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95.叫ぶ私に
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「ユラ!」
「ほんと笑える。まさかの結末だわ」
気づけば異世界に飛ばされていた。最初こそ私の態度は無知なお子様だっただろう。
「だから考えてきた」
軽口を叩いていたけれど、一つを決める為に仕事の時の何倍も慎重になった。
無駄な犠牲を出さないように。
「なのにコレか。ラジにしては乱暴ね」
腕に痛みが走り原因の元の顔を見た。
「いい加減にしないか」
真面目くさった顔も心配しているから強く掴まれた腕も、今の私には響かない。
「痛いから」
すぐに緩められた手から腕を抜き、人の部屋だという認識が既にない私は、叫んだ。
「光っ! 出てきなさいよ! 他の皆も!」
確かに帰る為に条件を承諾した。だけどさ。
「ユラっ! 力を抑えろ!」
怒鳴る彼の前を横切りバルコニーへ出た私の心は怒りしかない。
「光、剣になれ」
切っ先に集める。
風、水、火、地の力を全てを。
「残念、まだ一つ足りてないわね」
だけど、いい。
「ラナール! エレール!」
「ユラっ止めろ!」
ラジの制止を無視し、ありったけの力を込め空へ剣を振り上げた。
──来い。
放った力により雲が千切れていく。
その光景は希望の光とはほど遠く、まるでこの世の終わりのようだ。
「おいっ! 爆発音と揺れがって、やっぱりお前か!って神器か? なんでそんなズラッといんだよ!」
「ユラ様! 何事ですか?!」
振り返れば、半壊した部屋の先に皆の顔。
「あ、ゴメン。今更だけど怪我ない?」
少しスッキリし冷静になった私は、彼らに怪我の有無を聞いたけど、皆は険しい顔のみなので気まずくなり空を見上げた。
「ま、そんなもんよね」
たかだか人間一人にトップが来るわけ──。
『来られましたよ』
光の諦めた声と同時に皮膚が粟立ち、銀の粉雪と強い花の香りが鼻を刺激する。
『私達を呼びつけるなんて驚きだわ。まぁ、来ちゃう私達もどうなのかしら? ねぇ、ラナール』
冬の神と春の神、二人が壊れたバルコニーの縁に立っていた。
「ヒィ!」
後ろで悲鳴と誰かが倒れたであろう音がした。
『派手にやったわねぇ。座る場所もないじゃない。よいしょ。で? 用事があるから呼んだんでしょ?』
春の神エレールは、私が破壊したバルコニーの辛うじて手すりが残っている縁にこしかけた。
「ええ。私が帰る時、犠牲が伴うのは避けられないんですか?」
引き寄せ引き込む。という事は、あのワニモドキが嘘をついていないなら私が元の世界、自室に戻ったと同時に、母と妹がこの国に来てしまう可能性がある。
『ああ、ヴェルヴェイの中に入ったのね』
なんだ、その舌を噛みそうな名前は。
未だラジの頭の上に乗り爆睡しているワニモドキは人の姿ではかなりの美青年だったけど、性格はかなり悪そうだし残念な生き物には間違いない。
『生まれでたばかりで力を使いすぎたのね。知識の収集以外は興味のない子がめずらしい』
そんな事よりも大事な話だ。
「それで、どうなんですか?」
『ヴェルヴェイが言ったのならそうだろう』
冬の神ラナールがようやく言葉を発したと思えば随分投げやりだ。
「それだと帰る意味がない!」
温度のない視線と声に思わず私の声は大きくなる。
『我々は、確かに帰す事は可能と言ったが、送る際に生じる犠牲に関しては何も取り決めなどしてないはずだ』
なによ、それ。
『ただ、範囲を狭めれば犠牲は最小限になるだろうが引き込む事はないとは言い切れん』
冬の神の内容は酷く曖昧だ。
『そうねぇ。その時は、あなたの髪や体の一部が欠けているかもしれないから覚悟はしておくとよいかも』
私は、ただ。
「……私は、ただ帰りたいだけなの」
グレーの四つの瞳が私をじっと見ている。
「お金も! 地位も! 力もいらないのよ!」
家に戻りたいだけ。
『お前の血族の者が手にしていた物の持ち主は、我が気を許した者の所有物だった』
「物? あ、指輪とオルゴールの事?」
いきなり話を飛ばされ、冬の神が何を言いたいのか考える。それは私にとって重要に感じた。
『我が心を許した者は、地位もない幼き者であった。その者は…なぶり殺しにされた』
経緯が無さすぎる。
「ようは、お気に入りにしたせいで、その子は嫉妬されて殺されたという意味ですか?」
『そうよ。その時、私は二神になり抑制しない力は空間をねじ曲げその者達を飛ばした。その一人が、お前の血族』
私は、人殺しの子孫って事?
