第一王子と見捨てられた公爵令嬢

岡暁舟

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どれだけ頭がきれるかは知らないけれど、まあ私と対決しようと考えること自体が問題……シュード子爵も限界……彼が解決できなかったら、もはや誰もこの事件を解明することはできないと思った。

別に開き直るわけではないが、私が何か悪いことをしたか……自分としてはそんなふうには考えなかった。この世界が、私を除け者にして回ろうとするのだから、ただ世界への入り口を見つけただけである。上手く生着するためにはそれなりの条件が必要となるわけで……そのために私はこのような手段を選んだだけのことなのだ。

そう……誰が相手だとしても。

男はやっぱり下らない生き物なのだ。

「ローレンスはいますか???」

でも、ローレンスだけは多少ましかもしれない。私の仲間になった男……彼にとって、私に協力することはあまり利益はないはず。でも、彼は彼なりの理想主義に溺れているだけのこと。

そういう話を持ちだせば、ザイツ様だって同じこと。いつまで戦争を続けるつもりなのかしら???私に言わせれば滑稽なだけなのに……。


********************************************************


「ザイツ様が戻ってきました……」

それからしばらくして意外な知らせが舞い込んできた。あのザイツ様が、私の元に帰って来たのだった……。
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