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◯178 賑やかな領地へ
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翌日に予定通り領地へ向かうが、前日までとは全く打って変わった状況に心境の変化が目まぐるしい。
カフスとネクタイとポシェットへ丁寧に仕舞い、クロフォード様へ暫し別れのハグをしたら侯爵領まで付いて行くと言い出してジェームスに宥められていた
クスリと微笑み、お勤め頑張って下さいませと書かれた新内輪を振る
久しぶりの推し活は伯爵家の侍女達から奇異な眼差しを。マーヤからは生温かい眼差しで見守られたのでマーヤに内輪を飾るフリルを手伝わせたわ
変わった扇子ですね、と一緒に来るライオンが馬車で繁々、真顔で眺めるのもキュララ達は肩を震わせていたけれど、そんなに呆れなくても良いじゃない
ポシェットからハンカチを取り出し涙を堪えているピナに渡した
「眠かったら無理しないで交代で寝て頂戴」
「お嬢様、私は眠い訳では有りません。しかし、その袋は便利ですね」
「ええ、これならハンカチや扇子も何時でも持てるでしょ」
ポケットが無い時、外出時は常に侍女がいるからそれ程、困る事が無いがやはり無いより有るに越した事は無いのだ
馬車内でライオンに業務の指示をするも何故、執事長補佐まで付いて来るのか不思議だったけれど領地のトーマスから最近、不審者が出る事が有ると報告が有ったらしい
「不審者?」
「恐らく、お嬢様の作る何かしらの技術目的と思われます。お嬢様、もしくはクロフォード様が目的なら領地に居ないのに来ても余り意味有りませんから」
「確かに。堂々と滞在しているなら、その可能性が高そうね」
馬車かクッションか、はたまた美容目的でシャンプーなどの洗剤系か、化粧品やガラスペンも有りそうで困惑する
私自身、今は伯爵家の身だから侯爵領邸に居る確率は酷く低いのです
「他国の民の可能性も高い為にポーター、トーマスと連携して調査に当たります。特に害が無ければ良し。有れば対処は此方でしますのでお嬢様は気にせず何時も通り破天荒に振る舞うと宜しいでしょう」
ひどっ
「ライオンにもフリル作り、手伝わせようかしら…」
ボソッと溢れた独り言にライオンが肩を震わせたが、私は本当に何も無い事を祈るばかりだった
誰も、もう失いたく無いの。
誰も、もう傷付いて欲しく無いの。
技術目的だけだったら受け入れだって考えるし、とにかく危険が及ばないように。と、ライオンに命じた
トーマス爺なんて無理したらそれだけでポックリいきそうなんだからね
…そんな殊勝なタイプでは無かったのをこの時、私はド忘れしていたのだった
カフスとネクタイとポシェットへ丁寧に仕舞い、クロフォード様へ暫し別れのハグをしたら侯爵領まで付いて行くと言い出してジェームスに宥められていた
クスリと微笑み、お勤め頑張って下さいませと書かれた新内輪を振る
久しぶりの推し活は伯爵家の侍女達から奇異な眼差しを。マーヤからは生温かい眼差しで見守られたのでマーヤに内輪を飾るフリルを手伝わせたわ
変わった扇子ですね、と一緒に来るライオンが馬車で繁々、真顔で眺めるのもキュララ達は肩を震わせていたけれど、そんなに呆れなくても良いじゃない
ポシェットからハンカチを取り出し涙を堪えているピナに渡した
「眠かったら無理しないで交代で寝て頂戴」
「お嬢様、私は眠い訳では有りません。しかし、その袋は便利ですね」
「ええ、これならハンカチや扇子も何時でも持てるでしょ」
ポケットが無い時、外出時は常に侍女がいるからそれ程、困る事が無いがやはり無いより有るに越した事は無いのだ
馬車内でライオンに業務の指示をするも何故、執事長補佐まで付いて来るのか不思議だったけれど領地のトーマスから最近、不審者が出る事が有ると報告が有ったらしい
「不審者?」
「恐らく、お嬢様の作る何かしらの技術目的と思われます。お嬢様、もしくはクロフォード様が目的なら領地に居ないのに来ても余り意味有りませんから」
「確かに。堂々と滞在しているなら、その可能性が高そうね」
馬車かクッションか、はたまた美容目的でシャンプーなどの洗剤系か、化粧品やガラスペンも有りそうで困惑する
私自身、今は伯爵家の身だから侯爵領邸に居る確率は酷く低いのです
「他国の民の可能性も高い為にポーター、トーマスと連携して調査に当たります。特に害が無ければ良し。有れば対処は此方でしますのでお嬢様は気にせず何時も通り破天荒に振る舞うと宜しいでしょう」
ひどっ
「ライオンにもフリル作り、手伝わせようかしら…」
ボソッと溢れた独り言にライオンが肩を震わせたが、私は本当に何も無い事を祈るばかりだった
誰も、もう失いたく無いの。
誰も、もう傷付いて欲しく無いの。
技術目的だけだったら受け入れだって考えるし、とにかく危険が及ばないように。と、ライオンに命じた
トーマス爺なんて無理したらそれだけでポックリいきそうなんだからね
…そんな殊勝なタイプでは無かったのをこの時、私はド忘れしていたのだった
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