『血はかなり薄いが気配がある。あの箱もおそらく同時に飛ばされた。それだけではなく無惨に殺された娘の負の塊もついた。たが』
春の神は、いつの間にか私の目の前に立っていた。彼女のほそっそりとした指が、私の胸を軽く突く。
『それを無にしたのも、また殺めた子孫。お前が叔父と呼ぶヒト』
──叔父さん。
彼は、昔から不思議な人だった。
『ゆら、物には時々強い縁があるんだよ』
『えん?』
『そう。人に作られ人よりも長く時を経たものは、特別な物になる』
『よく…わからない』
丸い眼鏡越しに叔父さんの目が細まる。笑うと糸のよう。彼は、内緒話をするように私に小さく囁いた。
『強い想いは時に物や人によくないんだ。だから、落ち着いてもらう場所がウチなんだよ。ほら、あの皿、とても美しい染めつけだろう?』
『うん』
そめつけの意味はわからなかったけど、かわいい模様と色のお皿はとても気になっていた。
叔父は、私の頭を撫でた。まるで私の心が見えているように言葉にしてくれる。
『だけど、怖い?』
『うん。とてもキレイだよ。でも…触りたくない』
本当は、近づくのもイヤだ。
『大丈夫。もうちょっとで触れるようになるよ』
目をそらしたいのに、できず、気にしていたお皿に布をかけてくれた。
『ゆらは、私に似てしまったね』
困ったような顔で笑った叔父の顔と宥めるように私の頭を撫でる男の人にしては細く長い指。
もう、昔の話だ。
「私が箱を指輪をうけとったのは必然だった」
叔父は生涯独身だった。彼は、どこまで知っていたのか。
『用事はそれだけか?』
「私にとっては重要よ」
それだけとか言うな。
『ゆらは、まず地の神器をちゃんと浄化し、最後のブツを手に入れなさいよ』
簡単に言うわよね。
『そんな睨まないでよ。あ、じゃあ良い事を一つ教えてあげる』
いつの間にか腕輪に戻った神器達に触れ鳴らしながら。
『より強く浄化させれば、神器は強くなる』
再び吹雪と花びらが舞いだした。
『磨き抜かれた神器はもしかしたら、あなたの大事なヒトを巻き込まないで転移できるかも』
二人の神の姿は細かな雪と花びらで見えなくなる。
『早く最後の神器を手にいれなさい…でないと』
思わず腕で目を隠した。
『間に合わない』
そんな期限なかったじゃない!
「何が間に合わないっていつまでよ?!」
腕を外せば、彼らは消えていた。
「なんなのよ!」
トップがかもしれないとか曖昧な言葉使うな。
「イライラが増えただけじゃない!!」
「嬢ちゃん、カッカしても疲れるだけだぜ」
怒鳴る私を我に返らせてくれたのは。
「リューさん!」
「よぉ」
まさかのリューナットさんだった。
「ほんと笑える。まさかの結末だわ」
気づけば異世界に飛ばされていた。最初こそ私の態度は無知なお子様だっただろう。
「だから考えてきた」
軽口を叩いていたけれど、一つを決める為に仕事の時の何倍も慎重になった。
無駄な犠牲を出さないように。
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「痛いから」
すぐに緩められた手から腕を抜き、人の部屋だという認識が既にない私は、叫んだ。
「光っ! 出てきなさいよ! 他の皆も!」
確かに帰る為に条件を承諾した。だけどさ。
「ユラっ! 力を抑えろ!」
怒鳴る彼の前を横切りバルコニーへ出た私の心は怒りしかない。
「光、剣になれ」
切っ先に集める。
風、水、火、地の力を全てを。
「残念、まだ一つ足りてないわね」
だけど、いい。
「ラナール! エレール!」
「ユラっ止めろ!」
ラジの制止を無視し、ありったけの力を込め空へ剣を振り上げた。
──来い。
放った力により雲が千切れていく。
その光景は希望の光とはほど遠く、まるでこの世の終わりのようだ。
「おいっ! 爆発音と揺れがって、やっぱりお前か!って神器か? なんでそんなズラッといんだよ!」
「ユラ様! 何事ですか?!」
振り返れば、半壊した部屋の先に皆の顔。
「あ、ゴメン。今更だけど怪我ない?」
少しスッキリし冷静になった私は、彼らに怪我の有無を聞いたけど、皆は険しい顔のみなので気まずくなり空を見上げた。
「ま、そんなもんよね」
たかだか人間一人にトップが来るわけ──。
『来られましたよ』
光の諦めた声と同時に皮膚が粟立ち、銀の粉雪と強い花の香りが鼻を刺激する。
『私達を呼びつけるなんて驚きだわ。まぁ、来ちゃう私達もどうなのかしら? ねぇ、ラナール』
冬の神と春の神、二人が壊れたバルコニーの縁に立っていた。
「ヒィ!」
後ろで悲鳴と誰かが倒れたであろう音がした。
『派手にやったわねぇ。座る場所もないじゃない。よいしょ。で? 用事があるから呼んだんでしょ?』
春の神エレールは、私が破壊したバルコニーの辛うじて手すりが残っている縁にこしかけた。
「ええ。私が帰る時、犠牲が伴うのは避けられないんですか?」
引き寄せ引き込む。という事は、あのワニモドキが嘘をついていないなら私が元の世界、自室に戻ったと同時に、母と妹がこの国に来てしまう可能性がある。
『ああ、ヴェルヴェイの中に入ったのね』
なんだ、その舌を噛みそうな名前は。
未だラジの頭の上に乗り爆睡しているワニモドキは人の姿ではかなりの美青年だったけど、性格はかなり悪そうだし残念な生き物には間違いない。
『生まれでたばかりで力を使いすぎたのね。知識の収集以外は興味のない子がめずらしい』
そんな事よりも大事な話だ。
「それで、どうなんですか?」
『ヴェルヴェイが言ったのならそうだろう』
冬の神ラナールがようやく言葉を発したと思えば随分投げやりだ。
「それだと帰る意味がない!」
温度のない視線と声に思わず私の声は大きくなる。
『我々は、確かに帰す事は可能と言ったが、送る際に生じる犠牲に関しては何も取り決めなどしてないはずだ』
なによ、それ。
『ただ、範囲を狭めれば犠牲は最小限になるだろうが引き込む事はないとは言い切れん』
冬の神の内容は酷く曖昧だ。
『そうねぇ。その時は、あなたの髪や体の一部が欠けているかもしれないから覚悟はしておくとよいかも』
私は、ただ。
「……私は、ただ帰りたいだけなの」
グレーの四つの瞳が私をじっと見ている。
「お金も! 地位も! 力もいらないのよ!」
家に戻りたいだけ。
『お前の血族の者が手にしていた物の持ち主は、我が気を許した者の所有物だった』
「物? あ、指輪とオルゴールの事?」
いきなり話を飛ばされ、冬の神が何を言いたいのか考える。それは私にとって重要に感じた。
『我が心を許した者は、地位もない幼き者であった。その者は…なぶり殺しにされた』
経緯が無さすぎる。
「ようは、お気に入りにしたせいで、その子は嫉妬されて殺されたという意味ですか?」
『そうよ。その時、私は二神になり抑制しない力は空間をねじ曲げその者達を飛ばした。その一人が、お前の血族』
私は、人殺しの子孫って事?
『血はかなり薄いが気配がある。あの箱もおそらく同時に飛ばされた。それだけではなく無惨に殺された娘の負の塊もついた。たが』
春の神は、いつの間にか私の目の前に立っていた。彼女のほそっそりとした指が、私の胸を軽く突く。
『それを無にしたのも、また殺めた子孫。お前が叔父と呼ぶヒト』
──叔父さん。
彼は、昔から不思議な人だった。
『ゆら、物には時々強い縁があるんだよ』
『えん?』
『そう。人に作られ人よりも長く時を経たものは、特別な物になる』
『よく…わからない』
丸い眼鏡越しに叔父さんの目が細まる。笑うと糸のよう。彼は、内緒話をするように私に小さく囁いた。
『強い想いは時に物や人によくないんだ。だから、落ち着いてもらう場所がウチなんだよ。ほら、あの皿、とても美しい染めつけだろう?』
『うん』
そめつけの意味はわからなかったけど、かわいい模様と色のお皿はとても気になっていた。
叔父は、私の頭を撫でた。まるで私の心が見えているように言葉にしてくれる。
『だけど、怖い?』
『うん。とてもキレイだよ。でも…触りたくない』
本当は、近づくのもイヤだ。
『大丈夫。もうちょっとで触れるようになるよ』
目をそらしたいのに、できず、気にしていたお皿に布をかけてくれた。
『ゆらは、私に似てしまったね』
困ったような顔で笑った叔父の顔と宥めるように私の頭を撫でる男の人にしては細く長い指。
もう、昔の話だ。
「私が箱を指輪をうけとったのは必然だった」
叔父は生涯独身だった。彼は、どこまで知っていたのか。
『用事はそれだけか?』
「私にとっては重要よ」
それだけとか言うな。
『ゆらは、まず地の神器をちゃんと浄化し、最後のブツを手に入れなさいよ』
簡単に言うわよね。
『そんな睨まないでよ。あ、じゃあ良い事を一つ教えてあげる』
いつの間にか腕輪に戻った神器達に触れ鳴らしながら。
『より強く浄化させれば、神器は強くなる』
再び吹雪と花びらが舞いだした。
『磨き抜かれた神器はもしかしたら、あなたの大事なヒトを巻き込まないで転移できるかも』
二人の神の姿は細かな雪と花びらで見えなくなる。
『早く最後の神器を手にいれなさい…でないと』
思わず腕で目を隠した。
『間に合わない』
そんな期限なかったじゃない!
「何が間に合わないっていつまでよ?!」
腕を外せば、彼らは消えていた。
「なんなのよ!」
トップがかもしれないとか曖昧な言葉使うな。
「イライラが増えただけじゃない!!」
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怒鳴る私を我に返らせてくれたのは。
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「よぉ」
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