237 / 357
第12章 夏デビューへ
235話 ロッカーの名札張りとキャリア
しおりを挟む
「夏、面接は会議室でいいかな?」
「はい、初めてだからいいんじゃないですか。形式的な面接だから、一緒に二人呼んじゃいましょうか?」
「よし、そうしよう」桐生さんにメールした。
そして二人に一緒に入ってもらった。
一人は桐生さんが元いた大手ゲーム会社の後輩、村瀬 慶一さん(29歳)。
もう一人は外資系ゲーム会社で財務マネージャーをしている佐伯 陽介さん(34歳)。
佐伯さんの履歴書にはこう書かれていた。
•学歴:大学 商学部卒業(国際会計専攻)
•職歴:国際税務部で5年
国内大手ミュージックエンタテインメント(財務戦略部)4年
現在:外資系ゲーム会社 財務マネージャー(契約交渉・収益管理担当)
•キャリア
・芸能・ゲーム業界の収益構造に精通
・英語・中国語対応可能
・海外ライセンス契約・ロイヤリティ管理に強い
• アピール:柔軟で温厚な性格
もう~すごいよ。これだけの人が来たら、桐生さんもずいぶん楽になるはずだ。
それにしても、なんというか……顔で選んだ? ふっ、そんなわけないか。
でも二人とも長身で整った顔立ちだ。ああ~これで桐生さんまで並ぶとすごいだろうなあ。
またモデルクラブの会員が増えたぞ、と密かに思った。
面接は夏と桐生さんに任せよう。
夏がいきなり村瀬さんに英語で話しかけた。
「So, you worked with Kiryu-san before?」
村瀬さんは流暢な英語で、
「Yes, I was in his team for three years. Mostly contract modeling and revenue analysis.」
今度は桐生さんが尋ねた。
「今後、アニメプラスでどんな業務を担えると思いますか?」
村瀬「契約交渉の下準備、収益モデルの設計、海外送金の管理など、桐生さんの補佐として動けます」
また夏が英語で聞いた。
「Do you understand the licensing structure for mobile games in Southeast Asia?」
村瀬「Yes. I handled contracts in Singapore and Thailand. I know how to structure royalties and ad revenue splits.」
夏「Thanks for coming. Looking forward to working with you.」
おい、目が回るぞ。この辺でストップだ。
院長「ゲームやアニメは好きですか?」
村瀬「はい。学生時代からずっと観てます。最近は莉子さんの作品も拝見しました」
へえ~そうなんだ。
今度は佐伯さんだ。
やはり夏がいろいろと国際財務について質問していた。
もう俺は疲れた。日本語でいいじゃん。でもまあ、面接だからしょうがないか。
二人とも確かに流暢に話す。これなら問題ないよね。
あ、ひとつだけ聞きたい。
「佐伯さんは前のお仕事と比べて、どんな仕事を希望されているんですか? うちの仕事では物足りないかもしれませんよ」
佐伯「それはないと思います。HPやインスタを拝見しましたし、病院の歴史も最初から読ませていただきました。
驚くべきアイデアと斬新なやり方で、すごく魅力を感じました。今後どんな展開があるのかが想像できないところが楽しみです」
「へえ~そうなんですか? こちらはそういう自覚がなくて続けてきたのですが、人から見るとそうなんですね。
結構いろんなことをやるんですよ。いいんですか? ロッカーの名札張りもありますよ」
佐伯「やりたいです! ぜひ僕にやらせてください」
みんなで笑ってしまった。
なんで国際税務に精通している人がロッカーの名札張りをやりたいんだろうねえ。
不思議だ。難しい仕事の連続で疲れてるのかもしれないね。
そういえば桐生さんも、最初の面接でロッカーの名札を貼りたいと言っていたのを思い出した。
二人とも独身で寮を希望されたので、レジデンスに入ってもらうことにした。
「はい、初めてだからいいんじゃないですか。形式的な面接だから、一緒に二人呼んじゃいましょうか?」
「よし、そうしよう」桐生さんにメールした。
そして二人に一緒に入ってもらった。
一人は桐生さんが元いた大手ゲーム会社の後輩、村瀬 慶一さん(29歳)。
もう一人は外資系ゲーム会社で財務マネージャーをしている佐伯 陽介さん(34歳)。
佐伯さんの履歴書にはこう書かれていた。
•学歴:大学 商学部卒業(国際会計専攻)
•職歴:国際税務部で5年
国内大手ミュージックエンタテインメント(財務戦略部)4年
現在:外資系ゲーム会社 財務マネージャー(契約交渉・収益管理担当)
•キャリア
・芸能・ゲーム業界の収益構造に精通
・英語・中国語対応可能
・海外ライセンス契約・ロイヤリティ管理に強い
• アピール:柔軟で温厚な性格
もう~すごいよ。これだけの人が来たら、桐生さんもずいぶん楽になるはずだ。
それにしても、なんというか……顔で選んだ? ふっ、そんなわけないか。
