診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第1章 サテライトオープン

4話 水曜日パニック・3・大反省会

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 ようやく診察を終えて外に出ると、まだみんながいた。ふっ、頬が緩んだ。

「大変だったね。大誤算だよ。とんでもないことになった。

シフト全部作り直しだ。理事、水曜のアルバイトをすぐ募集して。

外科医と……何にしようか? いれば小児科? どっちでもいいけど2名募集しようよ。

こうなったら夜間がネックだな。事務もナースも要るね。事務は絶対必要だよ」

理事「わかりましたから、院長、まず座ってくださいよ。先に食べて落ち着いて。わかってますから」

疲れ切ったサテライト医師の上間先生、志摩先生、植村先生が座っていた。

「皆さん、本当にごめんなさい。見通しが甘かったです。体制を立て直しますので、どうか勘弁してください」

俺が謝ると、ふっとみんなが笑っていた。

「みんな同じですよ。誰も今日のようなことは予測していません。でも初日に分かって良かったじゃないですか? これから立て直せるんですから」

植村先生が温かい言葉をかけてくれた。

「ああ~そうですね。早くちゃんと立て直しましょう。あと、夜間の緊急事態が重なった時ですね。事務が欲しいと思いましたね」

理事「そうですね。今日の患者さんは全員が初めての方ばかりで、完全に計算外でしたね。そこまで想像できなかったですよね。

事務にすごく手間がかかるから、夜間専任の事務を入れないとダメですね。あと外科医も。

でも今日は岩城先生がいらしたから、あのお子さんは助かったそうですよ。

本当に良かった。後で聞いて怖かったです。

もし岩城先生がいなかったら、助からなかった可能性だってあったわけですから。

それに救急車が来るまでに呼吸が止まったんですよね? 本当に怖いと思いました」

皆、疲れた顔がさらに虚ろな表情に変わっていった。

「じゃあ、皆さん上がってください。今夜は理事と俺とで24時まで夜間の緊急に応じますから、ゆっくり休んでください。疲れたでしょう? ああ~でも事務をどうしよう?」

看護部長「はいはい、私もね、事務ができるようになっていますよ。今夜は24時までやらせていただきますから、皆さん上がってください。明日は午後出勤にさせていただきますが、いいですか?」

「もちろんです。今日は休日出勤ですから、明日は1日休んでください。来なくても大丈夫ですよ」

「ええ? そうですか? では明日休みますね」

「西村さんも今夜はぐっすり眠ってください。今日は驚いたでしょう?」

西村「はい、久しぶりに前職を思い出しました。救急にいたんですよ。今夜眠れるかなあ?」

「西村さんも明日は休んでください。明日の朝食がいる人は?」

そろそろと手が挙がった――ははっ……ったく甘えてるな。

西村「はいはい、わかりました。明日の朝食は作りますからね。安心して休んでください」

「じゃあ、皆さん、すぐ上がってください。今夜だけでも早く寝てくださいね。おやすみなさい」

そろそろと、みんな重い腰を上げて戻っていった。

「あっ、そうだ。俺が呼び出した事務の川田さんは?」

看護部長:「大丈夫ですよ。とっくに帰ってもらいました。なんか用事があったらしいですよ」

「ああ~ヤバイ。申し訳ないことをしたよ」

「参ったねえ~。そうだ、夕飯どうしよう? カップ麺でいいかな? うちから持ってくるよ」

理事「はーい!お願いします」

はあ~とにかく大変なオープンの日になった。

忘れられない日だよね。心底まいった……。

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