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四
40話 思いもよらない告白
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朝起きたら目が腫れていた。
調べたら温めると少しはマシになるってかいてあったから、ポットで熱々のお湯を作ってタオルを浸して少しパタパタしていい感じの温度になったタオルで目元を休ませた。
それを何回か試してみたけど心なしか少しはよくなったかも、くらいで効果はいまいちな気がする。
本当に無力だとは思うけど現状何一つ行動を起こすことができない今、布団に包まって涙を流す以外にできることがなかった。
一人になりたいと思ったおれに気を遣ってか兄貴は昨日あのあと出かけたきり帰ってきていないし両親も泊まり込みで仕事なのか、姿を見ていない。静まり返った家の中におれの足音とか啜り泣く声だけが響いて余計に悲しい気持ちになった。
今日は有馬と約束をしたから12時過ぎには家を出ないといけない。けれど何も食べていないからか全然力も出ないし気力も湧かない。
とりあえず身だしなみだけでも整えないと、と千隼はゆっくりと身体を起こすとダラダラと脱衣所に向かった。
待ち合わせのカフェに集合時間5分前に着くと、もう先に来ていた有馬が千隼に気付き手を振った。小さく手を上げると有馬の座っている席まで行き向かいの椅子に荷物を置いた。
「早いね、もう飲み物も買ってるし。そんな早く着いてたの?」
「ちーちゃんおはよう~!うん、なんかソワソワしちゃって準備早くできちゃったから先きてコーヒー飲んでた!ちーちゃん何飲む?俺買ってきてあげるよ。」
席に座りながら話をする千隼に明るく笑みを浮かべながら有馬はそう言った。
「あー...じゃあカフェモカのはちみつ追加でお願い。」
そう言いながら千隼が千円札を差し出すと「今日は俺の奢りでいいよ。」と有馬は言ってレジに向かった。
数分して席に帰ってきた有馬は千隼にカフェモカとケーキを渡した。千隼が驚きながら顔を上げ「これもいいの?」の聞いた。
「うん!昨日の今日で誘ったんだしお礼的な?あとはまぁ...なーんかあったみたいだから慰めも兼ねて、みたいな。にしては安すぎた?」
千隼に気遣い明るく振る舞った有馬を見た千隼は、その優しさに心を痛め俯いた。そしてあえて自分から話を聞いてこない有馬に口を開いた。
「......おれ気づかないうちに新山さんになんかしちゃったみたいでさ。距離置きたいって言われた。...多少のことはいつも多めに見てくれるし何かあったら直接言ってくれる人だから多分おれが相当なことしたんだと思う。理由聞きたいけど正直怖い。それでまた余計なことしてさらに壁ができたりなんかしたら、次はフラれる気がしてそれで消極になるし何もできない自分が情けなくて嫌になる。」
真面目な顔でそう語った千隼のことを真っ直ぐに見ていた有馬はそれを聞いた後で「それで?」と千隼に聞いた。
「え...?」
「ちーちゃんはどうしたいの?修復したいのはそりゃ分かりきってるけど、それ以前にまずは自分ができることをするべきじゃん?きっと相手はちーちゃんから動いてくれるのを待ってると思うよ。距離置きたいって言われて相手に従うのもそれは大事なことだけど、言葉通りに何もせず過ごすんじゃなくて今できることをすればいいじゃん。」
有馬の言葉を聞き、自分の中でその言葉の意味をなんとか汲み取ろうとする千隼を見て有馬は少し考えたあとまた話を続けた。
