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一
4.5話 心情
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2限から教室に戻ると赤城はすぐに友達に囲まれていった。
「自販機行って芦野くん巻き込んで保健室サボりしてました。」なんて赤城が言ってくれたから、特に怪しまれることなく戻ることが出来た。僕は仲川たちのところへ行って話に加わった。
「......芦野なんかあった?」
仲川が話の途中で恋に聞いた。
「え?なんで。」
「いや、目赤くね?赤城になんか言われたりした?」
す、鋭い...。さすが幼馴染の直感。
「別に......?特に何もないけど。」
「そ...か?」
目を逸らす恋に何か言いたげな仲川だったけど、それから何も言うことはなかった。
昼休み相馬を起こして3人で購買に向かった。その途中赤城たちが階段で集まって話をしてるのを見かけた。恋がパン買うために並んでいる時後ろから赤城が声をかけた。
「芦野ー。」
「はい、なんでしょう!」
「これ、買いすぎたからあげる。いらなかったら他の人にあげて。」
赤城は恋にメロンパンを渡した。
「...それじゃ。」
それだけ言うと赤城はまた友達の元に帰っていった。
その様子を見ていた仲川が、赤城の姿が見えなくなったのを確認してから駆け寄り恋に話しかけた。
「それいつも食べてるやつじゃん。よくわかったね赤城。」
「あー......。たまたまじゃない?それよりやば...、お礼言い忘れた。あとでL◯NEしとかないと。」
「赤城とL◯NEしてたんだ......。」
「んー......まあ、委員会一緒だしね...。」
「あー。そう言うことね...?......てか相馬のやつおせーなー。」
その後数分待ってお弁当を片手に帰ってきた相馬と合流して教室に向かった。
「昨日夜更かししすぎて普通に眠すぎて無理。」
「お前夜更かししなくても授業中寝てることの方が多いだろ。」
「それは偏見。」
仲川と相馬の会話をメロンパンを食べながら聞いていた。
「相馬大丈夫だよ~。テスト前になったら仲川にヤマ張ってもらえば!あいつちょろいから教えてくれるべ!」
「さすがあっしー!わかってるじゃん。もちろん俺それ頼り!!」
「......。おいお前ら。そう言うのは本人いないところで言うんだよ。」
恋たちの茶番に仲川が口を出した。その時赤城たちが教室に帰ってきた。無意識に赤城を目で追っていた恋とその視線の先にいた赤城を仲川が一瞥し、察したように微笑んだ。
HRが終わり、帰り支度をしていた恋に赤城が話しかけた。
「今日佐々木たちと遊ぶから夜また連絡する。起きてたら......。」
「うん。電話ねわかった!楽しんでね!」
それだけ伝えて佐々木たちの元に戻っていき教室を出て行った。
その背中を見届けてからまた支度をしていると、仲川が近づいてきた。
「途中まで一緒に帰るか?」
「おー、帰ろー。」
同じ区内だから途中までも何もほぼ最後まで帰れる仲川は、結構ありがたい。
靴を履き替えて何気ない話をしている途中、仲川が話の流れで恋に聞いた。
「そういや前話してた家族のこと恋人に言えたの?」
「あー...。まだ言ってないよ。本当は泊まりの時話そうと思ったんだけど、それどころじゃなかったと言うか......。タイミング見つけて近々話すと思うよ。」
「そーか。」
前に話をした時よりも明るい表情になっている恋に安心した顔をした。
「まだ不安ではあるけどね、どう思われるか。でも言わないで心に留めておく方が嫌だと言うか...」
「大丈夫だと思うよ。今日お前らのやりとり見てて思ったけど、赤城はあんまそう言う偏見とかなさそうじゃん。」
「そうかなー...。でもまあ話してみないと何も始まらn.....え?」
「ん?」
仲川の爆弾発言に恋は固まった。
「え、なに?」
吃驚して言葉が出ず恋はあたふたした。
「ちょ、待って。......頭がまだ追いついてないわ。」
「大丈夫。なんせ俺も今日気づいて昼間理解するまで結構時間要したわ。」
