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桜の木の下で ②
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「ねぇママ、ここの公園で遊びたい!」
スーパーからの帰り道、たまたま通りかかった小さな公園の前で、千景は足を止めた。
晴人が持つエコバッグには野菜と一緒に肉や魚、牛乳などが冷蔵保存の物が入っている。
あまり長居は出来ないが、新しく見つけた公園を目の前にそのまま素通りは可哀想だ。
「晴人さん、少しの間だけいいですか?」
念の為晴人に確認をとると
「もちろん」
と返事が返ってきた。
「お買い物の帰りだから、ママが帰ろうねって言ったら帰れる?」
「うん! 帰る!」
「じゃあ気をつけて行ってらっしゃい」
瑞稀のが千景の頭を撫でると、
「やったー!」
一目散に千景は複合型の遊具めがけて駆け出した。
昼下がりということもあり、小さな子供を連れた親子連れが何組かいた。
公園内には滑り台や縄の橋、登り棒が一つにまとまった複合型遊具と、ブランコに鉄棒。
周りをぐるりと囲むように植え込みと、小さな花壇、そして複合型の遊具の傍には、一本の若い桜がたくさんの花を咲かせていた。
本当はまた怪我をしないか心配で、遊具では遊ばせたくない。
でも全てダメだと言ってはいられない。
それに遊具に書かれている対象年齢は三歳以上で、そこまで大きくない。
遊具の下はクッション性の素材が敷き詰められていて、そばで見守っていれば落ちても大怪我になることはなさそうだ。
「パパ見て~。一人で登れたよ~」
遊具のいちばん高いところにある滑り台の上から千景が手を振り、晴人と瑞稀は手を振り返す。
千景は滑り台を滑り切り、遊具に登り始める。
「千景はいつもあんなに元気に遊びまわるのか?」
千景と過ごす時間が増え、初めは「千景くん」と呼んでいた晴人だが、徐々に「千景」と呼ぶようになり、千景は晴人のことを完全に「パパ」と呼んでいた。
「気持ちが前のめりになりすぎて、危なっかしいぐらい元気に遊びまわるので、見てる僕がヒヤヒヤします」
「今の千景を見ていると、瑞稀のヒヤヒヤする気持ちがよく分かる」
そう言いながら、晴人は心配そうに千景の様子をずっと目で追う。
千景も晴人が自分のことを見てくれているとわかっているようで、何かができる度「パパ見て」と何度も呼ぶ。
「晴人さん、荷物持ちます」
大きな荷物を持ちながら千景を追いかけていた瑞稀は、荷物が邪魔になる経験をよくしていたので、スーパーの荷物を持ちながら千景を見守る晴人に声をかけた。
「大丈夫だよ」
「でも荷物を持ちながらは大変じゃないでか?」
「荷物が邪魔になるけど、大丈夫」
「?」
「今まで瑞稀はこうやって一人で頑張ってくれてたんだろ? これからは俺も瑞稀と一緒に、なんでも乗り越えていきたいんだ」
「晴人さん……」
ーなんでも一緒に乗り越えていきたいんだー
今まで、何かに迷ったり困ったことがあったとしても、相談できる人がいなかった。
何が正解かわからないまま、今まで走ってきた。
でもこれからは一人じゃない。
何か迷ったり、困ったときには晴人がそばにいる。
心強かった。
スーパーからの帰り道、たまたま通りかかった小さな公園の前で、千景は足を止めた。
晴人が持つエコバッグには野菜と一緒に肉や魚、牛乳などが冷蔵保存の物が入っている。
あまり長居は出来ないが、新しく見つけた公園を目の前にそのまま素通りは可哀想だ。
「晴人さん、少しの間だけいいですか?」
念の為晴人に確認をとると
「もちろん」
と返事が返ってきた。
「お買い物の帰りだから、ママが帰ろうねって言ったら帰れる?」
「うん! 帰る!」
「じゃあ気をつけて行ってらっしゃい」
瑞稀のが千景の頭を撫でると、
「やったー!」
一目散に千景は複合型の遊具めがけて駆け出した。
昼下がりということもあり、小さな子供を連れた親子連れが何組かいた。
公園内には滑り台や縄の橋、登り棒が一つにまとまった複合型遊具と、ブランコに鉄棒。
周りをぐるりと囲むように植え込みと、小さな花壇、そして複合型の遊具の傍には、一本の若い桜がたくさんの花を咲かせていた。
本当はまた怪我をしないか心配で、遊具では遊ばせたくない。
でも全てダメだと言ってはいられない。
それに遊具に書かれている対象年齢は三歳以上で、そこまで大きくない。
遊具の下はクッション性の素材が敷き詰められていて、そばで見守っていれば落ちても大怪我になることはなさそうだ。
「パパ見て~。一人で登れたよ~」
遊具のいちばん高いところにある滑り台の上から千景が手を振り、晴人と瑞稀は手を振り返す。
千景は滑り台を滑り切り、遊具に登り始める。
「千景はいつもあんなに元気に遊びまわるのか?」
千景と過ごす時間が増え、初めは「千景くん」と呼んでいた晴人だが、徐々に「千景」と呼ぶようになり、千景は晴人のことを完全に「パパ」と呼んでいた。
「気持ちが前のめりになりすぎて、危なっかしいぐらい元気に遊びまわるので、見てる僕がヒヤヒヤします」
「今の千景を見ていると、瑞稀のヒヤヒヤする気持ちがよく分かる」
そう言いながら、晴人は心配そうに千景の様子をずっと目で追う。
千景も晴人が自分のことを見てくれているとわかっているようで、何かができる度「パパ見て」と何度も呼ぶ。
「晴人さん、荷物持ちます」
大きな荷物を持ちながら千景を追いかけていた瑞稀は、荷物が邪魔になる経験をよくしていたので、スーパーの荷物を持ちながら千景を見守る晴人に声をかけた。
「大丈夫だよ」
「でも荷物を持ちながらは大変じゃないでか?」
「荷物が邪魔になるけど、大丈夫」
「?」
「今まで瑞稀はこうやって一人で頑張ってくれてたんだろ? これからは俺も瑞稀と一緒に、なんでも乗り越えていきたいんだ」
「晴人さん……」
ーなんでも一緒に乗り越えていきたいんだー
今まで、何かに迷ったり困ったことがあったとしても、相談できる人がいなかった。
何が正解かわからないまま、今まで走ってきた。
でもこれからは一人じゃない。
何か迷ったり、困ったときには晴人がそばにいる。
心強かった。
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