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二
20話 喧嘩した翌日
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千隼と喧嘩した翌日、時間ギリギリまでベットに横になった。朝食に用意されていた菓子パンを昼に回そうと鞄に入れるとそのまま家を出た。
夏休み前というだけあって無駄に暑いこの気温にさえイライラする気持ちを佐々木からのL◯NEに込めて返信を返すとイヤホンをして音楽を聞いた。
学校に着くと新山は、普段は全く気にも留めない廊下でいちゃつくバカップルを見ては呆れたようにため息を吐いた。
「あー...まじで上手くいってるカップル全員消えてほしい。」
不意に出た俺の言葉に反応した佐々木と赤城を適当に遇らうと、気を遣ったのか赤城は周りに奴らを連れて自販機に行った。教室に残った佐々木に俺は昨日あった話をすると「あーそれでかー。」と何かを悟ったように佐々木は俺に返した。
「...千隼なんか言ってた?」
「んー、特に何も。あいつが俺に相談とかすると思うか?多分俺に話す時はよほど切羽詰まった時くらいよ。」
ヘラヘラ笑って返す佐々木に「確かにな。」と俺は返すと、ふと佐々木の携帯の画面フイルムが割れているのに気がついた。
「お前そういうに気になんないの?俺なら速攻割れたら変えてるわ。」
俺の質問に佐々木は自分の携帯に目を落とすと顔色を変えることなく笑っては返した。
「あー、これ昨日地面に落として割ったんよね!まじで激萎え~...まぁ、勲章ってやつだと思っておくよ。」
そう言ってその後も色々と話した後、赤城たちの元に向かった佐々木。教室に残された新山は深いため息を吐くと、そのまま保健室に向かい夜眠れなかった分そこで眠った。
四限終わりには目を覚まし一度教室に戻ってみんなで昼飯を食べた後やる気が出ずにまた保健室に向かった。午後は保健師が出張でいなかったため勝手にベットで横になった。
そしてダラダラと携帯をいじったりして過ごしているとあっという間に授業が終わっていた。帰りのHRだけ出たところでどうにもならないと思い、クラスに奴らが帰るまで適当に時間を潰した。
廊下が静かになったのに気付きそろそろ自分も帰ろうと保健室を出て理科室前を通りかかった時、中から出てきた人とぶつかり相手が床に倒れ込んだ。
「..いっ...た。」
とことん今日はついてないと思いながら相手の顔を見ると、そこにいたのは最近やたら赤城が仲良くしてる芦野恋だった。
明らかに自分の方が尻もちまでついて痛かったと思うのに咄嗟に俺の心配をする芦野くんになんとなく癒されていると、目線を下ろした襟元から見えたキスマークを見て俺は衝動的に笑ってしまった。
その後も俺の体調の心配をしたり、あまり話したこともないのに俺に気を遣って「一緒に帰ろう。」と誘ってくれた芦野くんが一生懸命で可愛いくて変に千隼と重なって見えた。
そしていちいち素直な反応を見せる芦野くんと帰っている最中俺はそれとなく遠回しに千隼の話を彼にすると、彼は全く嫌な顔をすることなく俺の話に乗ってくれた。それどころか的確に俺がほしいと思っていたアドバイスに、相手と俺の両サイドを立てるような言い方をした彼にとても感心を覚えた。それに俺の言った褒め言葉に対しての回答もあまりにも優しくて赤城が気にいるのも無理はないとまで思ってしまった。
思いの外、長く話をしてしまって申し訳なさそうにする芦野くんに俺は自分も今度から絡みに行ってもいいかと聞いた。そんな俺に彼は嬉しそうに笑って快く二つ返事をした。芦野くんの温かい笑顔に背中を押され、俺は自分もしっかり千隼と話をしないといけないと気持ちを固め携帯を手に取った。
「この前の件で俺も話したいことがあるから時間をとりませんか。」
そうメッセージを送ると俺は大きく息を吐いて乗り換えの電車に乗った。
最寄り駅で電車を降りると自分の目の前を通り過ぎた人物を見て俺は声をかけた。
「あれ、土間じゃん。この間ぶり。」
俺の声に肩をビクつかせると土間は振り返って取り繕ったような笑みを浮かべた。
「新山か...うん、この間はどーも...。」
「この間千隼の部屋にいたのびっくりしたわ。佐々木の弟と仲良かったんね。」
俺の話に対して明らかに挙動不審になる土間に不信感を抱きじっと顔を見ると唇が切れているのに気づき、どうしたのかを俺は聞いた。するとそれを聞いた土間はいきなり声を荒げて口を開いた。
「うるせぇな!どうせ全部佐々木本人から聞いてんだろ!いちいちうぜぇな、まじでブラコンかよあいつ!お前もお前だよ。話終わってんだから蒸し返して聞いてくんな!あいつにももう絡まねぇし話しかけもしないから俺にも話しかけんなよカス共が!」
そう俺に罵声を浴びせるとその後の俺の話を聞くこともなくそそくさと帰って行った。何がなんだか理解できずにぽかんとしていた俺は数分してやっと頭が追いつきとりあえず佐々木に電話をした。
電話越しにさっき会った土間の話をすると、バツが悪そうに言葉濁し「20時に駅前のファミレス集合でいい?」と佐々木は俺に言った。普段なら着替えることを躊躇って家に招く佐々木が外で会おうと言ったことが気がかりになった俺は「わかった。」と返し家に帰った。
時間が近くなり家を出た俺は、土間が言っていた「ブラコン」という言葉で佐々木が俺に話そうとしてる話の中に千隼が大きく関わっているのだと悟り重い足取りでファミレスに向かった。
いつもは平気で遅刻してくる佐々木がほぼ時間通りにくると、俺らは無言で店に入り席に座った。そして佐々木に自分の携帯とイヤホンを差し出されると、それを受け取った俺は画面に表示されていたボイスメモを再生した。
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※補足
本編の話の途中でしている新山くんと芦野くんの会話の細かい内容については”フィクション“の「13話 僕と新山くん」にて詳しく描かれているので是非読んで頂けると嬉しいです。
夏休み前というだけあって無駄に暑いこの気温にさえイライラする気持ちを佐々木からのL◯NEに込めて返信を返すとイヤホンをして音楽を聞いた。
学校に着くと新山は、普段は全く気にも留めない廊下でいちゃつくバカップルを見ては呆れたようにため息を吐いた。
「あー...まじで上手くいってるカップル全員消えてほしい。」
不意に出た俺の言葉に反応した佐々木と赤城を適当に遇らうと、気を遣ったのか赤城は周りに奴らを連れて自販機に行った。教室に残った佐々木に俺は昨日あった話をすると「あーそれでかー。」と何かを悟ったように佐々木は俺に返した。
「...千隼なんか言ってた?」
「んー、特に何も。あいつが俺に相談とかすると思うか?多分俺に話す時はよほど切羽詰まった時くらいよ。」
ヘラヘラ笑って返す佐々木に「確かにな。」と俺は返すと、ふと佐々木の携帯の画面フイルムが割れているのに気がついた。
「お前そういうに気になんないの?俺なら速攻割れたら変えてるわ。」
俺の質問に佐々木は自分の携帯に目を落とすと顔色を変えることなく笑っては返した。
「あー、これ昨日地面に落として割ったんよね!まじで激萎え~...まぁ、勲章ってやつだと思っておくよ。」
そう言ってその後も色々と話した後、赤城たちの元に向かった佐々木。教室に残された新山は深いため息を吐くと、そのまま保健室に向かい夜眠れなかった分そこで眠った。
四限終わりには目を覚まし一度教室に戻ってみんなで昼飯を食べた後やる気が出ずにまた保健室に向かった。午後は保健師が出張でいなかったため勝手にベットで横になった。
そしてダラダラと携帯をいじったりして過ごしているとあっという間に授業が終わっていた。帰りのHRだけ出たところでどうにもならないと思い、クラスに奴らが帰るまで適当に時間を潰した。
廊下が静かになったのに気付きそろそろ自分も帰ろうと保健室を出て理科室前を通りかかった時、中から出てきた人とぶつかり相手が床に倒れ込んだ。
「..いっ...た。」
とことん今日はついてないと思いながら相手の顔を見ると、そこにいたのは最近やたら赤城が仲良くしてる芦野恋だった。
明らかに自分の方が尻もちまでついて痛かったと思うのに咄嗟に俺の心配をする芦野くんになんとなく癒されていると、目線を下ろした襟元から見えたキスマークを見て俺は衝動的に笑ってしまった。
その後も俺の体調の心配をしたり、あまり話したこともないのに俺に気を遣って「一緒に帰ろう。」と誘ってくれた芦野くんが一生懸命で可愛いくて変に千隼と重なって見えた。
そしていちいち素直な反応を見せる芦野くんと帰っている最中俺はそれとなく遠回しに千隼の話を彼にすると、彼は全く嫌な顔をすることなく俺の話に乗ってくれた。それどころか的確に俺がほしいと思っていたアドバイスに、相手と俺の両サイドを立てるような言い方をした彼にとても感心を覚えた。それに俺の言った褒め言葉に対しての回答もあまりにも優しくて赤城が気にいるのも無理はないとまで思ってしまった。
思いの外、長く話をしてしまって申し訳なさそうにする芦野くんに俺は自分も今度から絡みに行ってもいいかと聞いた。そんな俺に彼は嬉しそうに笑って快く二つ返事をした。芦野くんの温かい笑顔に背中を押され、俺は自分もしっかり千隼と話をしないといけないと気持ちを固め携帯を手に取った。
「この前の件で俺も話したいことがあるから時間をとりませんか。」
そうメッセージを送ると俺は大きく息を吐いて乗り換えの電車に乗った。
最寄り駅で電車を降りると自分の目の前を通り過ぎた人物を見て俺は声をかけた。
「あれ、土間じゃん。この間ぶり。」
俺の声に肩をビクつかせると土間は振り返って取り繕ったような笑みを浮かべた。
「新山か...うん、この間はどーも...。」
「この間千隼の部屋にいたのびっくりしたわ。佐々木の弟と仲良かったんね。」
俺の話に対して明らかに挙動不審になる土間に不信感を抱きじっと顔を見ると唇が切れているのに気づき、どうしたのかを俺は聞いた。するとそれを聞いた土間はいきなり声を荒げて口を開いた。
「うるせぇな!どうせ全部佐々木本人から聞いてんだろ!いちいちうぜぇな、まじでブラコンかよあいつ!お前もお前だよ。話終わってんだから蒸し返して聞いてくんな!あいつにももう絡まねぇし話しかけもしないから俺にも話しかけんなよカス共が!」
そう俺に罵声を浴びせるとその後の俺の話を聞くこともなくそそくさと帰って行った。何がなんだか理解できずにぽかんとしていた俺は数分してやっと頭が追いつきとりあえず佐々木に電話をした。
電話越しにさっき会った土間の話をすると、バツが悪そうに言葉濁し「20時に駅前のファミレス集合でいい?」と佐々木は俺に言った。普段なら着替えることを躊躇って家に招く佐々木が外で会おうと言ったことが気がかりになった俺は「わかった。」と返し家に帰った。
時間が近くなり家を出た俺は、土間が言っていた「ブラコン」という言葉で佐々木が俺に話そうとしてる話の中に千隼が大きく関わっているのだと悟り重い足取りでファミレスに向かった。
いつもは平気で遅刻してくる佐々木がほぼ時間通りにくると、俺らは無言で店に入り席に座った。そして佐々木に自分の携帯とイヤホンを差し出されると、それを受け取った俺は画面に表示されていたボイスメモを再生した。
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※補足
本編の話の途中でしている新山くんと芦野くんの会話の細かい内容については”フィクション“の「13話 僕と新山くん」にて詳しく描かれているので是非読んで頂けると嬉しいです。
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