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46話 決着をつけよう2
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蓮は何か確信めいた顔をしながら、坂本さんに手話で話しかけた。
それを受けて、坂本さんは視線を白石に向けた。
蓮の視線が恐ろしく冷たくなった。
「蓮さんに『誰の荷物なのか』と聞かれました。それで」
みんなの視線が白石に集まる。
『ちっ、違う。違うわ!拾ったのよ。それで蓮の物だと思って返そうとしていたんだけど、いつも忘れちゃって。でも、蓮は機種変したんだから、古いのがなくても困らなかったでしょ。だからそんな顔しないでよ』
白石が取り繕うように、蓮の腕を触ろうとしたが、蓮はその手を避けた。
『白石。お前に聞きたいことがある。2ヶ月前、俺のスマホを勝手に触って、ラインに登録してある美咲をブロックしただろう』
『そんなことしてないわ!』
『あの日、お前が俺のスマホを操作していたのを見た人がいたんだ』
『なっ!誰よ、そんな嘘をつくのは!』
白石は腕を激しく動かした。
怒っているのだろうが、その顔には焦りが見える。
実は、今日の朝、監督やコーチを交えての話し合いのとき、坂本さんが恐ろしいことを教えてくれたのだ。
なんと、白石は蓮が練習中、定期的に蓮のスマホを勝手に操作していたのだ。
坂本さん曰く『蓮に頼まれて、スマホのメモを確認してる』と、説明していたらしい。白石は蓮の学生時代からの付き合いがあって、信頼されているから、こういうこともお願いされるのだと言っていたそうだ。あまりに堂々としていたから、そうなのだろうと深く考えていなかったとのこと。
それを聞いて恐怖を覚えたが、蓮は私以上に恐怖とショックを受けていた。
まさに『ストーカー女』とは白石のことだろう。
『……誰でもいいだろう。そんなことよりも、白石の鞄から俺のスマホが出てきたことの方が問題だ』
『いいえ!その嘘をついた人が私の鞄に蓮のスマホを入れたのよ。私は嵌められたの!私を信じて、蓮!』
『白石。さっきと言ってることが違うぞ。俺のスマホはお前が拾って、俺に返そうとタイミングを見計らっていたんだろ』
蓮の指摘に、白石は固まった。
でもそれは一瞬で、すぐに嘘臭い笑顔を向けた。
『確かに拾って蓮に返そうとしていたんだけど、実は私も失くしちゃって、探していたの。ヤダわ、サッカーチームに手癖が悪い人がいたようね。その人が私に濡れ衣を着せようと、こっそり鞄に忍ばせたのよ。そうに違いないわ。ね?蓮、私も被害者なの。ね?わかってくれるよね?』
『……わかった』
「蓮!」
白石は蓮の『わかった』という返答に、自分は『許された』と思ったのか、満面の笑みを浮かべた。
『今すぐ消えろ』
ゆっくりとした手の動作と、ゴキブリを見るような蓮の表情に、向けられていない私でも、背筋が冷えた。
『失望』と表現していいのかわからないが、蓮の中で『二度とお前の言葉は信じない』というような、決意があるように見える。
白石の顔から笑みが消えた。
『お前なんかと友だちだったなんて、記憶を消したい。見てるだけで反吐が出る。さっさと消えろ。二度と俺の前に現れるな』
「れっ、蓮?」
白石が弱々しく蓮に手を向ける。
『次はストーカーとして警察に届けるし、お前の職場、実家にも全て知らせる。それでも足りないなら、弁護士に依頼して、徹底的に戦う。俺はお前みたいに嘘ばかりついて、相手を見下して、優越感に浸ってるヤツが大嫌いなんだ』
「蓮!嘘なんかついてない。蓮信じて!蓮!蓮!」
白石は泣き叫んで「蓮!」と連呼するが、蓮は白石に背を向けて、私のところに来た。
「みさき、いこう」
そう言って、私の手を取って歩き出した。
香澄やこはるちゃん、坂本さんもその場から動きだし、白石だけが取り残された。
嘘を重ね、『蓮のために』と自己満足の行動をしていた白石の最後は、蓮に嫌われ、周りからも嫌われ、誰一人彼女の周りには残らない結末を迎えた。
白石に全てを認めてもらって、誠実に謝罪してほしかったが、この話
