9 / 50
8話 幼なじみの水城香澄
しおりを挟む
しかしまあ、達也はぶれない。
ホテルで少し過ごしたあと、予定より早く達也と自宅に帰った。家の人に連絡して、我が家の近くに停めた達也の車を回収させて、ワインとフランスパンを差し入れさせた。
もうね、何でもありだなと。
薄々気がついてたけど、達也の実家は物凄いお金持ちだと思う。そんな彼が、私の手料理が好きって……よくわからないわ。
シチューだって市販のルーを使ってるのに。
「旨~!」
どうしてそんなに美味しそうに食べるのかな?
ワインのお供にパリパリに焼いたチーズと、焼いたフランスパンの上にクリームチーズとアンチョビを乗せたバゲットを出すと「これも旨い!」と美味しく食べてくれた。
お粗末様でした。
──ピリリリリリッ。
私のスマホが鳴った。
画面には水城香澄(みずきかすみ)と出ていた。
香澄は私の母のピアノ教室に通っていた友だちで、高校までは一緒にピアノコンクールに出場したり、音楽部で一緒にアコーディオンを担当したりしていた。
彼女は音大へ。私は普通の大学へ進学した。
何で音大に行かないんだ!ってあのときは怒ってたのよね。それから「男に捨てられたくらいでクヨクヨするな!男なんか、この世界中にたくさんいるの。蓮なんかカスよ。そんなヤツ引きずってないで前を見ろ!」って怒鳴られたっけ。
でも、香澄がそう言ってくれたから、前を向けたんだよね。
香澄は現在、ピアノバーを経営している。
プロの楽団にスカウトされ一度は三重奏の奏者として所属したのに、ギスギスした人間関係があって色々なことに巻き込まれ嫌になって辞めて……自分でピアノバーを開いちゃったのよね。
腕前はプロが認めるほどだから、香澄のファンもできてお店は繁盛している。
ときどきゲストで私もピアノを弾かせてもらってる。
香澄と連弾すると盛り上がるし、何気に私のファンもいるのよね。
そんな香澄からの電話。なにかあったのかな?
「もしもし、香澄。どうしたの?」
『美咲!どうしよう。助けて!』
興奮している香澄の声に驚く。
『実は、スポンサーの岸谷さんから私の店を接待場所に使いたいって連絡がきたんだけど、どこからか先方が「連弾しているピアノが人気」だって聞いたらしくて、ぜひ一度その音を聴きたいって言ってるそうなの』
「えっ、そうなの?接待はいつなの?」
『今日の夜7時』
今は夕方5時だ。
2時間後……。
そこまで酔ってないけど……。
「どうした?トラブル?」
達也が話しかけてきた。
今まで彼氏にはピアノバーで演奏していると言ったことがない。今思い返せば、音楽コンクールに応援に行くと言ったのに来なかった蓮のことを、ずっと引きずっていたのだとわかる。
期待するのが怖い。とくに、ピアノを聞きに来ると言って、また来てくれなかったら……。変なトラウマが私の中にあるようだ。
問題に気がついてしまえば、その問題は簡単に解決できると、なにかのテレビ番組で言ってたっけ。
だけど──
「友だちのお店で人手が足りないから手伝ってほしいって連絡」
──わかっていても、すぐに克服できることじゃない。ようやく、自分と向き合い出したけど、すぐに変わるなんてムリ。もう少し……時間がほしい。
ごめんね、達也。
「切羽詰まってるみたいだから、私、行くね。ワインがまだ残ってるけど、今日はごめん。帰ってくれるかな?」
「え~……」
「ごめんね。また手料理作るから、ね」
「仕方ないか……。じゃ、今度は肉じゃがな」
「はいはい、わかりました」
達也は重い腰を上げ、「ワインの残りは、美咲が飲んでいいよ」と言った。
そして玄関から出ていくときに、達也は私を抱き締め「またな」と囁いた。
少し掠れた声が色っぽいと思ったが、私は表情を変えないように笑って見送った。
◇◇◇
「お待たせ!」
自宅から約一時間半かけて、香澄の経営するピアノバー『Bar con suono』に急いでやってきた。
イタリア語で「con suono(コン・スオーノ)」は
「音とともに」「音を伴って」という意味がある。『Bar con suono』は直訳すると『音とともにあるバー』となる。
「美咲!ありがとう。このドレスに着替えて。それから、すぐにメイクとヘアセットもするから」
「わかったわ!」
手早く着替え、私がベースメイク中に香澄がコテを使って華やかにヘアセット。メイクの仕上げを香澄が行って準備完了!