少しの間二人の間に沈黙が流れた。
「はい。整いました。話していいですか?」
恋が深呼吸をして挙手した。
「はいどうぞ。」
「......赤城かっこよくない?」
「いやお前バレたからって白々しいな。知らんがな。」
仲川は爆笑し恋もそれをみて笑った。
「あー、なかなかびっくりしたけどなんかしっくりきちゃったんだよなー。お前と赤城。」
「そうかな...。」
「そもそも芦野が人を好きになるのに成長を感じたけどね。」
元々仲川があまりこう言うのに偏見とかないとは思ってたけど、ここまでスッと受け入れてられるとなんだかむず痒い。...でもまあ。近くにこれから何も気にせず相談できる人ができるって思うと心強い......。
「いやーでも、思ってたより~だったわ。」
「どう言うこと?」
首を傾げる恋に仲川がニヤニヤして言った。
「好きなもの把握したり今日の予定話したり。赤城お前にベタ惚れじゃん。」
「......え?」
「え?」
恋がキョトンとするのに対して、仲川が困惑した。その後恋は、仲川のほんの少し前を歩き出し言葉を選びゆっくり口を開けた。
「自分ばっか好きなんだよ。ほんと......本当に。」
仲川は反駁しようとしたが、何も言わずに口を閉じた。
どこか寂しそうに遠くを見つめる恋に「今日うちで飯食ってくか?カレーらしいぞ。」といい、話を変えた。恋は頷いて仲川の家に一緒に向かった。
昔なら馴染みがあることもあり、突然きたのに仲川の母親は笑顔で迎えてくれた。仲川家のおかげで僕は気持ちを切り替えることができた。途中で仲川は僕の顔色を伺う様にチラチラと見ていた。子供の時から仲川は僕が元気がないとご飯を誘ってくれた。変わらない友人の優しさに心が温まる。
少しゆっくりした後僕は自分の家に帰ることにした。その帰り道、赤城から電話が来た。まだ遊んでる途中だけど、電話ついでにコンビニに出てきたらしい。電話で仲川の家で過ごした事を話した。赤城も佐々木くんたちの話をしてくれた。
赤城は僕が家に着くまで電話をしてくれた。自分ばかりとか、不安とかそんなの考えたらたくさん出てきちゃうけど。...でも今はこれだけで十分幸せだって思えちゃうんだよな。
「自販機行って芦野くん巻き込んで保健室サボりしてました。」なんて赤城が言ってくれたから、特に怪しまれることなく戻ることが出来た。僕は仲川たちのところへ行って話に加わった。
「......芦野なんかあった?」
仲川が話の途中で恋に聞いた。
「え?なんで。」
「いや、目赤くね?赤城になんか言われたりした?」
す、鋭い...。さすが幼馴染の直感。
「別に......?特に何もないけど。」
「そ...か?」
目を逸らす恋に何か言いたげな仲川だったけど、それから何も言うことはなかった。
昼休み相馬を起こして3人で購買に向かった。その途中赤城たちが階段で集まって話をしてるのを見かけた。恋がパン買うために並んでいる時後ろから赤城が声をかけた。
「芦野ー。」
「はい、なんでしょう!」
「これ、買いすぎたからあげる。いらなかったら他の人にあげて。」
赤城は恋にメロンパンを渡した。
「...それじゃ。」
それだけ言うと赤城はまた友達の元に帰っていった。
その様子を見ていた仲川が、赤城の姿が見えなくなったのを確認してから駆け寄り恋に話しかけた。
「それいつも食べてるやつじゃん。よくわかったね赤城。」
「あー......。たまたまじゃない?それよりやば...、お礼言い忘れた。あとでL◯NEしとかないと。」
「赤城とL◯NEしてたんだ......。」
「んー......まあ、委員会一緒だしね...。」
「あー。そう言うことね...?......てか相馬のやつおせーなー。」
その後数分待ってお弁当を片手に帰ってきた相馬と合流して教室に向かった。
「昨日夜更かししすぎて普通に眠すぎて無理。」
「お前夜更かししなくても授業中寝てることの方が多いだろ。」
「それは偏見。」
仲川と相馬の会話をメロンパンを食べながら聞いていた。
「相馬大丈夫だよ~。テスト前になったら仲川にヤマ張ってもらえば!あいつちょろいから教えてくれるべ!」