合いで、そんなことは無理だったのだとつくづく思った。
好意が恋になり、愛に成らずに『執着』へと変貌した感情は、人をこれ程にも、愚かにしてしまうのだろう。
それを受けて、坂本さんは視線を白石に向けた。
蓮の視線が恐ろしく冷たくなった。
「蓮さんに『誰の荷物なのか』と聞かれました。それで」
みんなの視線が白石に集まる。
『ちっ、違う。違うわ!拾ったのよ。それで蓮の物だと思って返そうとしていたんだけど、いつも忘れちゃって。でも、蓮は機種変したんだから、古いのがなくても困らなかったでしょ。だからそんな顔しないでよ』
白石が取り繕うように、蓮の腕を触ろうとしたが、蓮はその手を避けた。
『白石。お前に聞きたいことがある。2ヶ月前、俺のスマホを勝手に触って、ラインに登録してある美咲をブロックしただろう』
『そんなことしてないわ!』
『あの日、お前が俺のスマホを操作していたのを見た人がいたんだ』
『なっ!誰よ、そんな嘘をつくのは!』
白石は腕を激しく動かした。
怒っているのだろうが、その顔には焦りが見える。
実は、今日の朝、監督やコーチを交えての話し合いのとき、坂本さんが恐ろしいことを教えてくれたのだ。
なんと、白石は蓮が練習中、定期的に蓮のスマホを勝手に操作していたのだ。
坂本さん曰く『蓮に頼まれて、スマホのメモを確認してる』と、説明していたらしい。白石は蓮の学生時代からの付き合いがあって、信頼されているから、こういうこともお願いされるのだと言っていたそうだ。あまりに堂々としていたから、そうなのだろうと深く考えていなかったとのこと。
それを聞いて恐怖を覚えたが、蓮は私以上に恐怖とショックを受けていた。
まさに『ストーカー女』とは白石のことだろう。
『……誰でもいいだろう。そんなことよりも、白石の鞄から俺のスマホが出てきたことの方が問題だ』
『いいえ!その嘘をついた人が私の鞄に蓮のスマホを入れたのよ。私は嵌められたの!私を信じて、蓮!』
『白石。さっきと言ってることが違うぞ。俺のスマホはお前が拾って、俺に返そうとタイミングを見計らっていたんだろ』
蓮の指摘に、白石は固まった。
でもそれは一瞬で、すぐに嘘臭い笑顔を向けた。
『確かに拾って蓮に返そうとしていたんだけど、実は私も失くしちゃって、探していたの。ヤダわ、サッカーチームに手癖が悪い人がいたようね。その人が私に濡れ衣を着せようと、こっそり鞄に忍ばせたのよ。そうに違いないわ。ね?蓮、私も被害者なの。ね?わかってくれるよね?』
『……わかった』
「蓮!」
白石は蓮の『わかった』という返答に、自分は『許された』と思ったのか、満面の笑みを浮かべた。
『今すぐ消えろ』
ゆっくりとした手の動作と、ゴキブリを見るような蓮の表情に、向けられていない私でも、背筋が冷えた。
『失望』と表現していいのかわからないが、蓮の中で『二度とお前の言葉は信じない』というような、決意があるように見える。
白石の顔から笑みが消えた。
『お前なんかと友だちだったなんて、記憶を消したい。見てるだけで反吐が出る。さっさと消えろ。二度と俺の前に現れるな』
「れっ、蓮?」
白石が弱々しく蓮に手を向ける。
『次はストーカーとして警察に届けるし、お前の職場、実家にも全て知らせる。それでも足りないなら、弁護士に依頼して、徹底的に戦う。俺はお前みたいに嘘ばかりついて、相手を見下して、優越感に浸ってるヤツが大嫌いなんだ』
「蓮!嘘なんかついてない。蓮信じて!蓮!蓮!」
白石は泣き叫んで「蓮!」と連呼するが、蓮は白石に背を向けて、私のところに来た。
「みさき、いこう」
そう言って、私の手を取って歩き出した。
香澄やこはるちゃん、坂本さんもその場から動きだし、白石だけが取り残された。
嘘を重ね、『蓮のために』と自己満足の行動をしていた白石の最後は、蓮に嫌われ、周りからも嫌われ、誰一人彼女の周りには残らない結末を迎えた。
白石に全てを認めてもらって、誠実に謝罪してほしかったが、この話
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