【完結】それでも僕は貴方だけを愛してる 〜大手企業副社長秘書α×不憫訳あり美人子持ちΩの純愛ー

葉月

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再会 ⑧

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「その人とは、今も一緒にいるの?」

「今はいません。千景が生まれる前に別れました」

 もし晴人に千景のことを聞かれたら、父親のことはそう答えようと、初めから決めていた。

「そう……」

 そう言うと、晴人は運ばれてきたコーヒーを一口飲んだ。

「俺がこんなこと言える立場じゃないことは分かってるけれど、もし瑞稀さえよければ俺に援助させてっもらえないか?」

「え?」

「瑞稀一人で子育てをするのは大変だと思う。だから金銭的なものとか、俺ができることがあれば……」

「それ、どういう意味ですか?」

 晴人の言葉を瑞稀は遮った。

「僕たちは晴人さんが思うような裕福な家ではないと思います。でも、今まで二人で頑張ってきたんです。大きくなった千景も僕を手伝ってくれたり……。僕らなりに頑張ってるんです。僕たち、そんなに可哀想ですか?」

 そう言いながらも晴人に『いつも千景に負担をかけていないか?』と言う思いを見透かされたようだった。
 
僕が選んだ道なのに、こんな言い方、晴人さんに八つ当たりだ……。

「ごめんなさい……。あんな言い方してしまって……。晴人さんが言ってくださったことは感謝しています。でも自己満足かもしれませんが、僕は僕の力で千景を育てていきたいんです」

ごめんね、千景。
こんな頼りないママで……。

 正直、瑞稀のお給料だけでは生活は楽ではなかった。
 日々、千景に苦労させていることもわかってる。
 でも、今までなんとかやってきた。
 ここで晴人には頼れない。
 金銭的なものではない。ただ晴人のそばにいたい。

 晴人と再開してしまい、晴人と一緒にいたい。
 そう甘えてしまいそうだったから。
 でもそれはできない。
 あんなに傷付けた晴人には頼れない。

「そんな! そんなつもりじゃないんだ。ただ俺は瑞稀と千景くんの力になりたくて……。なんて言えば……」

「晴人さん。5年前、あんな酷い去り方をしてしまい、本当にごめんなさい。謝っても謝りきれないです。どう罵られても仕方ないと思っています。これからは晴人さんの視界に入らないようにします。だからどうか、今の仕事を続けさせてください。僕、今の仕事が好きなんです……」

同じビルで働いていたら、会ってしまうかもしれない。
だからこれからは、会ってしまわないように細心の注意をしていかないと……。
だって僕は、幸恵さんと和子さんと一緒に仕事がしたい。

「俺こそ、あんな失礼なこと言ってごめん。もっと考えるべきだった。だけど瑞稀とこうしてまた再開できるなんて思っていなくて……。何か力になりたいだけだったんだ。それに俺は瑞稀の好きな仕事を続けてほしいし、瑞稀さえよければ、またこうして会って欲しい……」

 晴人は瑞稀の方に両手を伸ばし、瑞稀の両手を握る。

「あ……」
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