「例えばの話ね。もし俺が彼氏にそれ言われたらとりあえず言われたその日周辺の自分の言動を見直すかも、かな。彼氏に対してしたこと言ったことを含めそれ以外も全部ね。どこで誰が見てるか聞いてるかなんてわからない世の中だし世間って割と狭いからね。根も葉もない噂で一喜一憂するほど他人の陰口を面白がる奴は多いからこそ色々考えるかも。後は、うーん...まぁ価値観と考え方の違いとかも大事かもね。」
話をしながらドリンクを飲んだ有馬がグラスを置いて顔をあげると千隼が真剣な顔でじっと自分を見てるのに気付き、一呼吸置いてから苦い笑みを浮かべた。
「俺さ、ちーちゃんのことを好きだよ。」
その言葉を聞いた千隼は突然の発言に驚きつつも首を傾げながら「おれも有馬のこと別に好きだけど...。」と言った。
「んーん、俺の好きはちーちゃんの好きとは違う好きだよ。恋愛の好き、ラブの方。」
「......え?」
友達のからの不意打ちすぎる告白に目を丸くすると、それを見た有馬はクスッと笑った。
「大丈夫だよ。別に困らせないわけじゃないしこんなタイミングで付き合ってほしいなんて言わないから安心してよ。ただ伝えておきたかったから言っただけ。本当はずっと隠しておくつもりだったんだけど内田からちーちゃんが俺の好きな人の話されたって聞いてさ。隠してたところで時間の問題な気するしヘタに変なところでバレるより自分からカミングアウトした方が潔いでしょ?」
痛いほど無理に取り繕う有馬を見て千隼は「無理に笑わなくていいよ。」と声をかけた。それを聞いた有馬は一瞬驚いた顔をした後全てを悟り柔らかく笑った。
「......手、貸してほしい。」
「手?」
「うん。もう金輪際こんなキモいことお願いもしないから最初で最後だと思って俺の願い聞いてほしい。もう次会う時からそう言う恋愛感情は完全に...とまではいかないかもだけど、ちょっとずつ消していくから一回だけ手握ってほしい。ごめん、こんなこと頼んで。」
申し訳なさそうにそう言うと有馬は千隼の方に手のひらを向けた。その手に自分の手のひらを合わせるように手を添えると千隼は指を絡め、力強く握った。
「...ありがとう言ってくれて。有馬の気持ちには答えれないしめっちゃ自分勝手なの百も承知だけど...おれはこれからも変わらずに有馬と一緒にいたい。...親友として。」
はっきりと言葉を返した千隼に有馬は吹っ切れたように明るい顔をして頷いた。
「うん、もちろん。せっかくこんな相性いい友達を俺が手放すわけないじゃん。当たり前にこれからも一緒にいるよ。そもそも内田にもそう誓って、ちーちゃんに片想いしてるって宣言したしね。それはそうと...。」
またしても有馬の爆弾発言に千隼は驚き口をぽかんと開けた。
「え...えっ!?待って、内田知ってたの?」
「え?うん。俺めっちゃちーちゃんのこと内田に相談してたしね。毎回ちーちゃんのこと話すたびに内田、胃が痛いって言ってたよ。」
ヘラヘラと笑いながら内情を漏らす有馬に千隼も思わず笑うとそんな千隼を見て有馬は安心した表情を浮かべた。
「ちゃんと言えるじゃん、自分の気持ち。そんだけはっきり言えるんなら大丈夫だよ。怖いかもだけど落ち着いて自分のこと見つめ返した後で彼氏にちゃんと言ってみな。絶対に伝わるから。ずっとちーちゃんを見てきた俺が言うんだから説得力大でしょ。」
そう言いながら繋いでいた手を離すと有馬はその手を拳に返え千隼の方に向けた。
そんな有馬の顔を見た千隼は先程までの不安そうな表情が嘘のように、自信で満ちた顔をして有馬の拳に自分の拳を合わせた。
「ありがとう。本当に本当に助かった。...絶対に仲直りしてみせるから温かく見守ってて。」
晴々とした明るい笑みを浮かべながら千隼がそう言うと有馬は「失敗した時は遠慮なく俺が貰ったげるからまぁ安心してよ。」と冗談混じりに言いそれからはまた普段の学校となんの変わりない、普通の会話をしながらゆっくりと話をしていった。
