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再会
ep.14
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「よく来るのか?ここ…」
『はい。
千葉さんとよく来ます。仕事帰りに』
金曜日なので店内はそこそこ混んでいた。
店員に席を案内され、メニューを物色する私に如月さんは尋ねる。
あまりこういう居酒屋に来ないのだろう。
物珍しそうにキョロキョロしていた。
「仲良いな」
『まぁ…
尊敬する先輩ですから』
「そうか」
こんなに長い時間、如月さんと一緒の時間を過ごしたのは初めてだ。
意外にも彼は話しやすく、居心地がいい。
口数は多くないが、会話が途切れないよう話題を振ってくれる。
受け身体質の私には有り難かった。
『食べたいのありますか?』
「好きなの頼め」
『……お酒は…』
「呑みたいのか?」
『少しだけ。
一緒に呑みません?』
「……一杯だけだぞ」
『ありがとうございます』
如月さんは渋々ながら承諾してくれた。
私は酒は好きだが、一人で呑むのはあまり好きじゃない。
語り合いながら自分のペースでゆっくり呑みたい。
『すみませーん!
注文お願いします!』
「はい!ただいま!」
ある程度注文するものが決まったので右手を挙げて、店員を呼ぶ。
忙しそうにしながらも笑顔が爽やかな若いスタッフがこちらに駆けてくる。
大学生くらいに見えた。
アルバイトの子だろうか。
私はビールとハイボールを注文し、適当につまめるものを若い彼にオーダーした。
「原田はハイボール派か」
『はい。
ビール呑めないんですよね、苦くて』
「ふはっ…!」
『!』
如月さんは私の言葉に吹き出すように笑った。
いつもの仏頂面はなく、気の抜けた笑顔。
初めて見る表情だ。
「…悪い。意外な答えだったんでな」
『如月さんも笑うんですね。
初めて見ました』
「人をなんだと思ってんだ」
『ごめんなさい。
でも意外な一面見れてラッキーです』
「あのなぁ…」
私は笑みを溢しながら言った。
二人の間に和やかな雰囲気が漂う。
不思議。
男性が苦手な筈なのに如月さんとは気を張らずに話せている。
いつもは自己防衛として壁を無意識に作ってしまう筈なのに。
「お待たせしましたー!
ハイボールとビールです」
『ありがとうございます』
「ごゆっくりどうぞ」
そこへ注文したドリンクが運ばれてきた。
ジョッキグラスに注がれたビールとハイボール。
別の店員が唐揚げと枝豆、チーズの盛り合わせなどを運んできてくれた。
「乾杯するか」
『はい。
お疲れです』
「お疲れ」
カチャン、とグラス同士がぶつかり合う音が鳴った。
グビグビグビ、と喉を鳴らしながらハイボールで喉を潤す。
残業終わりの疲れた身体によく染みた。
この為に生きてる。
『あー…
おいしい…』
「いい呑みっぷりだな」
『あ…
すみません。見苦しい所を…』
「酒は好きみたいだな」
『好きですけど、あんまり種類は呑めないです。
ウイスキーとスパークリングワインくらい』
「ほぉ…」
『如月さんは?』
「俺はこの一杯が限界だ」
『え!
もしかしてお酒苦手でした?』
だとしたら無理に呑ませてしまっただろうか。
そんなつもりはなかったが、悪いことをしてしまったのかもしれない。
「いや、単純に弱いだけだ。
嗜むくらいは呑めるから心配するな」
『……そうなんですね。
無理強いさせてしまったのかと思いました』
一杯だけ、というのはそういうことだったのか。
先に酒が呑めるかどうか確認すべきだった。
気をつけよう。
世の中には酒が苦手な人もいるのだから。
『はい。
千葉さんとよく来ます。仕事帰りに』
金曜日なので店内はそこそこ混んでいた。
店員に席を案内され、メニューを物色する私に如月さんは尋ねる。
あまりこういう居酒屋に来ないのだろう。
物珍しそうにキョロキョロしていた。
「仲良いな」
『まぁ…
尊敬する先輩ですから』
「そうか」
こんなに長い時間、如月さんと一緒の時間を過ごしたのは初めてだ。
意外にも彼は話しやすく、居心地がいい。
口数は多くないが、会話が途切れないよう話題を振ってくれる。
受け身体質の私には有り難かった。
『食べたいのありますか?』
「好きなの頼め」
『……お酒は…』
「呑みたいのか?」
『少しだけ。
一緒に呑みません?』
「……一杯だけだぞ」
『ありがとうございます』
如月さんは渋々ながら承諾してくれた。
私は酒は好きだが、一人で呑むのはあまり好きじゃない。
語り合いながら自分のペースでゆっくり呑みたい。
『すみませーん!
注文お願いします!』
「はい!ただいま!」
ある程度注文するものが決まったので右手を挙げて、店員を呼ぶ。
忙しそうにしながらも笑顔が爽やかな若いスタッフがこちらに駆けてくる。
大学生くらいに見えた。
アルバイトの子だろうか。
私はビールとハイボールを注文し、適当につまめるものを若い彼にオーダーした。
「原田はハイボール派か」
『はい。
ビール呑めないんですよね、苦くて』
「ふはっ…!」
『!』
如月さんは私の言葉に吹き出すように笑った。
いつもの仏頂面はなく、気の抜けた笑顔。
初めて見る表情だ。
「…悪い。意外な答えだったんでな」
『如月さんも笑うんですね。
初めて見ました』
「人をなんだと思ってんだ」
『ごめんなさい。
でも意外な一面見れてラッキーです』
「あのなぁ…」
私は笑みを溢しながら言った。
二人の間に和やかな雰囲気が漂う。
不思議。
男性が苦手な筈なのに如月さんとは気を張らずに話せている。
いつもは自己防衛として壁を無意識に作ってしまう筈なのに。
「お待たせしましたー!
ハイボールとビールです」
『ありがとうございます』
「ごゆっくりどうぞ」
そこへ注文したドリンクが運ばれてきた。
ジョッキグラスに注がれたビールとハイボール。
別の店員が唐揚げと枝豆、チーズの盛り合わせなどを運んできてくれた。
「乾杯するか」
『はい。
お疲れです』
「お疲れ」
カチャン、とグラス同士がぶつかり合う音が鳴った。
グビグビグビ、と喉を鳴らしながらハイボールで喉を潤す。
残業終わりの疲れた身体によく染みた。
この為に生きてる。
『あー…
おいしい…』
「いい呑みっぷりだな」
『あ…
すみません。見苦しい所を…』
「酒は好きみたいだな」
『好きですけど、あんまり種類は呑めないです。
ウイスキーとスパークリングワインくらい』
「ほぉ…」
『如月さんは?』
「俺はこの一杯が限界だ」
『え!
もしかしてお酒苦手でした?』
だとしたら無理に呑ませてしまっただろうか。
そんなつもりはなかったが、悪いことをしてしまったのかもしれない。
「いや、単純に弱いだけだ。
嗜むくらいは呑めるから心配するな」
『……そうなんですね。
無理強いさせてしまったのかと思いました』
一杯だけ、というのはそういうことだったのか。
先に酒が呑めるかどうか確認すべきだった。
気をつけよう。
世の中には酒が苦手な人もいるのだから。
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