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衣装改良案
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一次審査の結果から既に数日が経過している。
樹は次の曲を作曲をするべく毎日ギターに触って、メロディを少しずつ作っていた。
はじめは大人っぽいラブソング、と思ったものの、そんな恋愛経験のない樹にはどだい無理な話だった。
だが、拙くても純粋なひたむきなラブソングなら書けるかもしれない、と少し方向を修正している。
健悟も好きなようにしろ、と樹に任せてくれた。
いつものように自主学習をしながら、樹はちらちらギターを見てしまっていた。
早く触りたい、なんて思っていると、
風がいよいよ噴き出す。
「樹、曲作りたいんだ」
「うん。一刻も早く完成したいよ」
「もう30分で学習の時間終わるし、国語の読解問題解いてたらすぐじゃない?」
「た…確かに」
樹は開いていた数学の教科書を閉じて、国語のワークブックを開いた。
小説の一部から問題が出題される。
「風はすごいなぁ。よく周りが見えてるね」
「僕はサポートに関しては自信があるよ。
裏方最強って思ってる」
風の言葉に樹は笑ってしまった。
なんとも風らしい。
彼のこんなひたむきな部分を樹は尊敬している。
「俺も頑張らなきゃ」
「うん!」
自主学習の時間が終わって、樹はギターを引っ張り出してきた。
今日で一通りのメロディを作り終わる予定だ。
「ねえ、樹?」
風が紙袋をガサガサと探っている。
「これ、見てくれる?」
「?」
風が取り出したのは真っ黒なワイシャツだった。
「これどうしたの?」
「うん、この間、安い布があったから買い占めたんだけど、それで作ってみた。今回はラブソングなんだよね?これどうかな?」
樹は克樹がこれを着ているところを想像してみた。思わず顔が熱くなる。
「めちゃくちゃかっこいいね」
「あ!やっぱりそう思う?
ネクタイは赤で統一しない?
ちょっとシックに」
樹は思わず風に抱き着いていた。
「い…樹?」
「風、天才過ぎる」
「あはは。僕は樹の作ってるメロディ聞いてるし、曲のイメージが掴みやすかったから」
「風、ありがとう」
「樹も休憩しながらやってね。僕も衣装案、櫻木先輩に見てもらわないと」
「うん、多分大丈夫」
風は健悟に写真付きのメッセージを送ったらしい。すぐオーケーが出たようだ。
その間も樹は曲を作っていた。
「♪~」
時間はもうすぐ九時を指そうとしている。
樹はなるべく小声で歌った。風が黙って聞いてくれている。少し照れ臭いが大事な部分だ。
「そうゆうメロディラインなんだ、難しいね」
「ちょっと難しい方が燃えない?」
「確かに」
「後は作詞かー」
この短期間に樹は三曲作り上げた。
それが少し自信になって、前より曲作りに対してネガティブな感情はわいてこない。
自分でもできる、そんな実感が湧いていた。
樹は次の曲を作曲をするべく毎日ギターに触って、メロディを少しずつ作っていた。
はじめは大人っぽいラブソング、と思ったものの、そんな恋愛経験のない樹にはどだい無理な話だった。
だが、拙くても純粋なひたむきなラブソングなら書けるかもしれない、と少し方向を修正している。
健悟も好きなようにしろ、と樹に任せてくれた。
いつものように自主学習をしながら、樹はちらちらギターを見てしまっていた。
早く触りたい、なんて思っていると、
風がいよいよ噴き出す。
「樹、曲作りたいんだ」
「うん。一刻も早く完成したいよ」
「もう30分で学習の時間終わるし、国語の読解問題解いてたらすぐじゃない?」
「た…確かに」
樹は開いていた数学の教科書を閉じて、国語のワークブックを開いた。
小説の一部から問題が出題される。
「風はすごいなぁ。よく周りが見えてるね」
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なんとも風らしい。
彼のこんなひたむきな部分を樹は尊敬している。
「俺も頑張らなきゃ」
「うん!」
自主学習の時間が終わって、樹はギターを引っ張り出してきた。
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「ねえ、樹?」
風が紙袋をガサガサと探っている。
「これ、見てくれる?」
「?」
風が取り出したのは真っ黒なワイシャツだった。
「これどうしたの?」
「うん、この間、安い布があったから買い占めたんだけど、それで作ってみた。今回はラブソングなんだよね?これどうかな?」
樹は克樹がこれを着ているところを想像してみた。思わず顔が熱くなる。
「めちゃくちゃかっこいいね」
「あ!やっぱりそう思う?
ネクタイは赤で統一しない?
ちょっとシックに」
樹は思わず風に抱き着いていた。
「い…樹?」
「風、天才過ぎる」
「あはは。僕は樹の作ってるメロディ聞いてるし、曲のイメージが掴みやすかったから」
「風、ありがとう」
「樹も休憩しながらやってね。僕も衣装案、櫻木先輩に見てもらわないと」
「うん、多分大丈夫」
風は健悟に写真付きのメッセージを送ったらしい。すぐオーケーが出たようだ。
その間も樹は曲を作っていた。
「♪~」
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樹はなるべく小声で歌った。風が黙って聞いてくれている。少し照れ臭いが大事な部分だ。
「そうゆうメロディラインなんだ、難しいね」
「ちょっと難しい方が燃えない?」
「確かに」
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