診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第13章 菜の花の新しい風

249話 Natsu 事務所のニューフェイス

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 西嶋さんは、看護部長が話すと飛び上がって喜んだそうだ。
三枝君はもちろんのこと。

ただ、バーンズ先生は「またですか?」と嫌そうな顔をした。
まあ、今回が2回目だからね。

「菜の花の発展のために、許してくれない?」
「ええ~、じゃあ理事のためにしょうがないなあ」と言って、結局OKにしてくれた。


野見山さんは、両手を口に当てて目を丸くしてびっくりしていたらしい。

「でも私、医学用語も知らないし、どうしましょう? 私で役に立ちますか?」

でも、西嶋さんが3日ほどそばにいてフォローしてくれると聞いて、了承してくれたそうだ。

それで早速、3人の移動の辞令を掲示板で流して、休憩室の掲示板にも貼り出した。
西嶋さんも野見山さんも、皆からものすごくうらやましがられたのだそうだ。
みんなそんなに退屈してるのかな?

ところで、エリナさんがまた大喜びだったそうだ。
先週の土曜日には、莉子や桃香、俺の服を一式持ってきてくれたが、今回は「仕事中でもいいですよ」ということで、揃い次第平日に持ってきてくれた。

場所は、やはり我が家だ。病院では目立つからね。
また莉子が見物するそうだ。ははっ、面白い。

三枝君は長身のイケメンだから、エリナさんは仕事が楽だったんだって。

夏の話だと「これで音楽事務所は、まるでモデル事務所のようですね」と言われたそうだ。
ヘラヘラ笑ったさ。

「モデル事務所にスカウトされないようにしないとね」と冗談を言ったんだけどさ。
ああ~もうなんか、次から次に想像もつかない展開になるからさ。頭がついていかないよ。

三枝君は何を着ても、モデルのように様になった。
莉子が「すごいねえ~なんてイケメンなの?」と感心していた。
この時間は、莉子の目の保養だったかな。

あとは、西嶋さんが恐縮していた。
うちに来るのは初めてだもんね。莉子とも直接話すのは初めてだと思う。

そして、エリナさんがドンピシャの今どきのパンツスーツを用意してくれた。
これはホテルや秘書などのユニフォームなのだそうだ。

イメージにぴったりだった。
スカートバージョンもあるし、シャツブラウスも種類が何枚かあって、カーディガンとベストもある。
いずれも夏物も一緒に揃えてくれた。

「カッコいい!」
西嶋さんがめちゃくちゃ喜んでいた。
「ドラマに出てくる秘書みたいです!」というから、皆、発想は同じだな。ちょっと笑った。

でも莉子が「ものすごく似合うよ」と褒めてくれたから、またまたうれしかったようだ。
これで事務所で、どんどん実力を発揮してくれるといいね。

さて、これで大体の体制は整った。

あとは桐生さんが、新たなスタッフを教育するだけだ。
ところで、アニメプラスは募集を出したばかりなんだけど、もう7~8人の応募が来たそうだ。

へえ~、有名になったのかなあ? 

業界の人が注目しているということなのだろうか?

でも、本命の人がいるんだって。藤堂流星という素敵な名前だ。
さすがに“縛られたくない人”なだけはあるよ。名前を聞いただけでクスクス笑った。

今はフリーなんだけど、やり手で、来てくれるなら全部を任せられる人なんだって。
ただ、朝が苦手で会社勤めが嫌なんだそうだ。
それで今は、リモートでアニメプラスの仕事をやってもらってるんだけど、午後からでもいいし、フレックスタイムでもいい。
高給だし、休日も自由設計でと誘ったらしい。

桐生「でも、実際うちに来ればどっぷりハマると思うんですよね。
そうなれば、嫌でも気になって早く出てくると思うんです。
この作戦が当たればいいんですけどねえ~」

ふ~ん。面白い人物がいるもんだ。

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