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しおりを挟むアネラを迎えにくる馬車は、数日中にこの村まで到着するらしい。リノエルは先立って単騎で飛び出してきたようだ。危ないとは思うけれど、その気持ちが嬉しい。
馬車が到着するまではこの小さな屋敷に滞在するといって、リノエルはアネラの部屋で寛いでいる。くっついて泣いたあと冷静になって、アネラは自室に彼がいることが信じられない思いだった。
湯浴みを済ませ、ナールが用意してくれたいつもより高級な夜着に身を包む。こんなものまで用意してあったということは、ナールはリノエルの腹心だったのだろう。
あの配達員までもが今はこの屋敷の警備にあたっている。アネラはずっと、リノエルに守られていたということだ。
「リノエルさま、僕はそろそろ休もうと思います」
夜着の上に羽織ったガウンの前をもじもじとかき合わせながら伝える。もう一生分くっついた気がするし、こんな私的な格好を見せるのも初めてで恥ずかしい。
リノエルはいつまでアネラの部屋にいるのかな?
「そうか。私も休むことにしよう」
立ち上がったリノエルは客室に行くのだと思った。しかしアネラをエスコートして、同じ寝室へ向かおうとする。
え? え? と戸惑うアネラに、リノエルは「客室の準備は間に合わなかったらしい」と教えてくれた。使用人がナールしかいないため仕方のないことだとは思うけれど、そこは夜着の用意よりも頑張ってほしかった。
「え、でも……」
「私たちは結婚するのだから、一緒に寝てもいいだろう?」
「わあ」
そうなのか。言われてみれば、そうなるのか! と激しく納得する。でも、アネラにとっては誰かと寝ること自体が初めてで、しかも好きな人と一緒だ。
(今日は緊張して眠れないかも……)
有り難いことに、ベッドには十分な大きさがある。ガウンを脱ぎ左右に分かれてベッドに入ると、アネラは端っこで眠ろうとした。
だがすぐ腰にリノエルの手が伸びてきて、ベッドの真ん中まで引き寄せられてしまった。
「わ、あ、あの……」
「大丈夫、何もしないから。今は」
アネラを背後から抱きしめてくるリノエルの体温を感じる。夜着が薄いからなおさら、身体の起伏まで分かってしまう。
アネラは口をぱくぱくとさせ、とんでもなく戸惑っていた。
(リノエルさまのが……当たってる!)
ちょうど尻の狭間に、リノエルの硬くなった中心が収まっている。何もしないと言ったとおり、彼はアネラを抱きしめたまま動くことはない。だがとてもとても、アネラは大丈夫じゃなかった。
大きくて、硬くて、熱い。期待にお腹の奥が疼いて、孔がひくひくと震えてしまう。つい、自分の方が腰を揺らしてしまった。
「ん……」
押し付けるようにして腰を動かすと、熱の形をまざまざと感じる。思わず声が漏れてしまい、リノエルが小さくアネラを叱った。
「っこら。アネラ」
「あっ、」
耳の裏の小さな空間で低い声が響き、前に回されている手でポンと腹を優しく叩かれる。その途端、じんと甘い快感がアネラの身体に広がっていく。
どうしよう。もっと触れてほしい……!
アネラは自分も興奮していることを感じ、我慢ができなくなった。くるっと腕の中で身体を反転させ、リノエルを間近で見上げる。
「リノエルさま、一緒にしましょ……?」
「ぐ」
リノエルは喉の奥が詰まったような音を漏らしたけれど、確かに頷いた。
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