乙女ゲームで婚約破棄をリアルに体験するのはごめんだ

いつき

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◯199 事件の真相は【カレイド】

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《しかし、前回国に雨が降らず干上がっていた時は"瞳"の力で雨が降り注いだ》

《瞳と国石を持つ公妃殿下の祈りが届いたと言われました》

《そうだ。パールは割れ、黒く濁り雨乞いの代償に母上は亡くなった。代わりに公国の民は救われたのだから瞳も力が有った筈。パールと母の死体とともに丁重に埋葬されたのだ》

《それが公妃殿下とパールの力だけの可能性が有るとすれば、カレイドはエトワールの王族の血を引いた貴族殺しなだけになってしまいますね》

バルガとしては最初から瞳は信じて居らず、ただレンファラン嬢の親が襲われたのはやはり自国の言い伝えのせいか、ぐらいである  

やっぱり奇跡の瞳なんて無いじゃないかと頭の片隅で突っ込みを入れ、手に入らなかった馬車の設計図や令嬢をどうにか出来ないだろうかと謀ごとを巡らせる

単純に襲ってしまえば済むが、相手がまだ学園に通う年齢と言うのが厄介だ
王太子の婚約者なのも。

エマが側室に入り婚約破棄なり解消なりされれば己にもチャンスが巡って来そうだが、バルガにエトワールに住む資格が無い為、一旦は帰るしか無い

どの道、レンファラン嬢が結婚出来るまで2年待たねば、と取らぬ狸の皮算用で算段する

バルガはとにかく最新の馬車の設計図と若いレンファランを

エマはクロフォードの正妻かアリストテレスの側室の座を

無理難題の要望にクララは呆れつつ、一旦国へ戻るように命じた

クララとしても奇跡の瞳が眉唾物だと思っては居たが幼児期に雨乞いで石が弾け、力尽きた母も見届けたのは確か  

国を助ける為に喪った。痛みも悲しみも国の為、公国民の為。そう、自身は育てられた価値観は簡単に消えはしない

《私はどうしたら…》

顔色の悪いエマの呟きに眉間に皺を寄せて不快感を表した

《どうしようも無い。帰ってアイザス公より指示を仰げ。ずっと私と同じだと思って好きにしていたのだからその責任を取る時が来ただけだ…エマ、私とエマの最大の違いは私は公女だと言う事。つまり誰が相手であれ"私"が産めば公王の血を引く証になる。エマも血は流れているが公王になる訳では無い。まして他国の高位貴族、王族を求めるならそれ相応の慎みが必要だっただけだ》

キッパリと目を見て言い切ればエマは涙目で軽く頭を振るばかりで声にならない悲鳴を上げた

《エマ、バルガ、帰国する》

立ち上がり私は直ぐに帰宅の準備を侍女に命じた

エマとバルガを率いてこの度のルアージュ嬢及びエルグラム領への迷惑をエトワール王へ詫び、留学を切り上げる事、失態を冒した2人を責任を持って連れ帰る事を宣言し、私はエトワールを後にした。

急がねばなるまい。
瞳の力の確認と、私たちの会話を万が一でも聴かれていた場合に備えたのだ。

2人は解っていないようだが、この国は遠いカレイドの言葉をきちんと勉強している者が多い

荷物やらは後にして自国の兵士を連れ私は一路カレイドへ向かったのだった

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