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10・律の本音
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「よう、律!お疲れ!」
「おう」
ここは律の通う大学、桜花大のサッカー部の部室だ。練習も終わり、帰る支度をしようとしていたら、心海からメッセージが来ていることに気が付いた。何だろうと思いながらアプリを開くと、この間のイベントで撮った写真が送られてきたようだ。心海が可愛らしいドレスを着て映っている写真に律は思わず前のめりになってしまう。
(くそっ、めちゃくちゃ可愛いじゃねーか)
「誰?彼女?可愛い!」
いつの間にか隣にいた部員に律は慌てた。だが否定するのもおかしい。
「まあ…そんなもん」
「え、律って彼女いんの??見せて見せて!」
他の部員もわらわらと集まってきてしまう。律は彼らを手で制した。
「とりあえず帰らなくちゃいけないから」
「え、同居人って彼女さんなの?」
「リア充爆発しろ!」
「じゃあな!」
律は部室を飛び出していた。心海が可愛い人であることは以前から知っていたが、その感情はいつの間にか恋に変わり愛に変わりつつある。
(こんなに心海が好きなのに、まだ遠い…くそっ)
律は電車に乗り込み、再び写真を見つめた。可愛いよという返信を送ると、すぐ既読が付き、こんな返事が返ってくる。
「え、本気なの?りっくん」
律はそれに噴き出してしまった。周りから、ちらりと見られるがスルーしておく。心海から時々放たれる鋭いつっこみが律には心地良い。本気だと返すと、すぐ既読が付くがなかなか返事は来なかった。ちょっと心配になってきた頃、ヴヴとスマートフォンが振動する。
「りっくんにそう言われると照れる。でも嬉しい、ありがとう」
(こうゆうとこ、本当に可愛いよな)
間もなく自宅の最寄り駅に着く。律はスマートフォンをしまった。
✢✢✢
「ただいま」
鍵を開けて中に入ると、心海がエプロン姿でやって来た。奥からいい匂いが漂ってくる。
「おかえりなさい、りっくん。ご飯にしよ」
「おう」
今日はハヤシライスのようだ。
「あのね、瑛太くんと3人で遊園地に行かないかって」
「3人?」
「この間喧嘩しちゃったからお詫びだって」
「あ、あぁ。いいけど。日曜ならいつでも空いてるしな」
律の部活は月曜日から土曜日までみっちり入っている。唯一日曜日だけが休みだ。
「いいの?」
「いいよ。瑛太ともちゃんと話さなくちゃなとは思ってた」
「うん。よかった」
心海が嬉しそうなのは律も嬉しい。
「あ、悪いけど明日からもうちょい練習しなきゃなんだ」
「え?そうなの?」
心海が首を傾げている。瑛太に掴みかかったあの日、律はコーチに無理を言って練習を抜けさせてもらったのだ。明日からはその埋め合わせをしなければならない。
「りっくん、無理しないでね」
「大丈夫だよ。絶対にレギュラーもぎ取るから」
「うん!」
心海の笑顔を見ると、もっと頑張れそうな気がする。もっと心海が欲しい…と思うが、心海は自分を親友だと思っている。やはり同性同士では難しいのだろうか。律はいや、とその考えを振り払った。
(諦めねえぞ)
「おう」
ここは律の通う大学、桜花大のサッカー部の部室だ。練習も終わり、帰る支度をしようとしていたら、心海からメッセージが来ていることに気が付いた。何だろうと思いながらアプリを開くと、この間のイベントで撮った写真が送られてきたようだ。心海が可愛らしいドレスを着て映っている写真に律は思わず前のめりになってしまう。
(くそっ、めちゃくちゃ可愛いじゃねーか)
「誰?彼女?可愛い!」
いつの間にか隣にいた部員に律は慌てた。だが否定するのもおかしい。
「まあ…そんなもん」
「え、律って彼女いんの??見せて見せて!」
他の部員もわらわらと集まってきてしまう。律は彼らを手で制した。
「とりあえず帰らなくちゃいけないから」
「え、同居人って彼女さんなの?」
「リア充爆発しろ!」
「じゃあな!」
律は部室を飛び出していた。心海が可愛い人であることは以前から知っていたが、その感情はいつの間にか恋に変わり愛に変わりつつある。
(こんなに心海が好きなのに、まだ遠い…くそっ)
律は電車に乗り込み、再び写真を見つめた。可愛いよという返信を送ると、すぐ既読が付き、こんな返事が返ってくる。
「え、本気なの?りっくん」
律はそれに噴き出してしまった。周りから、ちらりと見られるがスルーしておく。心海から時々放たれる鋭いつっこみが律には心地良い。本気だと返すと、すぐ既読が付くがなかなか返事は来なかった。ちょっと心配になってきた頃、ヴヴとスマートフォンが振動する。
「りっくんにそう言われると照れる。でも嬉しい、ありがとう」
(こうゆうとこ、本当に可愛いよな)
間もなく自宅の最寄り駅に着く。律はスマートフォンをしまった。
✢✢✢
「ただいま」
鍵を開けて中に入ると、心海がエプロン姿でやって来た。奥からいい匂いが漂ってくる。
「おかえりなさい、りっくん。ご飯にしよ」
「おう」
今日はハヤシライスのようだ。
「あのね、瑛太くんと3人で遊園地に行かないかって」
「3人?」
「この間喧嘩しちゃったからお詫びだって」
「あ、あぁ。いいけど。日曜ならいつでも空いてるしな」
律の部活は月曜日から土曜日までみっちり入っている。唯一日曜日だけが休みだ。
「いいの?」
「いいよ。瑛太ともちゃんと話さなくちゃなとは思ってた」
「うん。よかった」
心海が嬉しそうなのは律も嬉しい。
「あ、悪いけど明日からもうちょい練習しなきゃなんだ」
「え?そうなの?」
心海が首を傾げている。瑛太に掴みかかったあの日、律はコーチに無理を言って練習を抜けさせてもらったのだ。明日からはその埋め合わせをしなければならない。
「りっくん、無理しないでね」
「大丈夫だよ。絶対にレギュラーもぎ取るから」
「うん!」
心海の笑顔を見ると、もっと頑張れそうな気がする。もっと心海が欲しい…と思うが、心海は自分を親友だと思っている。やはり同性同士では難しいのだろうか。律はいや、とその考えを振り払った。
(諦めねえぞ)
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