6 / 21
6
しおりを挟む
トスカーナ様が私にプロポーズしたのは、世界で一番悲しそうな顔をしている私を救うため……王女様の言葉を借りれば、つまりはそういうことだった。なるほど、つまりは同情なのね……。
「なんて、素敵なんでしょうっ!」
私は話し始めた。
「私は今まで、辛気臭いと言われて、みんなから避けられていたんですよ。まあ、そうですよね。普通に考えて。でもね、愛しのトスカーナ様は私のことを見放さなかった!ああっ、それはまるで、神様のような優しさではありませんか!!!」
「あなたって……ちょっとしたことで、すぐに性格が変わるのね?」
「ええ、よく言われますわっ!!!」
「そうなんだっ……それで、私は解放してくれるのかしらっ?」
「ええっと、内容によってですね……」
「そこは譲らないのか……」
「具体的にどんな治療内容だったのか、教えて頂きませんと……」
「……それを私の口から言わせるの?」
「ええっ、例え王女様であっても……私とトスカーナ様の間に割って入ったわけですから……許しはしませんよ?」
「ああっ、これは、ひょっとして地雷を踏んだのかしら?」
「そういうことですっ!」
王女様はうつ向いていた。
「分かった、話すわよ。トスカーナ殿はね、母性みたいなものを大事に考えているのよ。つまりね……私のことを後ろから抱きしめて……愛の言葉を囁いてくれる……リラックスしてくださいって……そして、別に私から迫ったわけじゃないからね!そのっ、キキキ……キスっを!!!」
なんだか、これ以上王女様の話を聞く気力が失せてしまった。本当だったら……私刑としてギチョンギチョンに痛みつけてもいいのだろうけど、流石に可哀想だと思ったので、顔面を一発軽く殴るだけで終わりにした。
「ちょっと……なんてことをっ!!!」
「ええっと……浮気するような悪い悪いお嬢様には…これくらいの仕打ちは当然だと思いますが?」
私はニコニコ……ニコニコしているから、王女様は余計に私のことを怖がったのかもしれない。
「おいおい、エリザベート……さすがにまずいんじゃないのか?」
フロイドも心配しているようだった。
「大丈夫よ!誰がなんと言おうと、トスカーナ様が私を愛してくれているんだったら、このまま死んでも構わないと思っているから!と言うか……これで、私のことを糾弾するんだったら、私だって、このまま黙っているわけにはいかないからね……」
王女様は殴られたまま、王宮にお帰り頂くこととした。あまりにも私のことを恐れてしまい、王宮に戻ってから、今回の一件については何も話さなかったそう!!!
まあ、当然のことだよね。だって、全ては王女様の自業自得なのだから……。
「なんて、素敵なんでしょうっ!」
私は話し始めた。
「私は今まで、辛気臭いと言われて、みんなから避けられていたんですよ。まあ、そうですよね。普通に考えて。でもね、愛しのトスカーナ様は私のことを見放さなかった!ああっ、それはまるで、神様のような優しさではありませんか!!!」
「あなたって……ちょっとしたことで、すぐに性格が変わるのね?」
「ええ、よく言われますわっ!!!」
「そうなんだっ……それで、私は解放してくれるのかしらっ?」
「ええっと、内容によってですね……」
「そこは譲らないのか……」
「具体的にどんな治療内容だったのか、教えて頂きませんと……」
「……それを私の口から言わせるの?」
「ええっ、例え王女様であっても……私とトスカーナ様の間に割って入ったわけですから……許しはしませんよ?」
「ああっ、これは、ひょっとして地雷を踏んだのかしら?」
「そういうことですっ!」
王女様はうつ向いていた。
「分かった、話すわよ。トスカーナ殿はね、母性みたいなものを大事に考えているのよ。つまりね……私のことを後ろから抱きしめて……愛の言葉を囁いてくれる……リラックスしてくださいって……そして、別に私から迫ったわけじゃないからね!そのっ、キキキ……キスっを!!!」
なんだか、これ以上王女様の話を聞く気力が失せてしまった。本当だったら……私刑としてギチョンギチョンに痛みつけてもいいのだろうけど、流石に可哀想だと思ったので、顔面を一発軽く殴るだけで終わりにした。
「ちょっと……なんてことをっ!!!」
「ええっと……浮気するような悪い悪いお嬢様には…これくらいの仕打ちは当然だと思いますが?」
私はニコニコ……ニコニコしているから、王女様は余計に私のことを怖がったのかもしれない。
「おいおい、エリザベート……さすがにまずいんじゃないのか?」
フロイドも心配しているようだった。
「大丈夫よ!誰がなんと言おうと、トスカーナ様が私を愛してくれているんだったら、このまま死んでも構わないと思っているから!と言うか……これで、私のことを糾弾するんだったら、私だって、このまま黙っているわけにはいかないからね……」
王女様は殴られたまま、王宮にお帰り頂くこととした。あまりにも私のことを恐れてしまい、王宮に戻ってから、今回の一件については何も話さなかったそう!!!
まあ、当然のことだよね。だって、全ては王女様の自業自得なのだから……。
112
あなたにおすすめの小説
あの夏の日、私は確かに恋をした
田尾風香
恋愛
夏の祭礼の終盤、私は婚約者である王子のエーリスに婚約破棄を言い渡されて、私が"精霊の愛し子"であることも「嘘だ」と断じられた。
何も言えないまま、私は国に送り返されることになり、馬車に乗ろうとした時だった。
「見つけた、カリサ」
どこかで見たことがあるような気がする男性に、私は攫われたのだった。
***全四話。毎日投稿予定。四話だけ視点が変わります。一話当たりの文字数は多めです。一話完結の予定が、思ったより長くなってしまったため、分けています。設定は深く考えていませんので、サラッとお読み頂けると嬉しいです。
運命の番より真実の愛が欲しい
サトウミ
恋愛
田舎娘のゾーイは龍族の王子・シャウロンの『運命の番』だった。
ロマンチックな恋を夢見るゾーイは『運命の番』であるシャウロンと会えるのを楽しみにしていた。
しかし、シャウロンはゾーイに対して素っ気ない。
運命の番だからといって、必ずしも愛し合う関係だとは限らないらしい。
それを悟ったゾーイは、シャウロンのもとから去ることを決意した。
恋して舞い上がっていましたが、熱烈な告白は偽りのようです~ポンコツ前向き聖女と俺様不機嫌騎士団長のすれ違い~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
聖女として隣国の問題解決を命じられノースウッド大国に訪れたキャロラインだったが、他の聖女たちのやらかしの後で、挽回すべく妖精や精霊との交渉で国に貢献していた。
そんなキャロラインの傍にいたのが、護衛兼世話係のリクハルドだった。
最悪の出会いから、一緒に過ごして恋に落ちたのだが──。
「あと少しで聖女殿も落とせる。全部、当初の計画通りだよ」
黒の騎士団長と正体を明かし、リクハルドからプロポーズを受けて舞い上がっていた聖女キャロラインは、偶然国王との会話を耳にしてしまう。
それぞれの立場、幼馴染の再会と状況の変化などで──すれ違う。様々な悪意と思惑が交錯する中で、キャロラインは幼馴染の手を取るのか、あるいはリクハルドと関係が修復するのか?
【完結】髪は女の命と言いますが、それよりも大事なものがある〜年下天才魔法使いの愛には応えられません〜
大森 樹
恋愛
髪は女の命。しかし、レベッカの髪は切ったら二度と伸びない。
みんなには秘密だが、レベッカの髪には魔法が宿っている。長い髪を切って、昔助けた男の子レオンが天才魔法使いとなって目の前に現れた。
「あなたを愛しています!絶対に絶対に幸せにするので、俺と結婚してください!よろしくお願いします!!」
婚約破棄されてから、一人で生きていくために真面目に魔法省の事務員として働いていたレベッカ。天才魔法使いとして入団してきた新人レオンに急に告白されるが、それを拒否する。しかし彼は全く諦める気配はない。
「レベッカさん!レベッカさん!」とまとわりつくレオンを迷惑に思いながらも、ストレートに愛を伝えてくる彼に次第に心惹かれていく…….。しかし、レベッカはレオンの気持ちに答えられないある理由があった。
年上訳あり真面目ヒロイン×年下可愛い系一途なヒーローの年の差ラブストーリーです。
聖女だと呼び出しておいて無能ですか?〜捨てられた私は魔王様に溺愛される〜
みおな
恋愛
学校帰りにいきなり眩い光に包まれて連れて来られたのは異世界でした。
王子はこんなちんちくりんは聖女ではないと言い放ち、私を王宮から追い出しました。
元の世界に帰る方法は、魔王の持つ帰還の指輪が必要と言われ、途方にくれた私の前に現れたのは、美形の魔王でした。
罪人聖女の幸せな身請け~「死んだ」私を探し続けた彼が、妻にしたいと迎えに来ました~
八重
恋愛
元伯爵令嬢であり教会で聖女として働くフィーネは、親友だと思っていた人に嵌められて、礼拝堂の火事の犯人にされてしまう。
神秘力も低く、『罪人聖女』の烙印を押された彼女は神父によって貴族に売られては、難癖をつけられて出戻る日々。
そんな時、王太子の従兄弟として王政を支えるオスヴァルト・エルツェ公爵が、フィーネを身請けしにくる。
「今日から私の妻だ、フィーネ」
大きな牙を覗かせた口で囁いた彼は、吸血鬼だった。
そして彼は、こう言う。
「まだ気づかない?」
その言葉を聞いたフィーネは、自分の過去と『ある少年』の存在を思い出す。
さらに、吸血鬼だったオスヴァルトの妻になって溺愛されるフィーネには実はある秘密があって……。
※昔投稿した作品のリメイク版です
※昔の作品タイトル:「吸血鬼の花嫁」
(現作品の旧タイトル:罪人聖女の幸せな結婚)
※他サイトでも公開しております
傷物の大聖女は盲目の皇子に見染められ祖国を捨てる~失ったことで滅びに瀕する祖国。今更求められても遅すぎです~
たらふくごん
恋愛
聖女の力に目覚めたフィアリーナ。
彼女には人に言えない過去があった。
淑女としてのデビューを祝うデビュタントの日、そこはまさに断罪の場へと様相を変えてしまう。
実父がいきなり暴露するフィアリーナの過去。
彼女いきなり不幸のどん底へと落とされる。
やがて絶望し命を自ら断つ彼女。
しかし運命の出会いにより彼女は命を取り留めた。
そして出会う盲目の皇子アレリッド。
心を通わせ二人は恋に落ちていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる