勝手にダンジョンを創られ魔法のある生活が始まりました

久遠 れんり

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第2章 魔法の使える世界

第17話 少しづつ変わっていく世の中

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 初仕事を終えて、解散をした。
 家に帰る途中に石を拾い握る。……もろっと、崩れた。当然魔法も使える。
 一翔とダッシュした瞬間。
 ふたりとも靴の裏が剥げた……

「ひでえ。社長が言った通り、体の状態を確認? 把握しないとやばいことになりそうだ」
「やばいといえば俺たち、今日だけで、知られると命奪われるレベルの事。聞きまくった気がする」
「ああ。まじでヤバそうだ。でも、ほんとに怖いのは社長と猫のような気がする」
「あの2人か? その気になれば、すぐ地球征服できそうじゃね」
「確かに」


 2人が家に帰る頃。
 役所へ行き今回の報告を行う。
「どうでしたか?」
「あの浅い階層で、8階から上はトカゲだらけでしたよ」
 そう言って、10cmクラスの魔石をゴロゴロと取り出す。
「それで、これがボスで、サラマンダーでした」
 そっと、30cmクラスの魔石を出す。

「いま10cmクラスは一律5000円です。それで30cmは入札ですかね」
「早くしないと、また再構成があると、価値が下がりますよ」
「いや、神崎くんのお陰で取引が活発でね。徐々に魔石の値段は上がってきているんですよ」
「そりゃ良かった」
「ただね。金になると分かった途端に、上の方でダンジョン関係の管理と、魔石の取り扱いをする専門部署を、独立行政法人化しようと考えているみたいで」

「そりゃまた。こっちにとっては、ありがたいことになるのかな? 」
「大大的に、手数料を取るのかもね」
「手数料取られて、売上から又税金ですか?」
「そうだね」
 そう言った後、思い出したように、
「それと、来月から特別指定外来種駆除講習取得者証の名称と適応範囲が変わって、えーと名称が……。 特外種駆除従事者免許証とかわる。これがないとダンジョンへ入れません。それと、今のところは役所からですが、免許取得者に駆除依頼を出せるようになります」

「ラノベの冒険者システムですね」
「そうですね。有識者との話し合いが、ずいぶんあったようですから」
 そう言いながら、眉を顰める担当者。
「許可ダンジョンは、入り口に自動改札を利用した、入場ゲートを設置。利用者は免許証またはタグのビーコンを通して入場する。何らかの違反者は、ダンジョンの利用や魔石買取の停止。またライセンスは、グレードと実績により、入れるダンジョンに制限がかかるとなっています。今のところ、はっきり決まっているのは、そんなものですね。施行は年明けの1月1日からとなっています」

「正月早々は、潜る人間が少ないから、試行期間ですかね」
「そうでしょうかね?」
「じゃあ、年末は封鎖ですか?」
「いえ工事中も短期間で開放するようですよ。それと、いま現在。特別指定外来種駆除講習取得者証を持っている方には、3ヶ月間の移行期間があって、1時間程度の有料講習受講と変更手数料でライセンスの切り替えを受けられます」

「さっき言ったグレードは、加味されるのですか?」
「こちらで把握している、魔石の販売量とかで分けるみたいですから」

「そうですよね。移行して、そのおかげで中級や上級に誰も入れず。なんて言う事になって、野放しはマズイですよね」
「そうですね。ということで、今回のダンジョンの評価は上級だそうです。300万円ですね」
「一度、俺が言ったのが、正式な金額になったのね」
「そうですね10階100万ですね」
「駆除する方は、その10階でモンスターの強さが段違いなのですけどね」
「だから今回のような評価です。実質10階でも、30階の上級相当でしょう?」
「ああそうか。そうですね、すみません」

「それと、10cmクラスが5000円かける96個。8cmクラスが4000円でそれが42個。6cmクラスが3000円でそれが38個。3cmクラスが1200円でそれが35個。1.5cmクラスが400円でそれが190g。魔石全部で88万円になります。10cmクラスが飛び抜けていますね。なにか偏る法則とか相関とかが、あるのでしょうかねぇ」
「さあどうでしょうか? わかりませんね」
「ふーん、そうですか? ……いや失礼。ご苦労様でした」

 あの会計課の課長さんの永瀬さんだったか、あの人も食わせもんだね。
 さて今回488万か、面倒だし各自100万渡しても税金取られて…… えーと、なんとかなるだろ。後は井守先生に頼もう。
 きっと経費込みで、良い会計士さんに回すだろう。


 来週の編入即テストのため。一翔と芳雄は、一翔の家に集まり勉強をしていた。
「私立で、転入早々に試験てなあ」
 一翔がぼやく。
「仕方がないよ。受け入れてくれただけでも万々歳だ」
 ぴらぴらと、教科書のページをめくりながら芳雄は答える。
「社長にも感謝だよな」
 一翔は、ジュースを飲みながら、教科書を撫でまわしている。
「しかし教科書が、昨日宅配便で届いて初登校が試験なんて、クラスのみんなも見知る前に冬休みだぜ」
「ああそうだな」
 適当に、相槌を返す芳雄。
「うん、どうした?」
 突然真面目な顔をして一翔が顔を寄せて来る。
「お前給料って見たか?」
「いや、なんか20日締めの25日払いとか言ってなかったか? まだ月初めだし、昨日ダンジョンに一回行っただけじゃん」
 そう答えると、一翔が首を振る。
 
 一翔が近づいて来て、ぼそぼそと呟く。
「それがさ、今日ネットで支払いしようかと思って、残高をネットバンクで確認したんだよ。そしたらさ、変な所に1があってさ。魔石売った貯金が2万から3万位あるはずって思ったら2の数字の上に10がくっついているんだ。100万が追加されていたんだよ」
「100万て、なにかの振込間違いじゃないのか? 」
「それがな、お取引内容欄にキュウヨリンジって記載があるんだよ」
「まさかあれか? 昨日ダンジョン潰したから? 臨時給与なのか?」
 俺は驚き、一翔に詰め寄る。
「まさか? 入金があったって、普通は会社の経費とか引くと…… なあダンジョン一つ潰すといくらになるんだろう?」

 そうしていると、一翔の姉ちゃんが入って来て2人を見る。
「なあにチューでもするの? もてないからって男同士は不毛よ」
 そう言って出て行った。何しに来たんだ?
 
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