【完結】あなたのいない、この異世界で。

Mhiro

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最終章

114 *

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 光が収まりゆっくり床に着地すると、そこはもうアパートメントの僕の部屋だった。ベッドサイドのテーブルに置いた照明が、家主を感知して淡い光を灯し、室内を仄かに明るくする。
 十数日ぶりの我が家は、空気がこもって少し埃っぽくなっていた。
 僕はさっそく、メアリさんから貰ったランプの形をした掃除魔法具をマジックバッグから取り出した。教えてもらったとおりに起動させるとランプに光りが灯り、瞬く間に家具に積もった埃がランプに吸い込まれ、空気もきれいになった。

「すごい魔法具だね。今度改めてお礼しないと。そうだルーク、お腹空いてない?メアリさんから──んっ…」

 振り返りざまにルークに問いかけたら突然抱きしめられ、僕の唇はルークの唇で塞がれた。緩んだ唇の隙間からルークの熱い舌が咥内に侵入すると、舌先で上顎をなぞったり、舌を引いて誘ってきたりと僕を翻弄してきた。
 ルークのキスがあまりに気持ちよく、甘い痺れが身体を駆け巡り、思考力が徐々に落ちていくのを感じる。キスに夢中になっていると、いつの間にかベッドに押し倒され、服も乱れていた。

「っ…はぁ…。ルーク、もっと……」

 ルークの首に手を回し、強請るように囁いた自分に内心驚いた。だが、口を突いたその言葉こそ、きっと僕が心から望んでいることだ。

「またそうやって煽るんだから…」

 再び荒々しく唇を塞がれ、水音を立てながら舌を絡ませ合った。ルークが服越しに胸の頂を擦り、身悶えするたびに口の端から熱い吐息が漏れる。それがルークの行為をより淫らにさせた。ブラウスのボタンをすべて外され、上半身が露わになると、ルークの唇は首筋を這いだした。

「んんっ…あっ、ぁ…っ」

 解放された口から漏れる声を抑えようと、手の甲で塞ごうとしたら、ルークがそっとその手を払いのけた。

「ユイ、塞がないで。もっと声を聞かせて…」

 ルークは舌先で乳輪をなぞり、胸の頂を口に含んで弄び始めた。同時に片手を僕のズボンの中に滑らせ、モノを撫でると先端を濡らしながら硬くなっているのに気づく。すると胸の愛撫を止めて、唇をどんどん下の方へ落としていった。
 そして鼠径部にそって舌を這わせると、ズボンと一緒に下着を引き剝がし、僕のモノを咥えた。

「ルーっ…!だ、めぇ…んっ、き、きたなぃ…からぁ…っ」

「汚くない」

 ルークの頭を掴んで身を捩ったが、全く離れようとしない。口を離したかと思ったら、先端から根元にかけて丁寧に舐め回す。舌を動かしながらまた深く咥えられ、小刻みに抽挿されてだんだん上り詰めていく。

「ふぁっ、んっ、あ、はぁ、ルークっ、まっ、て…で、ちゃうっ…っ!」

 口淫による快感が極まり、僕はルークの咥内で白濁を散らした。ルークは僕のモノを解放すると口元を拭い、咥内に吐き出されたそれを喉を鳴らしながら飲み込んだ。
 吐精した脱力感の中、乱れる息を整えていると、ルークは自分のマジックバッグから小瓶を取り出し、とろみのある液体を手に取った。

「ユイ…今度は、で気持ちよくなって?」

 僕の足を大きく開かせたルークは、手に取った潤滑剤をとろりと後孔に垂れ流した。周囲を撫でるように潤滑剤を広げ、指先をつぷっと僕のナカに入れた。

「んっ…」

 くちゅくちゅと濡れた音をたてながらナカを探られ、ルークの指が敏感な部分を掠ると、自分の意思とは関係なく身体がビクンと跳ねた。

「ひぁ…っ」

「そうそう…、ユイの気持ちいいところは、だったね」

「あっ、あっ、ん、そこっ、そ…んな…にっ」

 執拗に敏感な部分を擦り続け、徐々に柔らかくなる後孔は、次々と増えるルークの指を容易に咥えていく。そうしているうちに僕のモノが再び屹立し、ルークは残った潤滑剤を垂らして扱きだした。違う快感を同時に与えられ、身体の奥に感じる疼きも膨れ上がり、頭がおかしくなる。

「はぁっ、あ、んっ、おね、…がいっ。もう…れ、て…っ」

 ルークは嬉しそうに、懇願する僕を見つめ返してきた。

 ───彼が欲しくて、堪らない。

 思考が快楽に完全支配され、それしか考えられない。

「おねがい…っ、ねっ……?」

 自分の言葉にもはや羞恥心はなく、乞うことをやめなかった。
 ルークは僕の下腹部を愛おしそうに撫でながら、瞳の奥に妖しさを孕んだ笑みを浮かべた。

「わかった…ユイの、俺でいっぱいにするね…」

 ルークの囁きに、全身が何かを期待するかのように甘く痺れ、お腹の奥がキュウっと縮こまった感じがした。ルークは僕の両手を自分の首の後ろで組ませ、自分を見ろと言わんばかりに僕の顎をつかんだ。

「ユイ、力を抜いて。ゆっくり、挿入はいるから…」

 ルークは僕の後孔に自身をあてがい、少しずつ僕のナカを満たしていった。その質量に息が止まりそうなほどの圧迫感と痛みに襲われ涙が流れたが、ルークがナカを満たすごとに敏感な部分が擦れ、ゾクゾクとした快感が腰をくすぐる。

「あっ、は…んっ、あぁっ」

「あぁっ…ユイのナカ、あったかくて柔らかくて、俺にまとわりついてくる…」

 ルークのモノがナカに収まり、動きを止めると、得も言われぬ幸福感が胸の奥から湧き上がってきた。

「…はぁっ、やっと…ルークと、繋がれた…」

 僕のナカに挿入はいってもルークはすぐに動かず、それまで恍惚としていた顔を蕩けそうな笑みに変えていった。

「俺も…すごく嬉しい」

 僕たちは深い深い口づけを交わしながら、交われた幸福感にしばし浸った。やがてルークは唇を離すと、僕の反応を楽しむかのように、ナカに少しずつ刺激を与え始める。その蠱惑的な表情と僅かな刺激に堪らなくなり、僕はゆるゆると腰を動かしてしまった。

「ふふっ…かわいい。腰が動いているよ、ユイ」

「いじわる…っ。ルークも、うごい、て…」

 その言葉を待っていたかのように、ルークの瞳孔が開き、熱に浮かされたような笑みを浮かべた。ゆっくり抽挿を始め、僕の弱いところを執拗に攻める。濡れた音が律動と共に鼓膜に響き、僕の神経をより昂らせていった。

「あ、あん、んっ…っ、はぁ、んあっ…!ああダメっ…きもち、いい…!」

「あぁ、っ、…俺も、気持ちいい」

 ルークが腰を動かすと同時に僕のモノも扱き、快感で再び上り詰めていった。そして、否応なく漏れる声と熱い吐息がルークを滾らせたようで、声を上げるのが苦しいほどに律動が激しさを増していく。

「はっ、んっ、あっ…ユイっ、お、れっ…」

「ぅん、…ナカに、ぜんぶ…ちょうだい…っ、ぼく、もっ…──あぁっっ!」

 力の限りルークに抱きついた瞬間、身体の中で何かが弾けたような感覚が広がり、頭の中が真っ白になった。ナカの奥がゾクゾクと震え、ねっとりとした白濁がお腹の上に飛び散った。
 息を荒げながら腕の力を緩めると、ルークと視線が絡み合い、吸い寄せられるように深く口づけた。


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