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29話 桜庭こはる3
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「逃げるなよ、卑怯者」
部屋の空気が一瞬で凍った。
しかし後悔はない。
だって、腹が立ったから。
「はあ?俺が逃げてる?」
「そうよ。現に今、逃げ出そうとしてる」
達也は顔を引きつらせ小さく舌打ちをし、桜庭さんと距離を取り、再度ソファーへ座った。
達也って、いつも余裕そうだったけど、案外子供っぽいのね。
「まず、桜庭さん。知らなかったとはいえ、私があなたを傷つけてしまっていたのは事実よ。本当にごめんなさい」
私は深々と桜庭さんに頭を下げた。
この行動は予想外だったのか、桜庭さんは驚いた顔をしたのち、ふて腐れるようにそっぽを向いた。
「達也も謝りなさいよ」
「なんで俺が……」
達也が鼻で笑う。
「浮気した上に開き直るって、カッコ悪っ」
「はあ?」
今度は睨んできた。
「桜庭さん。その人と婚約したのはいつ頃かしら?一年以上前?」
桜庭さんはチラリとこちらを見て、頷いた。
「なら、私は達也の浮気相手ってことになるわね」
「……こはるに恋愛感情はない。あくまで義理で──」
「でも浮気は浮気でしょ?」
「……」
達也が押し黙った。
「義理でもなんでも、『結婚すると約束』してたんでしょ。『婚約』ってそういうことよね?」
「……はぁ。俺たちのは『期間限定』の話だ。時期が来れば解消する予定の──」
「言い訳するなよ」
グダグダと言い訳をしようとするから、言葉を遮って睨んでやった。
「『義理』だとか、『期間限定』だとか、『気持ちはない』とかどうでもいいの。」
私の声が、少し震えていた。
「『結婚する』と約束したのなら、その責任を果たすのが当たり前よ。大人なんだから、分別があるでしょ?」
『大人なんだから』を強調してやった。
さっき桜庭さんに『こいつは二十歳を越えた成人だ。やって良いことと悪いことの分別があっていい』と、達也が述べたのがムカついたから、『お前もな!』という意味で言ってやった。
どうやら、こちらの意図には気がついているようだ。
「そもそも、誰が一番悪いって、浮気をした達也だよね」
「っ」
達也の眉がピクリと動いた。
「好きな人。しかも『結婚する』って約束した人が他の女性に目移りしたら、誰だって怒るでしょ。好きだから、取られたくないから過剰に反応するし、攻撃する。当たり前じゃない」
「はあ?だからって警察沙汰は──」
「確かに、警察沙汰はやり過ぎだと思う。けど、彼女にそうさせたのは達也、あなたの責任よ。達也が真剣に桜庭さんと向き合っていれば、他人を巻き込む騒動に発展しなかったはずだわ」
「……向き合うも何も、こはるが勝手に暴走して──」
「自分の不誠実を相手のせいにするなよ、カッコ悪い」
ピシャリと告げると、達也は口を噤んだ。
「そんなに桜庭さんのことが気に入らないなら、さっさと婚約を解消すればよかったでしょ」
「それはおばさんの顔を立ててだな──」
「それは違うわ。ただ、面倒だったんでしょ」
「……」
「恩着せがましく言ってるけど、要は『自分から断るのが嫌だった』だけなんでしょ。でなければ『桜庭さんが大学卒業するまで待つ』なんて、回りくどいことはしないはずよ。自己中でワガママ男が『義理で婚約を解消しない』なんておかしいと思ったのよね」
「ちげーよ!何も知らないくせに、知ったようなこと言うなよな!」
達也が声を荒げたが、私は全然怖くない。
達也の声に怯えていないか、桜庭さんを見ると、私をぽかんとした顔で見ていた。
どういう感情の表情なのかわからないが、怯えてないならよかった。
「ええ、知らないわ。だけど、あんたが結婚の約束も満足に果たせない、責任転嫁が大好きな、最低弱虫野郎ってことは知ってる」
「このっ……ふん。お前がそんな女だったとは知らなかったよ」
私が動じないからか、達也はソファーに深く腰掛け、腕を組んでこちらを見下すように言った。
「俺たちは終わりだ」
