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俺達のイメージ
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「よう。歌詞が出来たって?」
健悟がやって来るだけで、なんとなく雰囲気がピリッとするのは、気の所為ではない。
みんながそれだけ、健悟のことを先輩として尊敬しているということだ。
それだけ健悟の力は突出している。
樹は健悟にノートを見せた。
そこには完成した詩が書き出してある。健悟のチェック次第で次の段階に進めるかどうかが決まる。
「よし、克樹。歌ってみせろ、歌詞はもう入ってるんだろ?」
「はい、分かりました」
「樹、ギター借りるぜ」
「はい」
克樹がもう歌詞を覚えてしまったことに驚きだが、それを把握している健悟にも驚いた。
健悟が克樹に期待していることが伝わってくる。
(やっぱり、かっちゃんはすごい)
健悟がアコースティックギターを優しく鳴らして、軽くチューニングした。
健悟がギターを優しく撫でる。
「行くぞ」
「はい!」
健悟がギターを弾き始める。克樹が歌い始めた。克樹はボイトレも行っている。
その成果が出ていた。
曲が終わる。3分47秒。
この短い時間でどれだけの人の心を動かせるか勝負だ。
「ん、随分良くなったな」
健悟が樹に笑いかけてくる。
樹は嬉しくなった。
「曲にはもう少しポップなアレンジを加えてもいいかもしれない。詩はこれでいく」
「やった!」
「あー、緊張した!」
克樹が大きく息をついた。
健悟が克樹の頭を撫でる。
「バーカ、まだ緊張するにゃ早いだろ?」
「わわ、プレッシャー」
こうして健悟と克樹がじゃれ合っている所を見ると、まるで兄弟のようだ。
「あの、櫻木先輩。衣装のことなんですけど」
風が言う。
「あぁ、どうなった?」
「まだ調整しているんですが、とりあえずパンツだけ」
風が克樹の履いているパンツを示した。
「この右太もも部分にイメージカラーが入ります」
「ふーん、なるほどな。それなら克樹は緑だな」
風が慌ててメモを取り始める。
樹も想像してみた。
前に克樹と風の三人で決めようとしたが、意見が一致しなかった。だが、自分達とは違って、健悟はすらすらと決めてしまう。
「楓が赤、疾風は青」
健悟が呟くように言う。
「櫻木先輩は黄色?」
樹がそう尋ねると健悟は笑った。
「まあそれが無難だな」
「分かりました。引き続き作業します。また確認お願いします」
「おう。じゃ、部屋戻るわ。
お前ら、ちゃんと試験勉強しろよ?」
「はーい」
健悟が部屋から出ていって、しばらくしてから、3人は息をついた。
「櫻木先輩って優しいけど、やっぱりオーラが違うよねぇ」
風がしみじみと言う。
樹もそれには同感だった。
「明日からまた忙しくなりそうだね!」
「これからもみんなで頑張ろう!」
3人は頷きあった。
樹は健悟の言葉を思い出していた。
(曲のアレンジか。俺も考えてみよう)
アレンジ次第で曲は輝く。
樹はワクワクしていた。
健悟がやって来るだけで、なんとなく雰囲気がピリッとするのは、気の所為ではない。
みんながそれだけ、健悟のことを先輩として尊敬しているということだ。
それだけ健悟の力は突出している。
樹は健悟にノートを見せた。
そこには完成した詩が書き出してある。健悟のチェック次第で次の段階に進めるかどうかが決まる。
「よし、克樹。歌ってみせろ、歌詞はもう入ってるんだろ?」
「はい、分かりました」
「樹、ギター借りるぜ」
「はい」
克樹がもう歌詞を覚えてしまったことに驚きだが、それを把握している健悟にも驚いた。
健悟が克樹に期待していることが伝わってくる。
(やっぱり、かっちゃんはすごい)
健悟がアコースティックギターを優しく鳴らして、軽くチューニングした。
健悟がギターを優しく撫でる。
「行くぞ」
「はい!」
健悟がギターを弾き始める。克樹が歌い始めた。克樹はボイトレも行っている。
その成果が出ていた。
曲が終わる。3分47秒。
この短い時間でどれだけの人の心を動かせるか勝負だ。
「ん、随分良くなったな」
健悟が樹に笑いかけてくる。
樹は嬉しくなった。
「曲にはもう少しポップなアレンジを加えてもいいかもしれない。詩はこれでいく」
「やった!」
「あー、緊張した!」
克樹が大きく息をついた。
健悟が克樹の頭を撫でる。
「バーカ、まだ緊張するにゃ早いだろ?」
「わわ、プレッシャー」
こうして健悟と克樹がじゃれ合っている所を見ると、まるで兄弟のようだ。
「あの、櫻木先輩。衣装のことなんですけど」
風が言う。
「あぁ、どうなった?」
「まだ調整しているんですが、とりあえずパンツだけ」
風が克樹の履いているパンツを示した。
「この右太もも部分にイメージカラーが入ります」
「ふーん、なるほどな。それなら克樹は緑だな」
風が慌ててメモを取り始める。
樹も想像してみた。
前に克樹と風の三人で決めようとしたが、意見が一致しなかった。だが、自分達とは違って、健悟はすらすらと決めてしまう。
「楓が赤、疾風は青」
健悟が呟くように言う。
「櫻木先輩は黄色?」
樹がそう尋ねると健悟は笑った。
「まあそれが無難だな」
「分かりました。引き続き作業します。また確認お願いします」
「おう。じゃ、部屋戻るわ。
お前ら、ちゃんと試験勉強しろよ?」
「はーい」
健悟が部屋から出ていって、しばらくしてから、3人は息をついた。
「櫻木先輩って優しいけど、やっぱりオーラが違うよねぇ」
風がしみじみと言う。
樹もそれには同感だった。
「明日からまた忙しくなりそうだね!」
「これからもみんなで頑張ろう!」
3人は頷きあった。
樹は健悟の言葉を思い出していた。
(曲のアレンジか。俺も考えてみよう)
アレンジ次第で曲は輝く。
樹はワクワクしていた。
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