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スマホが鳴り急いで画面を開くと、一言だけ
「嫌にゃー!」
薄々は分かっていたが…やっぱり駄目だったか…
ガックリと項垂れていると教授の心配そうな声で
「…やはり…駄目でしたか?」
その言葉に頷き
「はい…でもなんと無く駄目だろうなと思っていたんで…他のメンバーに掛けてみます。」
僕は気を取り直し次こそはとメンバーにメールを送った。
長く続いた雨も上がり、ようやく外で遊べる様になった子供達が目の前で楽しそうに遊んでいる。
その光景を微笑ましく見ていると、一人の園児と目が合い私に駆け寄って来た。
「園長先生ー!園長先生も一緒に遊ぼうよ!」
聞かれ思わず頷きそうになるが
「あー、先生これから用事があるから…ごめんなさいね」
園児は残念そうな顔で
「えー!園長先生遊べないの?」
「遊べないのー!」
「つまんないーー!」
「ごめんね?明日一緒に遊ぼう?」
そう言うと
「明日?明日絶対だよ?約束だよ?」
「約束ね?」
と指切りすると満足したのか手を振り走って他の園児達と
「明日先生と遊ぶ人ー!」
「ハーイ!ハイ!私も先生と遊ぶ!」
「だったら僕も!」
とはしゃいでいた。
それを微笑ましく見ていたが、さっさと用事を済ましてしまおうと踵を返した。
「………。」
そしてさっきまで園児に見せていた笑みが取れ無表情で近くに居た保育士の先生に
「ねぇ、お客様は?」
聞くと保育士は一瞬ビクッとして、慌てた様子で
「あの…園長室でお待ちになっておられます。」
「…そう。わかったわ」
素っ気なく返し、その足で園長室に向かった。
そしてノックもなしに開けると、ソファで勝手に寛いでいる男が居た。
男は私の顔を見るなり嘘臭い笑みをしながら立ち上がり背広から取り出したハンカチで額の汗を拭きながら
「いやーこんにちは、天野さん!今日は暑いですね!」
私は内心の感情を隠し、にこやかに
「ええ、本当に暑いですね。で?今日は、どうなさったんですか?」
薄々気が付いていたが、とぼけるように聞くと、案の定芝居かかった渋い顔で
「あの、それがですね…実は困った事になりましてね」
「…どうしたんですか?」
「はい。えー、天野さんが、うちの銀行に頼んでいた融資の件なんですが…ね?」
内心回りくどいなとイラっとしながらも、表面上は心配そうな顔で
「何か問題でも?」
「えー、それがですね……駄目になりましてねー!イヤ私も頑張ったんですよ?」
「は?駄目って内藤さん私に大丈夫って言ってたじゃないですか!」
「ええ、私も大丈夫だと思ったんですがね?上が先行きが不安だと渋りまして」
「話が違うじゃありませんか!貴方が絶対に融資出来るって言うから信用したのに!」
そう、この男は私に融資の件は私が責任を持ってすると言うから…色々お金を使って接待したのに…
「いーやね?私も大丈夫だと思ったんですがねーこの御時世じゃあねー?いけると、思ったんですがねー本当に残念ですよ!」
そんな思ってもいない顔で言われても怒りしかない!
だったら…
「では、前に接待して使ったお金返して下さい!」
そう、この男は融資の相談と称して高級クラブでの遊びのお金を私に出させていたのだ。
そんな事が続き私は怪しみ私は内藤が来る日を見計らいある事を決行したのだ。
案の定私の剣幕に内藤は、しまったと思ったのかハンカチで汗を拭いながら
「いやいや!それがね天野さん!もしかすると上を説得出来るかもしれなくてですね?ね?」
いきなり何言ってるんだ?
この男は、今さっき無理と言っていたのに?
この期に及んで…人を馬鹿にしている私は内藤をじっと見つめ
「本当に…出来るんですか?」
わざと乗ってみた。
案の定内藤は喜色満面で
「!ええ!あともうちょっとお金があれば!私が何とか」
この期に及んでまだお金を取ろうとするのか!こいつ…
「…これ以上は無理です。」
そう答えると
「でしたら、融資の話は無かった事になりますよ?いいんですか?」
脅しのつもりなんだろうか内心鼻で笑いながら、困った顔をして
「まぁ…仕方無いですね、ご縁が無かったと諦めます。あ!そうだ!後一度そちらの銀行に挨拶に伺いますね?」
そう言うと内藤は急に焦った顔で
「いや、いいです!わざわざお越しにならなくて!」
「いえいえ!来週にでもお伺いしますので」
そう言うと、いよいよ焦りながら
「やめて下さいよ!うちは貴方に構う程うちは暇じゃないんですから!」
本性が出た。
それにニッコリと笑いながら
「フフ。大丈夫ですよ、それにちゃんと予約してあるので」
「予約って…」
「ああ、貴方が電話で来るって聞いたので私も事前に銀行の方に予約いれておいたんですよ?融資の話と高級クラブの事も、そうしたら!上の方がその話を詳しく聞きたいとおしゃってましたよ?」
私の話に内藤は顔を真っ青にさせて
「何やってくれてんだ!ババア!」
今度は顔を真っ赤にして怒鳴り始めた。
私は内心ほくそ笑みながら
「怒るのは構いませんが?早くどうにかした方がいいんじゃないですか?もっと大変な事になっちゃいますよ?」
そう言うと、慌てた様子で立ち上がり
「こんな保育園なんて、さっさと潰れてしまえ!」
捨て台詞を怒鳴りながら出て行った。
すると、さっきの保育士がお茶を手にオロオロと
「あの、園長先生…?大丈夫なんですか?」
聞いてきた。
私は安心させるように
「大丈夫よ、それより子供達のお迎えは?」
聞くと
「あ、ハイ皆元気に帰って行きました。」
その言葉に頷き
「そう、分かったわ貴方も、もう行っていいわよ」
そう言うと、ペコリと頭を下げて
「あの、それじゃ園長先生失礼します。あとお茶をどうぞ」
と出て行った。
お茶に手を出そうとするとスマホが鳴った。
私はエプロンのポケットからスマホを取り出し見るとメールが来ていた。
「………。」
その内容を見て直ぐに返信を返した。
そして園長室に置かれているノートパソコンを起動させた。
そして私が運営している
「注文の多い料理店」を開いた。
これはいわゆる自殺サイトだ。
私が生涯年収メンバーに選ばれた時に立ち上げたサイトだったが運営は好調とは行かなかった。
私はこのサイトで楽に人が殺せると思っていたのだが現実はそう甘く無かった。
実際本当に自殺したいと考えている人は私が思うより遥かに少なかったのだ。
大体は自分の悩みを聞いて欲しいとかで真剣に自殺を考えているのは本当に少ない…
だが自殺志願者は本当に少ないが居る事は居るそれが救いだった。
私は何とか、このサイトで本当に死にたい人間を選別し最後に私が殺してあげている。
そもそも私が、このサイトを作ったのは、女で、それも年寄りの私が苦も無く人を殺す事が出来るのは殺す対象が暴れない事が前提だったからだ。
でもこれは非常に効率が悪い。
今日もサイトには死にたいと言っている人からのアクセスがいくつも来ていた。
私はボソッと
「はぁ、何人殺せば新しい遊具手に入るかしいら?」
私はふと
「そうだわ…あれ…どうにか出来ないかしら?」
その日は11月にしては、とても暑い日だった。
俺は公園のベンチに座り頭を抱えていた。
数日前迄は自分は、ちゃんとした信用銀行に勤めていたのだが、ちょっとした不正がバレて勤めて居た銀行をクビになってしまったのだ。
「あのババアせいで!ちくしょう!俺には金が必要なのに!後もうちょっとだったのに!」
どうにかして金を工面しないと…でもどうしたら?
すると、ふと俺の前に人影が立っていた。誰だと顔を上げたが逆光で顔が見えなかったが、
「アラアラ!お久しぶりですね?内藤さん?」
その声に俺は立ち上がりそいつの胸ぐらを掴み
「お前のせいで!お前のせいで銀行をクビになったんだぞ!どうしてくれるんだ!」
感情のままに捲し立てると園長はにこやかに
「まぁまぁ、落ちついてくださいよ?取り合えず座りましょう!ね?」
諭されイライラとベンチに座ると園長は
「私だって結局銀行からの融資は無くなってしまったので、おあいこですよ?」
園長の言葉に少し溜飲が下がった思いがした。
俺は深いため息を付き
「ああ!もう…本当にどうしたら…」
園長が居るのも忘れて呟くと園長が
「お金が必要なのですか?」
俺は、もうどうにでもなれと園長に話をした。
「俺には8歳になる娘が居るんだが娘は生まれながら心臓に疾患を抱えていて医者から早急に移植しか無いと言われたが…移植には多額の金が必要で…」
仕方無ったのだ。
そりゃ多少は良い思いもさせて貰ったが…それでも大半の金は移植の為だ。
悪い事だとは分かっていたがこれしか思い付かなかった。
すると黙って聞いていた園長がニッコリと
「それは…おかわいそうですね?それで後いくらだったのですか?」
聞かれ
「後500万…後500万で娘が助かるんだよ!」
園長が俺をじっと見て
「娘さんの命と内藤さんの命どちらが大事ですか?」
「そんなのは!娘に決まってるだろうが!」
言うと園長は笑い
「フフ、でしたら内藤さんに良い話があるんですが」
園長の言葉に俺は藁にも縋る思いで
「何だ?どんな話だ?」
俺の言葉に園長は
「まあまあ、落ち着いてくださいよ内藤さん?私の話とは…貴方の生命保険で娘さんを助けては?」
俺は真剣に話を聞いて途端ガッカリした。
「あんたは俺がさっき言った事聞いてたか?」
「ええ、でもさっき貴方は自分の命より娘さんの命の方が大事とおしったじゃありませんか?あれは嘘なのですか?」
「嘘じゃない!だが自殺は保険金が降りるのが遅いって聞いた事が…娘の手術は直ぐにでもしないといけないのに何ヵ月も待つのは娘が死んでしまう!」
実際俺も自殺を考えたが…自分で自分の命を断つのは正直怖い
でも、もうなりふり構っていられないぐらいに娘の症状がまずかった…
俺の焦りに園長は
「貴方が本当に死ぬ勇気があるのなら、あるサイトを教えましょうか?」
「サイト?」
「ええ、自殺のサイトです。其処でしたら保険金が下りるよりもっと早く下りて来ますよ?」
「そんな事あるのか?そもそも自殺のサイトなんて」
なんて嘘臭いと園長を見ると園長はニッコリと
「ありますよ?でもそのサイトに入るには条件があるんですよ」
「条件…?」
「ええ、本当に死にたい人しか入れないんですよ、で?どうしますか?」
どうしますかと言われても、本当に保険金が早く下りて来るのなら良いが…でも
「内藤さん?」
「正直死ぬのは怖い…だが…このままでは娘を失う事の方がもっと怖い」
「でしたら…」
「分かってる!分かってる!もう俺が取れる選択肢はそれしか無い事は…でも死ぬ恐怖が頭を巡るんだよ!あんただって分かるだろ?」
そう言うと園長が
「苦しく無く楽に眠るようにする事も出来ますよ?」
「…そんな事が出来るのか?」
「はい。」
「でも、そうなると俺の死因は」
「はい、殺人で処理されますので、遺族の方達には直ぐに保険金が降りますので安心してください」
俺は、一介の幼稚園の園長がそんなサイトの事を知っているのか不気味だったが、もうそれに縋るしか道が無かった。
俺は園長に向かい頭を下げて
「そのサイトを紹介して欲しい」
そう言うと園長はにこやかに
「フフ、わかりました。これがそのサイトのメモです。」
園長から渡されたメモにはパソコンのURLが書かれた。
俺は黙ってそれを受け取った。
園長は俺の手を握り
「娘さんのご病気が早く治る事を祈っています。それでは私はこれで失礼します。」
「!ああ…」
そう良いペコリとお辞儀をして行ってしまった。
俺は園長に握られた手の感触を忘れようとズボンで手を拭いた。
触られた瞬間思わずゾッとした。
今思うと俺は園長の事が苦手だった。
あの嘘臭い笑み…でも俺の腹は決まっていた。
園長から貰ったメモを手に歩き出した。
「嫌にゃー!」
薄々は分かっていたが…やっぱり駄目だったか…
ガックリと項垂れていると教授の心配そうな声で
「…やはり…駄目でしたか?」
その言葉に頷き
「はい…でもなんと無く駄目だろうなと思っていたんで…他のメンバーに掛けてみます。」
僕は気を取り直し次こそはとメンバーにメールを送った。
長く続いた雨も上がり、ようやく外で遊べる様になった子供達が目の前で楽しそうに遊んでいる。
その光景を微笑ましく見ていると、一人の園児と目が合い私に駆け寄って来た。
「園長先生ー!園長先生も一緒に遊ぼうよ!」
聞かれ思わず頷きそうになるが
「あー、先生これから用事があるから…ごめんなさいね」
園児は残念そうな顔で
「えー!園長先生遊べないの?」
「遊べないのー!」
「つまんないーー!」
「ごめんね?明日一緒に遊ぼう?」
そう言うと
「明日?明日絶対だよ?約束だよ?」
「約束ね?」
と指切りすると満足したのか手を振り走って他の園児達と
「明日先生と遊ぶ人ー!」
「ハーイ!ハイ!私も先生と遊ぶ!」
「だったら僕も!」
とはしゃいでいた。
それを微笑ましく見ていたが、さっさと用事を済ましてしまおうと踵を返した。
「………。」
そしてさっきまで園児に見せていた笑みが取れ無表情で近くに居た保育士の先生に
「ねぇ、お客様は?」
聞くと保育士は一瞬ビクッとして、慌てた様子で
「あの…園長室でお待ちになっておられます。」
「…そう。わかったわ」
素っ気なく返し、その足で園長室に向かった。
そしてノックもなしに開けると、ソファで勝手に寛いでいる男が居た。
男は私の顔を見るなり嘘臭い笑みをしながら立ち上がり背広から取り出したハンカチで額の汗を拭きながら
「いやーこんにちは、天野さん!今日は暑いですね!」
私は内心の感情を隠し、にこやかに
「ええ、本当に暑いですね。で?今日は、どうなさったんですか?」
薄々気が付いていたが、とぼけるように聞くと、案の定芝居かかった渋い顔で
「あの、それがですね…実は困った事になりましてね」
「…どうしたんですか?」
「はい。えー、天野さんが、うちの銀行に頼んでいた融資の件なんですが…ね?」
内心回りくどいなとイラっとしながらも、表面上は心配そうな顔で
「何か問題でも?」
「えー、それがですね……駄目になりましてねー!イヤ私も頑張ったんですよ?」
「は?駄目って内藤さん私に大丈夫って言ってたじゃないですか!」
「ええ、私も大丈夫だと思ったんですがね?上が先行きが不安だと渋りまして」
「話が違うじゃありませんか!貴方が絶対に融資出来るって言うから信用したのに!」
そう、この男は私に融資の件は私が責任を持ってすると言うから…色々お金を使って接待したのに…
「いーやね?私も大丈夫だと思ったんですがねーこの御時世じゃあねー?いけると、思ったんですがねー本当に残念ですよ!」
そんな思ってもいない顔で言われても怒りしかない!
だったら…
「では、前に接待して使ったお金返して下さい!」
そう、この男は融資の相談と称して高級クラブでの遊びのお金を私に出させていたのだ。
そんな事が続き私は怪しみ私は内藤が来る日を見計らいある事を決行したのだ。
案の定私の剣幕に内藤は、しまったと思ったのかハンカチで汗を拭いながら
「いやいや!それがね天野さん!もしかすると上を説得出来るかもしれなくてですね?ね?」
いきなり何言ってるんだ?
この男は、今さっき無理と言っていたのに?