「バカね。はじめから終わってたわよ。この際だから言わせてもらうけど、達也の『家庭的な女が好き』って、あれも最低な思考よね」
「はあ?」
「『家庭的な女』って、掃除に洗濯、手間暇かけて手料理を振る舞い、自分の面倒を全部見てくれて、文句を言わずに甘やかしてくれる『お母さん』のような女が理想ってことでしょ」
「……は?」
「それ、気持ち悪いよ。結局、自分の世話をしてくれる都合のいい女が好きってことじゃん」
「違う!俺は──」
達也の声が、少しだけ震えた。
「違わないわ。だから、桜庭さんみたいに『甘えてくるタイプ』が嫌なんでしょ。『自分が甘えられない』から」
「……っ」
達也は唇を噛みしめて俯いた。
言い返してくると思ったのに、達也の反応に『言い過ぎた』と感じた。
その姿に胸がチクリと傷んだ。
こんな風に達也を糾弾したかったわけじゃない。
「達也」
声のトーンを落として話しかけた。
「ごめん。言い過ぎた」
沈黙。
「達也に……私の他に彼女が複数いるって、実は知ってたんだ。ただ、誤解しないで欲しいんだけど、桜庭さんが婚約者だなんて知らなかったし、他の彼女が誰かなんて知ろうとも思わなかったわ。私も……恋愛が怖かったから。自分の全てをかけて恋愛するのが怖くて、達也にも、誰にも踏み込めなくて。でも寂しいから誰か側にいてほしくて。私も達也を利用してた。いい大人が、カッコ悪いよね」
さっきまでのイライラが消えて、ひどく冷静な自分がいた。
改めて、自分がカッコ悪いと思った。
そして、ちゃんと精算したいと思った。
「桜庭さん」
彼女に声をかけると、不安そうな顔をしていた。
「本当にごめんなさい。金輪際、達也との関係は断ちます。こんな大喧嘩をしたし、達也も私に愛想が尽きたようだから安心……は変かしらね。関係はなくなるわ」
不安な顔のまま、彼女は俯いた。
「桜庭さんの、『達也が好き』ってまっすぐ言えるのは、とても素敵だと思うわ。私にはできなかった」
彼女は顔を上げない。
なんとなく、彼女が『不安』に思っている問題がわかる気がする。
「達也への気持ちがわからなくなった?」
図星をつかれたからか、彼女が顔を上げた。
部屋の空気が一瞬で凍った。
しかし後悔はない。
だって、腹が立ったから。
「はあ?俺が逃げてる?」
「そうよ。現に今、逃げ出そうとしてる」
達也は顔を引きつらせ小さく舌打ちをし、桜庭さんと距離を取り、再度ソファーへ座った。
達也って、いつも余裕そうだったけど、案外子供っぽいのね。
「まず、桜庭さん。知らなかったとはいえ、私があなたを傷つけてしまっていたのは事実よ。本当にごめんなさい」
私は深々と桜庭さんに頭を下げた。
この行動は予想外だったのか、桜庭さんは驚いた顔をしたのち、ふて腐れるようにそっぽを向いた。
「達也も謝りなさいよ」
「なんで俺が……」
達也が鼻で笑う。
「浮気した上に開き直るって、カッコ悪っ」
「はあ?」
今度は睨んできた。
「桜庭さん。その人と婚約したのはいつ頃かしら?一年以上前?」
桜庭さんはチラリとこちらを見て、頷いた。
「なら、私は達也の浮気相手ってことになるわね」
「……こはるに恋愛感情はない。あくまで義理で──」
「でも浮気は浮気でしょ?」
「……」
達也が押し黙った。
「義理でもなんでも、『結婚すると約束』してたんでしょ。『婚約』ってそういうことよね?」
「……はぁ。俺たちのは『期間限定』の話だ。時期が来れば解消する予定の──」
「言い訳するなよ」
グダグダと言い訳をしようとするから、言葉を遮って睨んでやった。
「『義理』だとか、『期間限定』だとか、『気持ちはない』とかどうでもいいの。」
私の声が、少し震えていた。
「『結婚する』と約束したのなら、その責任を果たすのが当たり前よ。大人なんだから、分別があるでしょ?」
『大人なんだから』を強調してやった。
さっき桜庭さんに『こいつは二十歳を越えた成人だ。やって良いことと悪いことの分別があっていい』と、達也が述べたのがムカついたから、『お前もな!』という意味で言ってやった。
どうやら、こちらの意図には気がついているようだ。
