120 / 357
第6章 菜の花寮の大騒動
118話 面接マラソン・4・産婦人科医他
しおりを挟む
「皆さん、お疲れでしょう? 少し休みますか?」
花井「いや、応募者はまだ大勢待っていますからね。済ませましょうよ。かわいそうです」
「はい、では次は産婦人科の先生方に入っていただきましょう」
応募者が入ってきた――と思ったら、最後に川瀬が混ざっている。
本人はニヤニヤしていた。俺は椅子を指さして、面接官席の端に座らせた。
まったく、とんでもない奴だ。昔からこういう“いたずらっ子”のところがあるんだよな。
応募者はちょうど3人。採用予定数と同じで助かった。
三浦 佳奈(36)
野口 直樹(45)
高橋 由梨(33)
動機や希望、アピールを順番に聞いたが、どれも似たような内容だった。
そして、全員がまたしても寮を希望した。
院長「実は……医師寮はもういっぱいなんです。技師寮なら空きがありますが、それでよろしいですか?」
応募者たちは残念そうな顔をしたが、頷くしかなかった。
「では皆さん、採用といたします。寮は技師寮をご利用ください。今後ともよろしくお願いします」
3人が退室した後、俺は川瀬を睨んだ。
「お前さ、なんで皆と一緒に入ってきたんだ?」
川瀬「だって、どんな人が来るのか早く知りたかったんだよ。
6階で応募者たちとしゃべってたんだけど、みんな良い感じだったからOKだと思って」
みんなふふっと笑った。
「まったく……もう~」
こちらも疲れてきて、提案した。
「まとめて入ってもらいましょうか?」
全員が「うんうん」とうなずく。
そこで次は、泌尿器科2名、小児科3名、循環器内科2名を一緒に入室してもらった。
【泌尿器科】
石田 健吾(40)
宮本 玲奈(37)
【小児科】
山口 未来(39)
佐野 拓真(35)
藤井 ひかり(30)
【循環器内科】
黒田 真一(47)
早瀬 陸(31)
それぞれに話してもらうと、循環器内科の黒田先生から希望を言われた。
黒田「こちらでは循環器の渡辺智一先生が診療されていると伺いました。心臓研究の第一人者で、ぜひご一緒したいのです」
院長「なるほど。渡辺先生は週2回だけの勤務なんですよ。他大学で研究もされていて、こちらでは外来だけです。今後どうなるか伺ってみます。それでよろしいですか?」
黒田「はい、ぜひお願いします」
そしてここでも全員が寮を希望。理事は頭を抱え込んだ。
――医師はまだ控えているし、何より手術には臨床工学士が必要だ。
でも医師より先に寮に入れれば人間関係が壊れる。どうする……。
「理事、まだ医師たちは残ってるし、臨床工学士も寮に入れないと手術が回らない。どうする?」
理事「ああ~俺ももうダメ……。なんでみんないい歳なのに寮に入りたがるの? 結婚してるんじゃないの?」
花井「いや~、医者と結婚生活を続けるのは大変なんだよ。大体、奥さんに逃げられるんだよ、あははは」
山科看護部長「花井先生は随分余裕ですね? 夫唱婦随ですか?」
花井「違うよ。縛られてるだけだよ」
どっと笑いが起こったが、疲れているせいでお腹だけが揺れる。
「じゃあ、ここで食事にしましょう。続きは後にしましょう」
花井「いや、応募者はまだ大勢待っていますからね。済ませましょうよ。かわいそうです」
「はい、では次は産婦人科の先生方に入っていただきましょう」
応募者が入ってきた――と思ったら、最後に川瀬が混ざっている。
本人はニヤニヤしていた。俺は椅子を指さして、面接官席の端に座らせた。
まったく、とんでもない奴だ。昔からこういう“いたずらっ子”のところがあるんだよな。
応募者はちょうど3人。採用予定数と同じで助かった。
三浦 佳奈(36)
野口 直樹(45)
高橋 由梨(33)
動機や希望、アピールを順番に聞いたが、どれも似たような内容だった。
そして、全員がまたしても寮を希望した。
院長「実は……医師寮はもういっぱいなんです。技師寮なら空きがありますが、それでよろしいですか?」
応募者たちは残念そうな顔をしたが、頷くしかなかった。
「では皆さん、採用といたします。寮は技師寮をご利用ください。今後ともよろしくお願いします」
3人が退室した後、俺は川瀬を睨んだ。
「お前さ、なんで皆と一緒に入ってきたんだ?」
川瀬「だって、どんな人が来るのか早く知りたかったんだよ。
6階で応募者たちとしゃべってたんだけど、みんな良い感じだったからOKだと思って」
みんなふふっと笑った。
「まったく……もう~」
こちらも疲れてきて、提案した。
「まとめて入ってもらいましょうか?」
全員が「うんうん」とうなずく。
そこで次は、泌尿器科2名、小児科3名、循環器内科2名を一緒に入室してもらった。
【泌尿器科】
石田 健吾(40)
宮本 玲奈(37)
【小児科】
山口 未来(39)
佐野 拓真(35)
藤井 ひかり(30)
【循環器内科】
黒田 真一(47)
早瀬 陸(31)
それぞれに話してもらうと、循環器内科の黒田先生から希望を言われた。
黒田「こちらでは循環器の渡辺智一先生が診療されていると伺いました。心臓研究の第一人者で、ぜひご一緒したいのです」
院長「なるほど。渡辺先生は週2回だけの勤務なんですよ。他大学で研究もされていて、こちらでは外来だけです。今後どうなるか伺ってみます。それでよろしいですか?」
黒田「はい、ぜひお願いします」
そしてここでも全員が寮を希望。理事は頭を抱え込んだ。
――医師はまだ控えているし、何より手術には臨床工学士が必要だ。
でも医師より先に寮に入れれば人間関係が壊れる。どうする……。
「理事、まだ医師たちは残ってるし、臨床工学士も寮に入れないと手術が回らない。どうする?」
理事「ああ~俺ももうダメ……。なんでみんないい歳なのに寮に入りたがるの? 結婚してるんじゃないの?」
花井「いや~、医者と結婚生活を続けるのは大変なんだよ。大体、奥さんに逃げられるんだよ、あははは」
山科看護部長「花井先生は随分余裕ですね? 夫唱婦随ですか?」
花井「違うよ。縛られてるだけだよ」
どっと笑いが起こったが、疲れているせいでお腹だけが揺れる。
「じゃあ、ここで食事にしましょう。続きは後にしましょう」
5
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
網代さんを怒らせたい
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「なあ。僕たち、付き合わないか?」
彼がなにを言っているのかわからなかった。
たったいま、私たちは恋愛できない体質かもしれないと告白しあったばかりなのに。
しかし彼曰く、これは練習なのらしい。
それっぽいことをしてみれば、恋がわかるかもしれない。
それでもダメなら、本当にそういう体質だったのだと諦めがつく。
それはそうかもしれないと、私は彼と付き合いはじめたのだけれど……。
和倉千代子(わくらちよこ) 23
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
デザイナー
黒髪パッツン前髪、おかっぱ頭であだ名は〝市松〟
ただし、そう呼ぶのは網代のみ
なんでもすぐに信じてしまい、いつも網代に騙されている
仕事も頑張る努力家
×
網代立生(あじろたつき) 28
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
営業兼事務
背が高く、一見優しげ
しかしけっこう慇懃無礼に毒を吐く
人の好き嫌いが激しい
常識の通じないヤツが大嫌い
恋愛のできないふたりの関係は恋に発展するのか……!?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
純愛以上、溺愛以上〜無愛想から始まった社長令息の豹変愛は彼女を甘く包み込む~
芙月みひろ
恋愛
保険会社の事務職として勤務する
早瀬佳奈26才。
友達に頼み込まれて行った飲み会で
腹立たしいほど無愛想な高原宗輔30才と出会う。
あまりの不愉快さに
二度と会いたくないと思っていたにも関わらず
再び仕事で顔を合わせることになる。
上司のパワハラめいた嫌がらせに悩まされていた中
ふと見せる彼の優しい一面に触れて
佳奈は次第に高原に心を傾け出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる