ノンフィクション

犀川稔

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65話 陽キャ組の決起集会

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「......ってな感じで無事に解決しまして。一応報告とその節は申し訳ってことでまぁ...今日は奢るから好きに食え。」
 前日の夜に連絡をし集まった佐々木と赤城に新山はそう伝えると、席に置いてあったタッチパネルを二人の方に向けた。
「んな報告きっちり呼び出してすんのは褒める。だからと言って詫びで牛丼はまじでシビいわ。そこは回っててもいいから寿司か焼肉だろ!ケチんな!」
「いや佐々木。これは俺らを試してる説ある。俺らの限界を知りたいのかもしれん。」
「マジかそう言うこと?何杯イケるかチャレンジってことか。いいぜ、俺は限界を超えてやるぜ!」
 勝手に盛り上がる佐々木と赤城を呆れてたように見守ると選び終えてタッチパネルを返してきた二人に言った。
「いや。全然...普通に給料日前だし今月クリスマスあるからそっちに金回したくて安上がりにしただけだけど。勝手に大いに盛り上がってくれてマジでどうも。」
「おい。俺のフォロー無碍にすんな。せめて表沙汰だけでもそう言うことにしておけや。」
「マジでただのドケチクソ雑魚男じゃねぇか。赤城、お前こんなやつのことフォローしてやろうとしてたのか。やめとけやめとけ!ついでに友達もやめとけ!」
 自分もメニューを選び終えて注文をした新山が二人を見て声を出して笑うとそんな新山を見て佐々木と赤城も安心したように笑った。
「まぁでも良かったんじゃん?解決して。こんな威勢のいいこと言ってるけど佐々木すげぇお前らのこと心配してたよ。マジで優しい超えてブラコンかと思ったくらい。」
「は、マジ?それはそれでキモいな。」
「...おい、新山。今からでも注文キャンセルして店変えてもいいんだぞ。謝れこの可哀想な俺に。んで赤城、お前もバラすな。」
 いつもの調子で話を進めていると早々に牛丼が運ばれてきて三人はそれを食べた。

「ところでお前はいつになったら彼に手出すわけ?」
 会計を終えて店を出ると先に表に出ていた佐々木と赤城が、赤城の恋人について話をしていたのに気づき新山が横から話かけた。
「...いきなりぶっ込んでくんね。」
「いや、普通に気になったから。君ら春頃から付き合ってるんでしょ?流石に時間かけすぎじゃね。何、お前そんな性欲なかったっけ?」
「いきなり辛辣すぎだろ。そういうわけじゃないけど。はぁ...いいじゃん、俺の好きにさせろや。」
 呆れたようにそう言い放つと赤城は新山の足を軽く蹴った。
「そんなことよりそちらさんクリスマスどこ行くとかもう決まってんの?」
 話題を切り替えるかのように赤城が言うと隣で話を聞いていた佐々木が「俺はホテル!」と話に入ってきた。
「ムードもクソもねぇな。つか相手誰だよ。この前言ってた二週間前に付き合ったって言ってた子?」
「いや、それはもう別れた!二日前に付き合い出した子!イブは予定あるらしくてクリスマスの午後なら空いてるらしいから行ってくるわ!」
「......うん、その予定については深掘りしないでおくわ...強く生きろよ。」
 色々と察した赤城は佐々木の肩をポンと叩きながら言うと新山は堪えきれず爆笑した。
「俺らは赤レンガ行くよ。妹が前に千隼から行きたい場所聞き出してくれてたらしいんだわ。本人にはサプライズにするつもり。ちなみに店ももう予約した。そっちは?」
「あー...イルミ行くつもり。とりあえず場所も何個か上げててディナーも二日前までキャンセル可だったから二箇所抑えた。あとは向こうの反応次第で決めるかなって感じ。」
「うわ、流石だわ。やっぱ上級者は格がちげぇ...芦野くん尽くされてんなぁ。」
 普段なら自分から聞いたにも関わらず「へぇ。」と言って軽く流す新山がしっかりとした反応を見せたのに対し赤城が驚いていると同じく佐々木も感じたようで赤城と似た反応をしていた。
「え、何。二人してなんで固まってんの?」
「あ、いや...俺は新山から返ってきた反応が想像と違ったから。他の意味はない。」
「俺もだわ。お前いつもならへぇー、で終了すんじゃん。」
 赤城が佐々木の話に首を縦に振ると、新山が「俺いつもそんだんだったっけ?」とヘラヘラと笑って流した。
「確かに今まであんま興味ないことは八割適当に聞いてた節はあるけど個人的にお前らの話はわりかししっかり聞いてた気でいるよ。流石に千隼の時と比べると欠けるけど。」
「おい、フォローになってねぇよ。俺と赤城に謝れ。ついでに全世界に謝れ。」
 そんなくだらない話をしているうちに佐々木の家に着き三人は家に入った。

 佐々木の部屋でダラダラと話をしているとそのタイミングで偶然にも佐々木の携帯が鳴り画面を見るとそこには目を疑うメッセージが届いていた。それを見た佐々木は「トイレ。」と言って部屋を出た。そしてトイレ前の壁にもたれかかると大きなため息を吐いた。その数秒後、ガチャッと佐々木の部屋から赤城が出てきて佐々木のそばまで近づくと「コンビニ付き合ってくんね?」と声をかけて階段を降りていった。

「新山は?」
 お互いに携帯を弄りながら歩いていた時、ふと思い出したように佐々木が聞くとその声を聞いて赤城が携帯をポケットにしまった。
「部屋で佐々木弟と電話してるよ。俺は空気読める男なんで~。飲み物買いに出てきたってわけ。」
 そう説明をした赤城に適当に返事をした佐々木はいつものようにヘラヘラ笑って駄弁り始めた。粗方話をしてもう少しでコンビニに着くというタイミングで赤城が「で?さっきがあったん?」と聞いた。
「あ?なんのこと?」
「携帯見て明らか顔引き攣ってたべ。なんかあったんしょ?言ってみ。」
 図星を突かれた佐々木はお手上げと言わんばかりに乾いた笑いをあげると携帯の画面を赤城に見せた。
「オマエの弟、男好きってマジ?」
 そう書かれていたL◯NEのトークを見た赤城はなんとなく事態を理解し「あーね。」と渋々言った。
「な?なかなかだるいやつっしょ?」
「うん、かなりだるいね。相手誰、高校のやつ?」
「いや?俺らと同じ中学の時のダチ。つっても最近全然絡んでもなかった奴。」
「はぁ...いっちゃん面倒なやつじゃんそれ。さほど仲良くもないってやつね。」
 コンビニ前にあった石段に座り込むと佐々木はまた大きなため息を吐いた。
 そんな佐々木を置いてコンビニに入ると赤城は飲み物を買って店から出てきた。
「どーすんのよ、その知りたがりちゃんの事。」
 憂鬱そうにする佐々木を見てペットボトル炭酸を開けながら赤城が聞くと決心したように「よし。」と言って佐々木が立ち上がった。
「とりま出所を漁るしかないっしょ。その後でいい感じに弁解しとく...ってことでまだあいつらには言わないでおいて。逆に首突っ込まれると怠くなりそう。」
 携帯をタイプしながら話した佐々木「わかった。」と返事をすると赤城はそれ以降この話について触れなかった。

 しかしその数日後、赤城は思わぬ人物からこの話について詳しい詳細を聞くこととなった。
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