「さすがあっしー!わかってるじゃん。もちろん俺それ頼り!!」
「......。おいお前ら。そう言うのは本人いないところで言うんだよ。」
恋たちの茶番に仲川が口を出した。その時赤城たちが教室に帰ってきた。無意識に赤城を目で追っていた恋とその視線の先にいた赤城を仲川が一瞥し、察したように微笑んだ。
HRが終わり、帰り支度をしていた恋に赤城が話しかけた。
「今日佐々木たちと遊ぶから夜また連絡する。起きてたら......。」
「うん。電話ねわかった!楽しんでね!」
それだけ伝えて佐々木たちの元に戻っていき教室を出て行った。
その背中を見届けてからまた支度をしていると、仲川が近づいてきた。
「途中まで一緒に帰るか?」
「おー、帰ろー。」
同じ区内だから途中までも何もほぼ最後まで帰れる仲川は、結構ありがたい。
靴を履き替えて何気ない話をしている途中、仲川が話の流れで恋に聞いた。
「そういや前話してた家族のこと恋人に言えたの?」
「あー...。まだ言ってないよ。本当は泊まりの時話そうと思ったんだけど、それどころじゃなかったと言うか......。タイミング見つけて近々話すと思うよ。」
「そーか。」
前に話をした時よりも明るい表情になっている恋に安心した顔をした。
「まだ不安ではあるけどね、どう思われるか。でも言わないで心に留めておく方が嫌だと言うか...」
「大丈夫だと思うよ。今日お前らのやりとり見てて思ったけど、赤城はあんまそう言う偏見とかなさそうじゃん。」
「そうかなー...。でもまあ話してみないと何も始まらn.....え?」
「ん?」
仲川の爆弾発言に恋は固まった。
「え、なに?」
吃驚して言葉が出ず恋はあたふたした。
「ちょ、待って。......頭がまだ追いついてないわ。」
「大丈夫。なんせ俺も今日気づいて昼間理解するまで結構時間要したわ。」
少しの間二人の間に沈黙が流れた。
「はい。整いました。話していいですか?」
恋が深呼吸をして挙手した。
「はいどうぞ。」
「......赤城かっこよくない?」
「いやお前バレたからって白々しいな。知らんがな。」
仲川は爆笑し恋もそれをみて笑った。
「あー、なかなかびっくりしたけどなんかしっくりきちゃったんだよなー。お前と赤城。」
「そうかな...。」
「そもそも芦野が人を好きになるのに成長を感じたけどね。」
元々仲川があまりこう言うのに偏見とかないとは思ってたけど、ここまでスッと受け入れてられるとなんだかむず痒い。...でもまあ。近くにこれから何も気にせず相談できる人ができるって思うと心強い......。
「いやーでも、思ってたより~だったわ。」
「どう言うこと?」
首を傾げる恋に仲川がニヤニヤして言った。
「好きなもの把握したり今日の予定話したり。赤城お前にベタ惚れじゃん。」
「......え?」
「え?」
恋がキョトンとするのに対して、仲川が困惑した。その後恋は、仲川のほんの少し前を歩き出し言葉を選びゆっくり口を開けた。
「自分ばっか好きなんだよ。ほんと......本当に。」
仲川は反駁しようとしたが、何も言わずに口を閉じた。
どこか寂しそうに遠くを見つめる恋に「今日うちで飯食ってくか?カレーらしいぞ。」といい、話を変えた。恋は頷いて仲川の家に一緒に向かった。
昔なら馴染みがあることもあり、突然きたのに仲川の母親は笑顔で迎えてくれた。仲川家のおかげで僕は気持ちを切り替えることができた。途中で仲川は僕の顔色を伺う様にチラチラと見ていた。子供の時から仲川は僕が元気がないとご飯を誘ってくれた。変わらない友人の優しさに心が温まる。
少しゆっくりした後僕は自分の家に帰ることにした。その帰り道、赤城から電話が来た。まだ遊んでる途中だけど、電話ついでにコンビニに出てきたらしい。電話で仲川の家で過ごした事を話した。赤城も佐々木くんたちの話をしてくれた。
赤城は僕が家に着くまで電話をしてくれた。自分ばかりとか、不安とかそんなの考えたらたくさん出てきちゃうけど。...でも今はこれだけで十分幸せだって思えちゃうんだよな。
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