乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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◯180 会談(対決)

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「「は、じめ、ま、して」」

拙いエトワール語で挨拶するのは各国の代表で。男女2人の後ろには20人程の他国籍と思われる人たちが立っている

2人の脇に居るのは通訳と男性側に技術職の博士、女性側に職人の親方らしいが、博士は無表情で見定めているような眼差しを。親方はあからさまに、こちらを見下すように嘲笑って心証が悪い

『ようこそ、エルグラム侯爵家へ。領内に居る方は全てお越しなのかしら?私はご存知の方もいらっしゃるでしょうが、レンファラン.ルアージュと申しますの』

敢えて共通語にする事でエトワール語を知らない人達も理解出来た人は頷く

恐らく貴族は代表者と数人で、後の人達はキョロキョロと興味深く辺りを伺い、たまに部屋の家具や装飾品に手を伸ばしては自国の人に止められていた。

席はトーマスが別館の仕事場からパイプ椅子を持って来させ入学式のように座って貰う様に促していたが従うのは老人だけだった

代表者はエマとランディとだけ名乗り、部屋中を囲むように立って居る使用人と自兵の数に警戒を滲ませるように視線を彷徨わせた

まぁ、使用人合わせて40人は居ますものね…

ロビーの続き間で40畳以上は有るが、それでも部屋が狭く見える程だ

『この人数でわざわざ国を超えてエルグラム侯爵領までお越しなのですもの、要件を承りましてよ?』

《エマ様、是非馬車の設計図を貰って下さいや!》

《バルガ、それは性急過ぎる。特許が有る以上、先ずは製作現場の見学から望むべきだわ》

〘ランディ殿、開発事業部を拡大するチャンスです、安定して石鹸を我が国に仕入れるルートを是非。それとうちの奴らを職人として雇わせたい〙

〘…確かに。石鹸は高く無いが販売そのものが少ないからな〙

馬車の様に滅多に買われ無い物と違い、他の製品全てに個数制限掛けているのは前世と違い量産出来ないから。

王都のショップと違い、領内のショップで購入にはそれでも+で何か付けたりしている。前世で某白猫さんのショップに付いてたオマケが大好きだったから

他領、他国の方も常識的な数個単位は領内のショップで買えるが、それだけでは足りず自国で量産する為に彼らはわざわざ来て、ここで作り方を覚える為にこれだけ連れて来たのだろうが、一方的な要望を当たり前に押し通そうとする姿に国の性質の違いは有れど私は思わず苦笑を溢した。

主張はともかく、お互いの国を尊重する態度は外交に必要だ。例え相手が十代半ばの小娘だとしても。教わる側の態度、求める側のマナーは最低限必要だろうに、と。
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