香澄のメイクセンスは本当にすごい。自分でやったって、こんな別人にはならないわ。
◇◇◇
「岸谷様。本日は当店をご利用いただき、ありがとうございます」
オープンの19時ちょうどに、男性二人が来店した。
店の玄関に『20時まで貸切』と札がかかっているので、他のお客さんはいない。
「香澄。無理を言って悪かったね」
「そんな!岸谷様のご要望なら喜んで対応させていただきますよ」
私はいつでもピアノを弾けるよう、ピアノの横に立ち、香澄の接待を見ていた。
勝ち気で我が道を往くような香澄が、岸谷と呼んだ男性に笑顔で対応している。この店を出すときのスポンサーとしか聞いていないが……まさかね。
岸谷は父親と言っては言いすぎだが、香澄よりもだいぶ年上の男性だ。香澄が年上好きと言っても、さすがに限度がある。恋愛に歳は関係ないというが……。
う~ん……。わからない。
岸谷の後ろにいる、若くて長身の男性となら頷ける。
身なりの良いスーツ。光沢のある靴。
見るからにお金を持っているとわかる。
それに……なんとなく見覚えがあるような……。
「美咲」
不意に香澄が声をかけてきた。
目配せで『何か弾いて』と指示を出されたので、香澄たちの会話を邪魔しない曲はと考えて、この前ドラマで流れていた曲をアレンジして、柔らかいタッチで弾くことにした。
切ないメロディーが心地よい曲だったから、よく覚えている。
頭の中で音を再生し、指にトレース。
理想の音が出ると思わず笑みが溢れる。
曲が終わる頃には、香澄たちの会話はなくなっていた。
ピアノの余韻が静まると、岸谷の連れの男性が拍手をしてきた。
「素晴らしい演奏だった。楽譜がないが、それは君のオリジナルかい?」
「いえ。先日のドラマの挿入歌で流れた曲をアレンジしただけです」
「ふ~ん……。水城さん。早速、連弾を聞かせてくれないか」
「っ、はい」
男性にリクエストされて、香澄は小走りに駆け寄ってきた。
「美咲、いい曲だったよ」
「ありがとう」
「じゃ、いつものね」
私が頷くと、香澄は満足そうに微笑み、隣に腰を下ろした。
静寂。
そして──、私たちは音を放った。
パッヘルベルの《カノン》。
香澄の指が織りなす旋律は完璧で、私はその流れに呼吸を合わせていく。
音が交錯し、揺らぎ、磨かれたガラスのような響きが店内を満たした。
岸谷が息を潜めて聴き入る中、香澄が最後の音を静かに落とす。
岸谷は大きな拍手を贈ってくれたが、岸谷が連れてきた男性は不満の表情だった。
「……技術は、申し分ない」
低く、穏やかな声。けれど、そのあとに続いた言葉は、氷のように冷たかった。
「だが、予定調和でつまらない。この程度なら、その辺の音大生の方がマシだ」
はあ?
ホテルで少し過ごしたあと、予定より早く達也と自宅に帰った。家の人に連絡して、我が家の近くに停めた達也の車を回収させて、ワインとフランスパンを差し入れさせた。
もうね、何でもありだなと。
薄々気がついてたけど、達也の実家は物凄いお金持ちだと思う。そんな彼が、私の手料理が好きって……よくわからないわ。
シチューだって市販のルーを使ってるのに。
「旨~!」
どうしてそんなに美味しそうに食べるのかな?
ワインのお供にパリパリに焼いたチーズと、焼いたフランスパンの上にクリームチーズとアンチョビを乗せたバゲットを出すと「これも旨い!」と美味しく食べてくれた。
お粗末様でした。
──ピリリリリリッ。
私のスマホが鳴った。
画面には水城香澄(みずきかすみ)と出ていた。
香澄は私の母のピアノ教室に通っていた友だちで、高校までは一緒にピアノコンクールに出場したり、音楽部で一緒にアコーディオンを担当したりしていた。
彼女は音大へ。私は普通の大学へ進学した。
何で音大に行かないんだ!ってあのときは怒ってたのよね。それから「男に捨てられたくらいでクヨクヨするな!男なんか、この世界中にたくさんいるの。蓮なんかカスよ。そんなヤツ引きずってないで前を見ろ!」って怒鳴られたっけ。
でも、香澄がそう言ってくれたから、前を向けたんだよね。
香澄は現在、ピアノバーを経営している。
プロの楽団にスカウトされ一度は三重奏の奏者として所属したのに、ギスギスした人間関係があって色々なことに巻き込まれ嫌になって辞めて……自分でピアノバーを開いちゃったのよね。
腕前はプロが認めるほどだから、香澄のファンもできてお店は繁盛している。
ときどきゲストで私もピアノを弾かせてもらってる。
香澄と連弾すると盛り上がるし、何気に私のファンもいるのよね。
そんな香澄からの電話。なにかあったのかな?
「もしもし、香澄。どうしたの?」
『美咲!どうしよう。助けて!』
興奮している香澄の声に驚く。
『実は、スポンサーの岸谷さんから私の店を接待場所に使いたいって連絡がきたんだけど、どこからか先方が「連弾しているピアノが人気」だって聞いたらしくて、ぜひ一度その音を聴きたいって言ってるそうなの』
「えっ、そうなの?接待はいつなの?」
『今日の夜7時』
今は夕方5時だ。
2時間後……。
そこまで酔ってないけど……。
「どうした?トラブル?」
達也が話しかけてきた。
今まで彼氏にはピアノバーで演奏していると言ったことがない。今思い返せば、音楽コンクールに応援に行くと言ったのに来なかった蓮のことを、ずっと引きずっていたのだとわかる。
期待するのが怖い。とくに、ピアノを聞きに来ると言って、また来てくれなかったら……。変なトラウマが私の中にあるようだ。
問題に気がついてしまえば、その問題は簡単に解決できると、なにかのテレビ番組で言ってたっけ。
だけど──
「友だちのお店で人手が足りないから手伝ってほしいって連絡」
──わかっていても、すぐに克服できることじゃない。ようやく、自分と向き合い出したけど、すぐに変わるなんてムリ。もう少し……時間がほしい。
ごめんね、達也。
「切羽詰まってるみたいだから、私、行くね。ワインがまだ残ってるけど、今日はごめん。帰ってくれるかな?」
「え~……」
「ごめんね。また手料理作るから、ね」
「仕方ないか……。じゃ、今度は肉じゃがな」
「はいはい、わかりました」
達也は重い腰を上げ、「ワインの残りは、美咲が飲んでいいよ」と言った。
そして玄関から出ていくときに、達也は私を抱き締め「またな」と囁いた。
少し掠れた声が色っぽいと思ったが、私は表情を変えないように笑って見送った。
◇◇◇
「お待たせ!」
自宅から約一時間半かけて、香澄の経営するピアノバー『Bar con suono』に急いでやってきた。
イタリア語で「con suono(コン・スオーノ)」は
「音とともに」「音を伴って」という意味がある。『Bar con suono』は直訳すると『音とともにあるバー』となる。
「美咲!ありがとう。このドレスに着替えて。それから、すぐにメイクとヘアセットもするから」
「わかったわ!」
手早く着替え、私がベースメイク中に香澄がコテを使って華やかにヘアセット。メイクの仕上げを香澄が行って準備完了!
香澄のメイクセンスは本当にすごい。自分でやったって、こんな別人にはならないわ。
◇◇◇
「岸谷様。本日は当店をご利用いただき、ありがとうございます」
オープンの19時ちょうどに、男性二人が来店した。
店の玄関に『20時まで貸切』と札がかかっているので、他のお客さんはいない。
「香澄。無理を言って悪かったね」
「そんな!岸谷様のご要望なら喜んで対応させていただきますよ」
私はいつでもピアノを弾けるよう、ピアノの横に立ち、香澄の接待を見ていた。
勝ち気で我が道を往くような香澄が、岸谷と呼んだ男性に笑顔で対応している。この店を出すときのスポンサーとしか聞いていないが……まさかね。
岸谷は父親と言っては言いすぎだが、香澄よりもだいぶ年上の男性だ。香澄が年上好きと言っても、さすがに限度がある。恋愛に歳は関係ないというが……。
う~ん……。わからない。
岸谷の後ろにいる、若くて長身の男性となら頷ける。
身なりの良いスーツ。光沢のある靴。
見るからにお金を持っているとわかる。
それに……なんとなく見覚えがあるような……。
「美咲」
不意に香澄が声をかけてきた。
目配せで『何か弾いて』と指示を出されたので、香澄たちの会話を邪魔しない曲はと考えて、この前ドラマで流れていた曲をアレンジして、柔らかいタッチで弾くことにした。
切ないメロディーが心地よい曲だったから、よく覚えている。
頭の中で音を再生し、指にトレース。
理想の音が出ると思わず笑みが溢れる。
曲が終わる頃には、香澄たちの会話はなくなっていた。
ピアノの余韻が静まると、岸谷の連れの男性が拍手をしてきた。
「素晴らしい演奏だった。楽譜がないが、それは君のオリジナルかい?」
「いえ。先日のドラマの挿入歌で流れた曲をアレンジしただけです」
「ふ~ん……。水城さん。早速、連弾を聞かせてくれないか」
「っ、はい」
男性にリクエストされて、香澄は小走りに駆け寄ってきた。
「美咲、いい曲だったよ」
「ありがとう」
「じゃ、いつものね」
私が頷くと、香澄は満足そうに微笑み、隣に腰を下ろした。
静寂。
そして──、私たちは音を放った。
パッヘルベルの《カノン》。
香澄の指が織りなす旋律は完璧で、私はその流れに呼吸を合わせていく。
音が交錯し、揺らぎ、磨かれたガラスのような響きが店内を満たした。
岸谷が息を潜めて聴き入る中、香澄が最後の音を静かに落とす。
岸谷は大きな拍手を贈ってくれたが、岸谷が連れてきた男性は不満の表情だった。
「……技術は、申し分ない」
低く、穏やかな声。けれど、そのあとに続いた言葉は、氷のように冷たかった。
「だが、予定調和でつまらない。この程度なら、その辺の音大生の方がマシだ」
はあ?
32
あなたにおすすめの小説
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
死を望まれた王女は敵国で白い結婚を望む。「ご安心ください、私もあなたを愛するつもりはありません」
千紫万紅
恋愛
次期女王として王位継承が内定していたフランツェスカ。
だが戦況の悪化を理由に父王に争いの最前線に送られた。
それから一年、命からがら王都へ戻った彼女を待っていたのは労いの言葉ではなく、敵国・シュヴァルツヴァルトの王太子への輿入れ命令。
しかも父王は病弱な異母妹アリーシアを王妃に据え、フランツェスカの婚約者レナードを王にするという。
怒りと絶望の中フランツェスカはかつて敵将であったシュヴァルツヴァルト王太子・フリードのもとへお飾りの妻として嫁ぐことを決意する。
戦地での過去を封じ、王族としての最後の務めを果たすために。
天真爛漫な婚約者様は笑顔で私の顔に唾を吐く
りこりー
恋愛
天真爛漫で笑顔が似合う可愛らしい私の婚約者様。
私はすぐに夢中になり、容姿を蔑まれようが、罵倒されようが、金をむしり取られようが笑顔で対応した。
それなのに裏切りやがって絶対許さない!
「シェリーは容姿がアレだから」
は?よく見てごらん、令息達の視線の先を
「シェリーは鈍臭いんだから」
は?最年少騎士団員ですが?
「どうせ、僕なんて見下してたくせに」
ふざけないでよ…世界で一番愛してたわ…
思い込み、勘違いも、程々に。
棗
恋愛
※一部タイトルを変えました。
伯爵令嬢フィオーレは、自分がいつか異母妹を虐げた末に片想い相手の公爵令息や父と義母に断罪され、家を追い出される『予知夢』を視る。
現実にならないように、最後の学生生活は彼と異母妹がどれだけお似合いか、理想の恋人同士だと周囲に見られるように行動すると決意。
自身は卒業後、隣国の教会で神官になり、2度と母国に戻らない準備を進めていた。
――これで皆が幸福になると思い込み、良かれと思って計画し、行動した結果がまさかの事態を引き起こす……
【完結】彼を幸せにする十の方法
玉響なつめ
恋愛
貴族令嬢のフィリアには婚約者がいる。
フィリアが望んで結ばれた婚約、その相手であるキリアンはいつだって冷静だ。
婚約者としての義務は果たしてくれるし常に彼女を尊重してくれる。
しかし、フィリアが望まなければキリアンは動かない。
婚約したのだからいつかは心を開いてくれて、距離も縮まる――そう信じていたフィリアの心は、とある夜会での事件でぽっきり折れてしまった。
婚約を解消することは難しいが、少なくともこれ以上迷惑をかけずに夫婦としてどうあるべきか……フィリアは悩みながらも、キリアンが一番幸せになれる方法を探すために行動を起こすのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも掲載しています。
円満離婚に持ち込むはずが。~『冷酷皇帝の最愛妃』
みこと。
恋愛
「あなたと子を作るつもりはない」
皇帝シュテファンに嫁いだエリザは、初夜に夫から宣言されて首をかしげる。
(これは"愛することのない"の亜種?)
前世を思い出したばかりの彼女は、ここが小説『冷酷皇帝の最愛妃』の中だと気づき、冷静に状況を分析していた。
エリザの役どころは、公爵家が皇帝に押し付けた花嫁で、彼の恋路の邪魔をするモブ皇妃。小説のシュテファンは、最終的には運命の恋人アンネと結ばれる。
それは確かに、子どもが出来たら困るだろう。
速やかな"円満離婚"を前提にシュテファンと契約を結んだエリザだったが、とあるキッカケで彼の子を身ごもることになってしまい──?
シュテファンとの契約違反におののき、思わず逃走したエリザに「やっと見つけた」と追いすがる夫。
どうやら彼はエリザ一筋だったらしく。あれ? あなたの恋人アンネはどうしたの?
※小説家になろう様でも掲載しています
※表紙イラスト:あさぎかな先生にコラージュアートをいただきました
※毎朝7時に更新していく予定です
理想の女性を見つけた時には、運命の人を愛人にして白い結婚を宣言していました
ぺきぺき
恋愛
王家の次男として生まれたヨーゼフには幼い頃から決められていた婚約者がいた。兄の補佐として育てられ、兄の息子が立太子した後には臣籍降下し大公になるよていだった。
このヨーゼフ、優秀な頭脳を持ち、立派な大公となることが期待されていたが、幼い頃に見た絵本のお姫様を理想の女性として探し続けているという残念なところがあった。
そしてついに貴族学園で絵本のお姫様とそっくりな令嬢に出会う。
ーーーー
若気の至りでやらかしたことに苦しめられる主人公が最後になんとか幸せになる話。
作者別作品『二人のエリーと遅れてあらわれるヒーローたち』のスピンオフになっていますが、単体でも読めます。
完結まで執筆済み。毎日四話更新で4/24に完結予定。
第一章 無計画な婚約破棄
第二章 無計画な白い結婚
第三章 無計画な告白
第四章 無計画なプロポーズ
第五章 無計画な真実の愛
エピローグ
侯爵家の婚約者
やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。
7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。
その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。
カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。
家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。
だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。
17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。
そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。
全86話+番外編の予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる