は、はいぅ」
変な声で返事をして、ネクタイを綺麗に畳み確りとワンピースのポケットに仕舞い込んだ
ワンピースで良かった。下手にドレスだとポケットが無いから胸元に仕舞う所だった
震える指先でカタカタ音を鳴らし、紅茶を飲み込むと軽く咽てしまうが、おかげで少し落ち着きを取り戻した。精神パニックには肉体パニックで調整出来るらしい
「大丈夫か?」
口元に自身のハンカチーフを抑えて下さる有り難さ。ハンカチをそのまま借用し自分で口元拭い頷く私。かなり、淑女から外れ恥ずかしいが、今更なのか見る目が生暖かい
ちなみに室内にはライオンだけで無くジェームスやマーヤも居ます。マーヤはともかく、執務室に執事2は要らないでしょうに全然、出て行かない爺を軽く睨んだわ
クロフォード様はふむ、と指先を顎に置き口元を覆うと一息つく姿を横目で見詰める
「最大の利点はお互いに恋愛感情が無い事だな。勿論、お前の友人として好意度は有るが。生徒会の後輩でも有るし、人柄も多少なり知っているつもりではある」
「なっなら、好きになるかも知れないじゃないですか!」
仮婚約とは言え、2人で会う機会がお互いの魅力に気が付くだろう。
青醒めて叫べば室内全員から可哀想な子を見る視線を浴びた
「ならない。少なくとも俺は」
「リナーニャが本気になったら?メイラン伯爵だって令嬢の婚約が破棄や解消がどれだけ本人に非が無くとも風当たりが強くなるかご存知ですもの、そうなれば本当に婚姻まで望まれても可笑しく有りませんわ」
「メイラン伯爵夫妻に当然、話は通し契約書も有るから例え万が一、そんな事になっても通らない。お前はアリストに惚れそうか?」
覗くように顔を近付けるのは反則です。ドキッがトキメキより恐怖に負けて泣きそうになるので適度な距離を!保って下さいまし!
首を激しく振るとそこまで嫌いかと逆に憐れみの溜め息をつかれたが、それが私になのかアリストテレス様に向けてかは不明だ
「嫌いじゃ有りません、ちょっと怖いのと…単純に好みじゃ無いだけです」
王族に不敬だが、この場は身内しか居ないので素直に胸内を吐き出した
「第三王子よりはマシぐらいか?いや、あんな事があれば似た顔だし、より恐怖を感じても可笑しくないな」
クロフォード様はベルナンディウス様を恐らく思い出されたのだろうが、そもそも私には前世のアニメで冷たくラーナ様に婚約破棄を告げた王子が主役だったのも有って反射的に気を許せないのだ。
勿論、ベルナンディウス様の事も思い出すと身が凍る感覚に襲われるのも確かに在るけれど
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