【完結】たとえ彼の身代わりだとしても貴方が僕を見てくれるのならば… 〜初恋のαは双子の弟の婚約者でした〜

葉月

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日記と手紙 ②

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「サイ、モン……?」
「お久しぶりです、レオナルド様」
 そこにいるのは確かにサイモン。でも服装も話し方も別人のようだ。

「その格好に話し方。どうしちゃったの?」
「私は爵位を捨てて、平民になりました」
「え?伯爵の爵位を捨てて平民に?どうしてそんなことを?」
「実は私は我が家の元使用人のエマと、手紙のやり取りをしていました。その手紙のやり取りの中で、私のこれからの人生、私が生きたいと思う生き方に爵位は必要なかったのです」
 必要なかった?それはどういうことだろう?

「レオナルド様、私は全て知っています」
 全て知っている?
 サイモンとエマが文通をしていたということは、僕が話したことをエマがサイモンに手紙で教えたのかもしれない。
 ちらりとエマの方を見ると、エマは『大丈夫ですよ』というように、僕の目を見て頷いた。

「で、サイモン。どうしてもレオに渡したいものとはなんだ」
 僕とサイモンに話をさせたくないように、少し苛立ったルーカス様が話に割って入る。

「前置きが長くなってしまって、申し訳ございません。実はこれでございます」
 サイモンが差し出した物は、鍵のついた革張り本だった。

「これはカトラレル家から届けられたミカエル様の日記です。本当は鍵がかかっていて開けることはできないのですが、鍵職人に依頼して鍵を開けてもらうことができました」
「……」
 僕が差し出されたミカの日記を受け取る。

「今のレオナルド様に読んでいただきたくて、お持ちしました」
 日記帳はずっしりと重い。

 兄弟とはいえ、自分以外の日記。本当に読んでいいんだろうか?
 サイモンの方を見る。

「きっとミカエル様はレオナルド様に読んで欲しいと思っておられると思います」
 サイモンがそこまでいうなら……。
 ゆっくりと表紙を捲ると、そこにはミカの丁寧で綺麗な字がびっしりかかれていた。
 そして読み始めると、そこにはミカが僕に話しかけるように書いてあった。
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