診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第7章 スタッフ強化作戦

128話 最初の一歩

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 麻酔科の佐藤先生に履歴書コピーを手渡した。

佐久間先生は真剣な表情でそれを見つめていた。

佐久間「これは……願ったり叶ったりの人材ですね。なんでこんなに菜の花は神がかりなんでしょうか?」

どっと笑いが起こった。

「私もそう思いましたよ。社長の口癖に“今が追い風だ”というのがありますが、まさにその通りです。

佐藤先生には“麻酔科部長&集中治療部長”をお願いしようと思っています。

しかも奥様もご一緒で、集中治療室のベテランナースなのだそうですよ」

佐久間「わあ~、本当に神がかりだ!」クスクス笑いが起きた。

「そうでしょう? 麻酔科医を5名も採用できたのも奇跡のようです。

これでシフト体制も十分に回せますし、ペインクリニックの外来も立ち上げられると考えています」

佐久間「はいはい、すべてうまくいきすぎて逆に怖いくらいです。花井部長、怖くないですか?」

花井「あはは、毎日怖いですよ」

その場はまた笑いに包まれた。

「そうそう、優秀な臨床工学技士も5名採用できました。

手術室も集中治療室も、安心して任せられる体制が整います」

佐久間先生は笑ったまま、頭を左右に振った。

「もう、ここはどこの大学病院ですか? もしかしたら、それ以上かもしれませんよ」

「さて、話を戻しましょうか。救急科と外科の連携、人材配置、さらに内科系の人材配置や病棟体制のフォロー――これらを花井部長と相談し、整理していただきたいのです。

別途お時間を設けますので、よろしくお願いします。

また、すぐに勤務に入れる外科医を探しています。

来ていただければ外来を任せ、体制づくりをお願いしたいです。

佐藤先生にも一日でも早く着任いただけるように交渉します。

花井部長も、外来は完全に上間先生に任せられてはいかがですか? 他にやることが山積みですから」

花井「それでは、そうさせていただきましょう。まずは全員の履歴書を拝見しますよ」

「はい。本日は概要だけとなりましたが、“最初の一歩”となる会議でした。

これで終わります。お疲れさまでした」

会議が解散したあと、俺は改めて佐久間先生に声をかけた。

「佐久間先生、これからもよろしくお願いします。

速見先生への内示はまだですが、お伝えいただけますか?

正式な発表は一年後ですので、心づもりだけしておいていただければと思います」

佐久間「承知しました。二人で力を合わせますよ。履歴書も共有しますね」

「ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」

俺たちは固く握手を交わした。

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