「そもそも、誰が一番悪いって、浮気をした達也だよね」
「っ」
達也の眉がピクリと動いた。
「好きな人。しかも『結婚する』って約束した人が他の女性に目移りしたら、誰だって怒るでしょ。好きだから、取られたくないから過剰に反応するし、攻撃する。当たり前じゃない」
「はあ?だからって警察沙汰は──」
「確かに、警察沙汰はやり過ぎだと思う。けど、彼女にそうさせたのは達也、あなたの責任よ。達也が真剣に桜庭さんと向き合っていれば、他人を巻き込む騒動に発展しなかったはずだわ」
「……向き合うも何も、こはるが勝手に暴走して──」
「自分の不誠実を相手のせいにするなよ、カッコ悪い」
ピシャリと告げると、達也は口を噤んだ。
「そんなに桜庭さんのことが気に入らないなら、さっさと婚約を解消すればよかったでしょ」
「それはおばさんの顔を立ててだな──」
「それは違うわ。ただ、面倒だったんでしょ」
「……」
「恩着せがましく言ってるけど、要は『自分から断るのが嫌だった』だけなんでしょ。でなければ『桜庭さんが大学卒業するまで待つ』なんて、回りくどいことはしないはずよ。自己中でワガママ男が『義理で婚約を解消しない』なんておかしいと思ったのよね」
「ちげーよ!何も知らないくせに、知ったようなこと言うなよな!」
達也が声を荒げたが、私は全然怖くない。
達也の声に怯えていないか、桜庭さんを見ると、私をぽかんとした顔で見ていた。
どういう感情の表情なのかわからないが、怯えてないならよかった。
「ええ、知らないわ。だけど、あんたが結婚の約束も満足に果たせない、責任転嫁が大好きな、最低弱虫野郎ってことは知ってる」
「このっ……ふん。お前がそんな女だったとは知らなかったよ」
私が動じないからか、達也はソファーに深く腰掛け、腕を組んでこちらを見下すように言った。
「俺たちは終わりだ」
「バカね。はじめから終わってたわよ。この際だから言わせてもらうけど、達也の『家庭的な女が好き』って、あれも最低な思考よね」
「はあ?」
「『家庭的な女』って、掃除に洗濯、手間暇かけて手料理を振る舞い、自分の面倒を全部見てくれて、文句を言わずに甘やかしてくれる『お母さん』のような女が理想ってことでしょ」
「……は?」
「それ、気持ち悪いよ。結局、自分の世話をしてくれる都合のいい女が好きってことじゃん」
「違う!俺は──」
達也の声が、少しだけ震えた。
「違わないわ。だから、桜庭さんみたいに『甘えてくるタイプ』が嫌なんでしょ。『自分が甘えられない』から」
「……っ」
達也は唇を噛みしめて俯いた。
言い返してくると思ったのに、達也の反応に『言い過ぎた』と感じた。
その姿に胸がチクリと傷んだ。
こんな風に達也を糾弾したかったわけじゃない。
「達也」
声のトーンを落として話しかけた。
「ごめん。言い過ぎた」
沈黙。
「達也に……私の他に彼女が複数いるって、実は知ってたんだ。ただ、誤解しないで欲しいんだけど、桜庭さんが婚約者だなんて知らなかったし、他の彼女が誰かなんて知ろうとも思わなかったわ。私も……恋愛が怖かったから。自分の全てをかけて恋愛するのが怖くて、達也にも、誰にも踏み込めなくて。でも寂しいから誰か側にいてほしくて。私も達也を利用してた。いい大人が、カッコ悪いよね」
さっきまでのイライラが消えて、ひどく冷静な自分がいた。
改めて、自分がカッコ悪いと思った。
そして、ちゃんと精算したいと思った。
「桜庭さん」
彼女に声をかけると、不安そうな顔をしていた。
「本当にごめんなさい。金輪際、達也との関係は断ちます。こんな大喧嘩をしたし、達也も私に愛想が尽きたようだから安心……は変かしらね。関係はなくなるわ」
不安な顔のまま、彼女は俯いた。
「桜庭さんの、『達也が好き』ってまっすぐ言えるのは、とても素敵だと思うわ。私にはできなかった」
彼女は顔を上げない。
なんとなく、彼女が『不安』に思っている問題がわかる気がする。
「達也への気持ちがわからなくなった?」
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