この期に及んで…人を馬鹿にしている私は内藤をじっと見つめ
「本当に…出来るんですか?」
わざと乗ってみた。
案の定内藤は喜色満面で
「!ええ!あともうちょっとお金があれば!私が何とか」
この期に及んでまだお金を取ろうとするのか!こいつ…
「…これ以上は無理です。」
そう答えると
「でしたら、融資の話は無かった事になりますよ?いいんですか?」
脅しのつもりなんだろうか内心鼻で笑いながら、困った顔をして
「まぁ…仕方無いですね、ご縁が無かったと諦めます。あ!そうだ!後一度そちらの銀行に挨拶に伺いますね?」
そう言うと内藤は急に焦った顔で
「いや、いいです!わざわざお越しにならなくて!」
「いえいえ!来週にでもお伺いしますので」
そう言うと、いよいよ焦りながら
「やめて下さいよ!うちは貴方に構う程うちは暇じゃないんですから!」
本性が出た。
それにニッコリと笑いながら
「フフ。大丈夫ですよ、それにちゃんと予約してあるので」
「予約って…」
「ああ、貴方が電話で来るって聞いたので私も事前に銀行の方に予約いれておいたんですよ?融資の話と高級クラブの事も、そうしたら!上の方がその話を詳しく聞きたいとおしゃってましたよ?」
私の話に内藤は顔を真っ青にさせて
「何やってくれてんだ!ババア!」
今度は顔を真っ赤にして怒鳴り始めた。
私は内心ほくそ笑みながら
「怒るのは構いませんが?早くどうにかした方がいいんじゃないですか?もっと大変な事になっちゃいますよ?」
そう言うと、慌てた様子で立ち上がり
「こんな保育園なんて、さっさと潰れてしまえ!」
捨て台詞を怒鳴りながら出て行った。
すると、さっきの保育士がお茶を手にオロオロと
「あの、園長先生…?大丈夫なんですか?」
聞いてきた。
私は安心させるように
「大丈夫よ、それより子供達のお迎えは?」
聞くと
「あ、ハイ皆元気に帰って行きました。」
その言葉に頷き
「そう、分かったわ貴方も、もう行っていいわよ」
そう言うと、ペコリと頭を下げて
「あの、それじゃ園長先生失礼します。あとお茶をどうぞ」
と出て行った。
お茶に手を出そうとするとスマホが鳴った。
私はエプロンのポケットからスマホを取り出し見るとメールが来ていた。
「………。」
その内容を見て直ぐに返信を返した。
そして園長室に置かれているノートパソコンを起動させた。
そして私が運営している
「注文の多い料理店」を開いた。
これはいわゆる自殺サイトだ。
私が生涯年収メンバーに選ばれた時に立ち上げたサイトだったが運営は好調とは行かなかった。
私はこのサイトで楽に人が殺せると思っていたのだが現実はそう甘く無かった。
実際本当に自殺したいと考えている人は私が思うより遥かに少なかったのだ。
大体は自分の悩みを聞いて欲しいとかで真剣に自殺を考えているのは本当に少ない…
だが自殺志願者は本当に少ないが居る事は居るそれが救いだった。
私は何とか、このサイトで本当に死にたい人間を選別し最後に私が殺してあげている。
そもそも私が、このサイトを作ったのは、女で、それも年寄りの私が苦も無く人を殺す事が出来るのは殺す対象が暴れない事が前提だったからだ。
でもこれは非常に効率が悪い。
今日もサイトには死にたいと言っている人からのアクセスがいくつも来ていた。
私はボソッと
「はぁ、何人殺せば新しい遊具手に入るかしいら?」
私はふと
「そうだわ…あれ…どうにか出来ないかしら?」
その日は11月にしては、とても暑い日だった。
俺は公園のベンチに座り頭を抱えていた。
数日前迄は自分は、ちゃんとした信用銀行に勤めていたのだが、ちょっとした不正がバレて勤めて居た銀行をクビになってしまったのだ。
「あのババアせいで!ちくしょう!俺には金が必要なのに!後もうちょっとだったのに!」
どうにかして金を工面しないと…でもどうしたら?
すると、ふと俺の前に人影が立っていた。誰だと顔を上げたが逆光で顔が見えなかったが、
「アラアラ!お久しぶりですね?内藤さん?」
その声に俺は立ち上がりそいつの胸ぐらを掴み
「お前のせいで!お前のせいで銀行をクビになったんだぞ!どうしてくれるんだ!」
感情のままに捲し立てると園長はにこやかに
「まぁまぁ、落ちついてくださいよ?取り合えず座りましょう!ね?」
諭されイライラとベンチに座ると園長は
「私だって結局銀行からの融資は無くなってしまったので、おあいこですよ?」
園長の言葉に少し溜飲が下がった思いがした。
俺は深いため息を付き
「ああ!もう…本当にどうしたら…」
園長が居るのも忘れて呟くと園長が
「お金が必要なのですか?」
俺は、もうどうにでもなれと園長に話をした。
「俺には8歳になる娘が居るんだが娘は生まれながら心臓に疾患を抱えていて医者から早急に移植しか無いと言われたが…移植には多額の金が必要で…」
仕方無ったのだ。
そりゃ多少は良い思いもさせて貰ったが…それでも大半の金は移植の為だ。
悪い事だとは分かっていたがこれしか思い付かなかった。
すると黙って聞いていた園長がニッコリと
「それは…おかわいそうですね?それで後いくらだったのですか?」
聞かれ
「後500万…後500万で娘が助かるんだよ!」
園長が俺をじっと見て
「娘さんの命と内藤さんの命どちらが大事ですか?」
「そんなのは!娘に決まってるだろうが!」
言うと園長は笑い
「フフ、でしたら内藤さんに良い話があるんですが」
園長の言葉に俺は藁にも縋る思いで
「何だ?どんな話だ?」
俺の言葉に園長は
「まあまあ、落ち着いてくださいよ内藤さん?私の話とは…貴方の生命保険で娘さんを助けては?」
俺は真剣に話を聞いて途端ガッカリした。
「あんたは俺がさっき言った事聞いてたか?」
「ええ、でもさっき貴方は自分の命より娘さんの命の方が大事とおしったじゃありませんか?あれは嘘なのですか?」
「嘘じゃない!だが自殺は保険金が降りるのが遅いって聞いた事が…娘の手術は直ぐにでもしないといけないのに何ヵ月も待つのは娘が死んでしまう!」
実際俺も自殺を考えたが…自分で自分の命を断つのは正直怖い
でも、もうなりふり構っていられないぐらいに娘の症状がまずかった…
俺の焦りに園長は
「貴方が本当に死ぬ勇気があるのなら、あるサイトを教えましょうか?」
「サイト?」
「ええ、自殺のサイトです。其処でしたら保険金が下りるよりもっと早く下りて来ますよ?」
「そんな事あるのか?そもそも自殺のサイトなんて」
なんて嘘臭いと園長を見ると園長はニッコリと
「ありますよ?でもそのサイトに入るには条件があるんですよ」
「条件…?」
「ええ、本当に死にたい人しか入れないんですよ、で?どうしますか?」
どうしますかと言われても、本当に保険金が早く下りて来るのなら良いが…でも
「内藤さん?」
「正直死ぬのは怖い…だが…このままでは娘を失う事の方がもっと怖い」
「でしたら…」
「分かってる!分かってる!もう俺が取れる選択肢はそれしか無い事は…でも死ぬ恐怖が頭を巡るんだよ!あんただって分かるだろ?」
そう言うと園長が
「苦しく無く楽に眠るようにする事も出来ますよ?」
「…そんな事が出来るのか?」
「はい。」
「でも、そうなると俺の死因は」
「はい、殺人で処理されますので、遺族の方達には直ぐに保険金が降りますので安心してください」
俺は、一介の幼稚園の園長がそんなサイトの事を知っているのか不気味だったが、もうそれに縋るしか道が無かった。
俺は園長に向かい頭を下げて
「そのサイトを紹介して欲しい」
そう言うと園長はにこやかに
「フフ、わかりました。これがそのサイトのメモです。」
園長から渡されたメモにはパソコンのURLが書かれた。
俺は黙ってそれを受け取った。
園長は俺の手を握り
「娘さんのご病気が早く治る事を祈っています。それでは私はこれで失礼します。」
「!ああ…」
そう良いペコリとお辞儀をして行ってしまった。
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触られた瞬間思わずゾッとした。
今思うと俺は園長の事が苦手だった。
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