調べたら温めると少しはマシになるってかいてあったから、ポットで熱々のお湯を作ってタオルを浸して少しパタパタしていい感じの温度になったタオルで目元を休ませた。
それを何回か試してみたけど心なしか少しはよくなったかも、くらいで効果はいまいちな気がする。
本当に無力だとは思うけど現状何一つ行動を起こすことができない今、布団に包まって涙を流す以外にできることがなかった。
一人になりたいと思ったおれに気を遣ってか兄貴は昨日あのあと出かけたきり帰ってきていないし両親も泊まり込みで仕事なのか、姿を見ていない。静まり返った家の中におれの足音とか啜り泣く声だけが響いて余計に悲しい気持ちになった。
今日は有馬と約束をしたから12時過ぎには家を出ないといけない。けれど何も食べていないからか全然力も出ないし気力も湧かない。
とりあえず身だしなみだけでも整えないと、と千隼はゆっくりと身体を起こすとダラダラと脱衣所に向かった。
待ち合わせのカフェに集合時間5分前に着くと、もう先に来ていた有馬が千隼に気付き手を振った。小さく手を上げると有馬の座っている席まで行き向かいの椅子に荷物を置いた。
「早いね、もう飲み物も買ってるし。そんな早く着いてたの?」
「ちーちゃんおはよう~!うん、なんかソワソワしちゃって準備早くできちゃったから先きてコーヒー飲んでた!ちーちゃん何飲む?俺買ってきてあげるよ。」
席に座りながら話をする千隼に明るく笑みを浮かべながら有馬はそう言った。
「あー...じゃあカフェモカのはちみつ追加でお願い。」
そう言いながら千隼が千円札を差し出すと「今日は俺の奢りでいいよ。」と有馬は言ってレジに向かった。
数分して席に帰ってきた有馬は千隼にカフェモカとケーキを渡した。千隼が驚きながら顔を上げ「これもいいの?」の聞いた。
「うん!昨日の今日で誘ったんだしお礼的な?あとはまぁ...なーんかあったみたいだから慰めも兼ねて、みたいな。にしては安すぎた?」
千隼に気遣い明るく振る舞った有馬を見た千隼は、その優しさに心を痛め俯いた。そしてあえて自分から話を聞いてこない有馬に口を開いた。
「......おれ気づかないうちに新山さんになんかしちゃったみたいでさ。距離置きたいって言われた。...多少のことはいつも多めに見てくれるし何かあったら直接言ってくれる人だから多分おれが相当なことしたんだと思う。理由聞きたいけど正直怖い。それでまた余計なことしてさらに壁ができたりなんかしたら、次はフラれる気がしてそれで消極になるし何もできない自分が情けなくて嫌になる。」
真面目な顔でそう語った千隼のことを真っ直ぐに見ていた有馬はそれを聞いた後で「それで?」と千隼に聞いた。
「え...?」
「ちーちゃんはどうしたいの?修復したいのはそりゃ分かりきってるけど、それ以前にまずは自分ができることをするべきじゃん?きっと相手はちーちゃんから動いてくれるのを待ってると思うよ。距離置きたいって言われて相手に従うのもそれは大事なことだけど、言葉通りに何もせず過ごすんじゃなくて今できることをすればいいじゃん。」
有馬の言葉を聞き、自分の中でその言葉の意味をなんとか汲み取ろうとする千隼を見て有馬は少し考えたあとまた話を続けた。
「例えばの話ね。もし俺が彼氏にそれ言われたらとりあえず言われたその日周辺の自分の言動を見直すかも、かな。彼氏に対してしたこと言ったことを含めそれ以外も全部ね。どこで誰が見てるか聞いてるかなんてわからない世の中だし世間って割と狭いからね。根も葉もない噂で一喜一憂するほど他人の陰口を面白がる奴は多いからこそ色々考えるかも。後は、うーん...まぁ価値観と考え方の違いとかも大事かもね。」
話をしながらドリンクを飲んだ有馬がグラスを置いて顔をあげると千隼が真剣な顔でじっと自分を見てるのに気付き、一呼吸置いてから苦い笑みを浮かべた。
「俺さ、ちーちゃんのことを好きだよ。」
その言葉を聞いた千隼は突然の発言に驚きつつも首を傾げながら「おれも有馬のこと別に好きだけど...。」と言った。
「んーん、俺の好きはちーちゃんの好きとは違う好きだよ。恋愛の好き、ラブの方。」
「......え?」
友達のからの不意打ちすぎる告白に目を丸くすると、それを見た有馬はクスッと笑った。
「大丈夫だよ。別に困らせないわけじゃないしこんなタイミングで付き合ってほしいなんて言わないから安心してよ。ただ伝えておきたかったから言っただけ。本当はずっと隠しておくつもりだったんだけど内田からちーちゃんが俺の好きな人の話されたって聞いてさ。隠してたところで時間の問題な気するしヘタに変なところでバレるより自分からカミングアウトした方が潔いでしょ?」
痛いほど無理に取り繕う有馬を見て千隼は「無理に笑わなくていいよ。」と声をかけた。それを聞いた有馬は一瞬驚いた顔をした後全てを悟り柔らかく笑った。
「......手、貸してほしい。」
「手?」
「うん。もう金輪際こんなキモいことお願いもしないから最初で最後だと思って俺の願い聞いてほしい。もう次会う時からそう言う恋愛感情は完全に...とまではいかないかもだけど、ちょっとずつ消していくから一回だけ手握ってほしい。ごめん、こんなこと頼んで。」
申し訳なさそうにそう言うと有馬は千隼の方に手のひらを向けた。その手に自分の手のひらを合わせるように手を添えると千隼は指を絡め、力強く握った。
「...ありがとう言ってくれて。有馬の気持ちには答えれないしめっちゃ自分勝手なの百も承知だけど...おれはこれからも変わらずに有馬と一緒にいたい。...親友として。」
はっきりと言葉を返した千隼に有馬は吹っ切れたように明るい顔をして頷いた。
「うん、もちろん。せっかくこんな相性いい友達を俺が手放すわけないじゃん。当たり前にこれからも一緒にいるよ。そもそも内田にもそう誓って、ちーちゃんに片想いしてるって宣言したしね。それはそうと...。」
またしても有馬の爆弾発言に千隼は驚き口をぽかんと開けた。
「え...えっ!?待って、内田知ってたの?」
「え?うん。俺めっちゃちーちゃんのこと内田に相談してたしね。毎回ちーちゃんのこと話すたびに内田、胃が痛いって言ってたよ。」
ヘラヘラと笑いながら内情を漏らす有馬に千隼も思わず笑うとそんな千隼を見て有馬は安心した表情を浮かべた。
「ちゃんと言えるじゃん、自分の気持ち。そんだけはっきり言えるんなら大丈夫だよ。怖いかもだけど落ち着いて自分のこと見つめ返した後で彼氏にちゃんと言ってみな。絶対に伝わるから。ずっとちーちゃんを見てきた俺が言うんだから説得力大でしょ。」
そう言いながら繋いでいた手を離すと有馬はその手を拳に返え千隼の方に向けた。
そんな有馬の顔を見た千隼は先程までの不安そうな表情が嘘のように、自信で満ちた顔をして有馬の拳に自分の拳を合わせた。
「ありがとう。本当に本当に助かった。...絶対に仲直りしてみせるから温かく見守ってて。」
晴々とした明るい笑みを浮かべながら千隼がそう言うと有馬は「失敗した時は遠慮なく俺が貰ったげるからまぁ安心してよ。」と冗談混じりに言いそれからはまた普段の学校となんの変わりない、普通の会話をしながらゆっくりと話をしていった。
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