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究明
ロイ・調査記録⑤
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「ユキ、ゆっくり食べな」
一行は警察署に戻ってきている。がつがつ、とユキはクロードが持ってきたサンドイッチを頬張っている。テレスも幸せそうにサンドイッチを咀嚼している。魔力を使うと彼女は腹が減るらしい。
「クロードが作ったのかの?」
「あ、あぁ。今、パン屋で出してるやつだ」
「ほう」
「美味しい」
サンドイッチにがっつく女子たちを横目にロイも一口コーヒーを飲む。
「クロード、この子たちは本当になんなんだ?」
ロイの疑問も最もだが、今は説明している時間がもったいない。
「後で詳しく話す。大丈夫、二人共信頼できるいい子だ」
ユキはサンドイッチを平らげて、お茶を一息に飲み干した。どうやら満足したらしい。
「ペテルギウス、ままとぱぱが捕まえてる。
でももう捕まえてるのも限界」
「なんだって?」
クロードは思い出していた。化物へと姿を変えたペテルギウスを。
「ならばすぐにそこに参ろう。あやつはデスカットを改造して使っていたようじゃからな」
「テレスちゃん、それって」
クロードの言葉にテレスは頷く。
「うむ。ダンジョンツリーに残されていたデスカットの結晶を分析して得られた結果じゃ。さ、参るかの。ユキや、妾たちが行くべき場所をイメージするのじゃ」
「分かった」
テレスがトン、と杖を床に突くとあっという間に景色が変わる。ロイは困惑しているようだ。
目の前には蜘蛛たちに囲まれたペテルギウスがいた。彼はぜいぜい、と苦しそうに呼吸している。
「デスカットをよごぜぇぇうあ!!」
その凄まじさに皆気圧された。テレスだけが動じていない。
「ふむ、これが薬物乱用の結果か」
「クロードさん!テレスさん!来てくださったのですね!」
リーヤが駆け寄ってくる。
「リーヤちゃん、この状況は?」
クロードが尋ねると、彼女が頷く。
「私たちは蜘蛛のネットワークを使ってペテルギウスを探し当てました。でももう彼はこんな状態で」
「デズガット!!!よごせぇぇー!!」
ペテルギウスがよだれを垂らしながら叫んでいる。とてもじゃないが、見ていられる状況ではなかった。
リーヤが続ける。
「おそらく彼は、もう今夜には溶けて消えます。私たちはその間、彼を抑えておかねばなりません。私たちは彼の最期を確認します」
蜘蛛たちは散々ペテルギウスに利用された。
「ユキ、ペテルギウス抑える」
「妾が手を下すまでもなかったか」
「俺たちもペテルギウスの最期を見届けたい。手伝うよ、リーヤちゃん」
リーヤは力強く頷いた。ロイだけよく事情が飲み込めていない。クロードは彼に事情を詳しく話した。
「そんなことがあったのか」
「ぐぎゅう…」
だんだんペテルギウスが溶け始める。先程までの勢いは彼には残っていない。ジュウウウという音と共にペテルギウスはあとかたもなく消えていった。
いつの間にか日が昇り始めている。クロード、テレス、ロイは街に戻ってきていた。
「一件落着というやつかの」
「あぁ。なんかいまいちしっくりこないけど」
クロードの言葉にテレスは頷く。
「もっとズガーンとやれたらスッキリしたんじゃろうが、現実というのはそんなもんじゃ」
「そうだな」
「私がこの一連の事件の報告書を作っておこう。クロー、テレスちゃん、協力感謝する!」
ロイが敬礼した。
「あぁ、頼んだよロイ」
「さ、妾も帰るかの。今度はロウも連れてくるゆえ」
「あぁ、ありがとうな。あ…」
クロードはずっと気になっていたことを聞こうと思った。
「テレスちゃん」
「なんじゃ?」
「ペテルギウスにヒメリは特別だって言われていたんだ。何のことか分かるか?」
テレスは笑った。
「くふ。あの子は神に愛された子じゃ。幸運をもたらしてくれる、な。
大事にしてやるとよいぞ。ではな」
テレスがす、と消えていく。
クロードが気が付くと長屋の前にいた。
彼はふ、と息をついてリフィールに戻ったのだった。愛しい人の顔を思い浮かべる。
「お帰りなさい、クロードさん」
おわり
一行は警察署に戻ってきている。がつがつ、とユキはクロードが持ってきたサンドイッチを頬張っている。テレスも幸せそうにサンドイッチを咀嚼している。魔力を使うと彼女は腹が減るらしい。
「クロードが作ったのかの?」
「あ、あぁ。今、パン屋で出してるやつだ」
「ほう」
「美味しい」
サンドイッチにがっつく女子たちを横目にロイも一口コーヒーを飲む。
「クロード、この子たちは本当になんなんだ?」
ロイの疑問も最もだが、今は説明している時間がもったいない。
「後で詳しく話す。大丈夫、二人共信頼できるいい子だ」
ユキはサンドイッチを平らげて、お茶を一息に飲み干した。どうやら満足したらしい。
「ペテルギウス、ままとぱぱが捕まえてる。
でももう捕まえてるのも限界」
「なんだって?」
クロードは思い出していた。化物へと姿を変えたペテルギウスを。
「ならばすぐにそこに参ろう。あやつはデスカットを改造して使っていたようじゃからな」
「テレスちゃん、それって」
クロードの言葉にテレスは頷く。
「うむ。ダンジョンツリーに残されていたデスカットの結晶を分析して得られた結果じゃ。さ、参るかの。ユキや、妾たちが行くべき場所をイメージするのじゃ」
「分かった」
テレスがトン、と杖を床に突くとあっという間に景色が変わる。ロイは困惑しているようだ。
目の前には蜘蛛たちに囲まれたペテルギウスがいた。彼はぜいぜい、と苦しそうに呼吸している。
「デスカットをよごぜぇぇうあ!!」
その凄まじさに皆気圧された。テレスだけが動じていない。
「ふむ、これが薬物乱用の結果か」
「クロードさん!テレスさん!来てくださったのですね!」
リーヤが駆け寄ってくる。
「リーヤちゃん、この状況は?」
クロードが尋ねると、彼女が頷く。
「私たちは蜘蛛のネットワークを使ってペテルギウスを探し当てました。でももう彼はこんな状態で」
「デズガット!!!よごせぇぇー!!」
ペテルギウスがよだれを垂らしながら叫んでいる。とてもじゃないが、見ていられる状況ではなかった。
リーヤが続ける。
「おそらく彼は、もう今夜には溶けて消えます。私たちはその間、彼を抑えておかねばなりません。私たちは彼の最期を確認します」
蜘蛛たちは散々ペテルギウスに利用された。
「ユキ、ペテルギウス抑える」
「妾が手を下すまでもなかったか」
「俺たちもペテルギウスの最期を見届けたい。手伝うよ、リーヤちゃん」
リーヤは力強く頷いた。ロイだけよく事情が飲み込めていない。クロードは彼に事情を詳しく話した。
「そんなことがあったのか」
「ぐぎゅう…」
だんだんペテルギウスが溶け始める。先程までの勢いは彼には残っていない。ジュウウウという音と共にペテルギウスはあとかたもなく消えていった。
いつの間にか日が昇り始めている。クロード、テレス、ロイは街に戻ってきていた。
「一件落着というやつかの」
「あぁ。なんかいまいちしっくりこないけど」
クロードの言葉にテレスは頷く。
「もっとズガーンとやれたらスッキリしたんじゃろうが、現実というのはそんなもんじゃ」
「そうだな」
「私がこの一連の事件の報告書を作っておこう。クロー、テレスちゃん、協力感謝する!」
ロイが敬礼した。
「あぁ、頼んだよロイ」
「さ、妾も帰るかの。今度はロウも連れてくるゆえ」
「あぁ、ありがとうな。あ…」
クロードはずっと気になっていたことを聞こうと思った。
「テレスちゃん」
「なんじゃ?」
「ペテルギウスにヒメリは特別だって言われていたんだ。何のことか分かるか?」
テレスは笑った。
「くふ。あの子は神に愛された子じゃ。幸運をもたらしてくれる、な。
大事にしてやるとよいぞ。ではな」
テレスがす、と消えていく。
クロードが気が付くと長屋の前にいた。
彼はふ、と息をついてリフィールに戻ったのだった。愛しい人の顔を思い浮かべる。
「お帰りなさい、クロードさん」
おわり
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