でも二人とも長身で整った顔立ちだ。ああ~これで桐生さんまで並ぶとすごいだろうなあ。
またモデルクラブの会員が増えたぞ、と密かに思った。
面接は夏と桐生さんに任せよう。
夏がいきなり村瀬さんに英語で話しかけた。
「So, you worked with Kiryu-san before?」
村瀬さんは流暢な英語で、
「Yes, I was in his team for three years. Mostly contract modeling and revenue analysis.」
今度は桐生さんが尋ねた。
「今後、アニメプラスでどんな業務を担えると思いますか?」
村瀬「契約交渉の下準備、収益モデルの設計、海外送金の管理など、桐生さんの補佐として動けます」
また夏が英語で聞いた。
「Do you understand the licensing structure for mobile games in Southeast Asia?」
村瀬「Yes. I handled contracts in Singapore and Thailand. I know how to structure royalties and ad revenue splits.」
夏「Thanks for coming. Looking forward to working with you.」
おい、目が回るぞ。この辺でストップだ。
院長「ゲームやアニメは好きですか?」
村瀬「はい。学生時代からずっと観てます。最近は莉子さんの作品も拝見しました」
へえ~そうなんだ。
今度は佐伯さんだ。
やはり夏がいろいろと国際財務について質問していた。
もう俺は疲れた。日本語でいいじゃん。でもまあ、面接だからしょうがないか。
二人とも確かに流暢に話す。これなら問題ないよね。
あ、ひとつだけ聞きたい。
「佐伯さんは前のお仕事と比べて、どんな仕事を希望されているんですか? うちの仕事では物足りないかもしれませんよ」
佐伯「それはないと思います。HPやインスタを拝見しましたし、病院の歴史も最初から読ませていただきました。
驚くべきアイデアと斬新なやり方で、すごく魅力を感じました。今後どんな展開があるのかが想像できないところが楽しみです」
「へえ~そうなんですか? こちらはそういう自覚がなくて続けてきたのですが、人から見るとそうなんですね。
結構いろんなことをやるんですよ。いいんですか? ロッカーの名札張りもありますよ」
佐伯「やりたいです! ぜひ僕にやらせてください」
みんなで笑ってしまった。
なんで国際税務に精通している人がロッカーの名札張りをやりたいんだろうねえ。
不思議だ。難しい仕事の連続で疲れてるのかもしれないね。
そういえば桐生さんも、最初の面接でロッカーの名札を貼りたいと言っていたのを思い出した。
二人とも独身で寮を希望されたので、レジデンスに入ってもらうことにした。
4
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
網代さんを怒らせたい
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「なあ。僕たち、付き合わないか?」
彼がなにを言っているのかわからなかった。
たったいま、私たちは恋愛できない体質かもしれないと告白しあったばかりなのに。
しかし彼曰く、これは練習なのらしい。
それっぽいことをしてみれば、恋がわかるかもしれない。
それでもダメなら、本当にそういう体質だったのだと諦めがつく。
それはそうかもしれないと、私は彼と付き合いはじめたのだけれど……。
和倉千代子(わくらちよこ) 23
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
デザイナー
黒髪パッツン前髪、おかっぱ頭であだ名は〝市松〟
ただし、そう呼ぶのは網代のみ
なんでもすぐに信じてしまい、いつも網代に騙されている
仕事も頑張る努力家
×
網代立生(あじろたつき) 28
建築デザイン会社『SkyEnd』勤務
営業兼事務
背が高く、一見優しげ
しかしけっこう慇懃無礼に毒を吐く
人の好き嫌いが激しい
常識の通じないヤツが大嫌い
恋愛のできないふたりの関係は恋に発展するのか……!?
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
純愛以上、溺愛以上〜無愛想から始まった社長令息の豹変愛は彼女を甘く包み込む~
芙月みひろ
恋愛
保険会社の事務職として勤務する
早瀬佳奈26才。
友達に頼み込まれて行った飲み会で
腹立たしいほど無愛想な高原宗輔30才と出会う。
あまりの不愉快さに
二度と会いたくないと思っていたにも関わらず
再び仕事で顔を合わせることになる。
上司のパワハラめいた嫌がらせに悩まされていた中
ふと見せる彼の優しい一面に触れて
佳奈は次第に高原に心を傾け出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる