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第2章 魔法の使える世界
第39話 お泊りと常識
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時間を考えると、帰れないことは無いと思うが……。
昨日と今日のバタバタで疲れて、泊めてくれと言ってしまった。
なぜか後悔するなと言われたが、まだ、なにかあるのだろうか?
私は2階の空いている部屋に、荷物を置かせてもらう。
さすがに寝間着は持ってきていなかったので、美月さんに借りることにした、しかし悔しいことに一部…… 部分的にちょっと私の方が貧相だった。
後悔、ひとつ目だわ。
まだ私は若い、まだ育つ。はず。きっと。
結局。時間が時間なので、店がまだ開いているし、買い物に行ってついでにご飯も食べることになった。
一応、歓迎会だと言ってくれた。
出かけるときに、芳雄君の妹弟さん。
壮二くんと真魚ちゃんにも会った。
中学生ってこんな感じだったっけ、かわいい。
一翔君も家に電話をして、一緒に行くようだ。
一階に降りて出かける用意をしていると、真魚ちゃんが忘れ物と言って廊下の奥にある壁に向かい消えていく……。
「こっこっこ」
「どうした?」
「ここの、真魚ちゃん。壁の中に」
「ああ部屋に、忘れ物でも取りに行ったのだろう」
と一司さんは、気にもせずに玄関に向かう。
触ってみるが普通の壁だ。よくある石膏ボード?
壁の前でうろうろしていると、真魚ちゃんが飛び出して来て、ぼふっと私にぶつかった。
「ここは出入り口だから、立ち止まると危ないよ」
と言って、玄関へ行ってしまった。
そう、なんだ…… 出入口……。
何処への? そうだ、私も行かなきゃ。
私は、少し放心状態で、玄関へと行く。
夜道を、皆でぽてぽてと歩いていると、一司さんが車が欲しいなとか言って、美月さんも賛同している。
「全員が乗れるというと、昨日借りたようなワンボックスですかね」
一翔君が言うと、一司さんが
「キャンピングカーもいいなと、思うんだが」
「ああ擬装用ですね」
「だれかは、残っておかないとだめだけどな」
「ゲートは、複数個所開けないんですか?」
「基本はだめだが…… 裏技でできんかな?」
この話、聞いちゃいけない気がする。
「フレイヤって結構、融通が利かんから、こっちが聞かないと教えてくれないしなぁ……」
「自分の部屋のマスター権限を……」
「それなら……」
歩きながら、意識が遠のく……
「おお、やっと着いた。ありゃ神地さん、ふらついているが大丈夫?」
「ああ、はい大丈夫です」
「じゃあ先に、着替えから行こう。2階だな」
「美月。神地さんについて行ってあげて。俺たちは、アウトドアショップを覗いて来る。連絡は、念話してくれ」
「はーい、行こう」
念話? 電話よね。きっと聞き間違い。いくらダンジョンができたりしていると言っても。私きっと疲れているんだわ。色々あったものね。
「……神地さん、これが良くない?」
なんで、美月さん、そんなスケスケの下着を持ってきているの? 私そんなの着ても見せるとなると、今はあなたの婚約者になるんだけれどいいの?
それなんか、股のところ布がないよね。何に使うの? 布がいいんです、パールや紐じゃなくて……。
「すいません、一般的な物でお願いします。ちょっと着られないです」
「仕方がないわね。じゃあこれかしら?」
股には布があるけれどそれ以外はメッシュでシースルーなのね。
「じゃあまあ、それで」
「えーとパジャマは…… これね」
パジャマまでシースルー。美月さん、私をどこに連れて行くつもりなんですか?
はっ、私変なお店に売られるのね。生意気なことを言ったから。
「すいません、美月さん。透けてない方がいいんですが。それと私どこかに売られるんでしょうか?」
「えっ、なんで? 一司に迫るんじゃないの?」
「売られないんですね、よかった。それとそんな格好して、いきなり迫りません」
「そうなの? 私なんか酔った勢いで押し倒したのに」
「いつの話なんですか?」
「2か月半くらい前かな?」
「お付き合い、まだそんなものなんですか」
「うん、そう」
ちょっと、くらくらしていた頭が少し復活した。なんだ、まだそんなものだったのか。私にも希望があるわ。でも、シースルーのパジャマはだめ。
「普通のパジャマでいいです。どちらかと言うと、かわいい方が良いです」
パジャマと下着を購入して店から出ると、
「それじゃあ、預かっておくわね」
と言って、袋が消えた……。
「えっ、今のは?」
「亜空間収納に決まっているじゃない。便利よ。それと出たことを連絡しなくちゃね」
〈一司、買い物終わったよ〉
〈わかった、そっちに向かう〉
〈じゃあ待っている〉
「こっちに来るって」
「へっ、いつの間に連絡をしたんですか?」
「いやあねえ、念話よ。ちょっと前まで魔素が薄くて、ダンジョンの外では使えなかったけれど、最近は使えるの。便利よ」
「念話ですか。そんな情報何処にも出ていませんが?」
「そうなの? うちは、一司とフレイヤちゃんが、ずいぶん前から使っていてうらやましかったのよね」
フレイヤ先生、念話でしゃべるんですか? 猫じゃあないよね。ひょっとして、フェンちゃんも本物?
「ああ、来た来た」
「お待たせ、何を食いに行く?」
「別に、なんでも」
「うちで、なんでもとか言って意見を言わないと、100%肉になるぞ」
「あっ焼肉好きです」
「じゃあ、それでいいか」
「行こうか」
昨日と今日のバタバタで疲れて、泊めてくれと言ってしまった。
なぜか後悔するなと言われたが、まだ、なにかあるのだろうか?
私は2階の空いている部屋に、荷物を置かせてもらう。
さすがに寝間着は持ってきていなかったので、美月さんに借りることにした、しかし悔しいことに一部…… 部分的にちょっと私の方が貧相だった。
後悔、ひとつ目だわ。
まだ私は若い、まだ育つ。はず。きっと。
結局。時間が時間なので、店がまだ開いているし、買い物に行ってついでにご飯も食べることになった。
一応、歓迎会だと言ってくれた。
出かけるときに、芳雄君の妹弟さん。
壮二くんと真魚ちゃんにも会った。
中学生ってこんな感じだったっけ、かわいい。
一翔君も家に電話をして、一緒に行くようだ。
一階に降りて出かける用意をしていると、真魚ちゃんが忘れ物と言って廊下の奥にある壁に向かい消えていく……。
「こっこっこ」
「どうした?」
「ここの、真魚ちゃん。壁の中に」
「ああ部屋に、忘れ物でも取りに行ったのだろう」
と一司さんは、気にもせずに玄関に向かう。
触ってみるが普通の壁だ。よくある石膏ボード?
壁の前でうろうろしていると、真魚ちゃんが飛び出して来て、ぼふっと私にぶつかった。
「ここは出入り口だから、立ち止まると危ないよ」
と言って、玄関へ行ってしまった。
そう、なんだ…… 出入口……。
何処への? そうだ、私も行かなきゃ。
私は、少し放心状態で、玄関へと行く。
夜道を、皆でぽてぽてと歩いていると、一司さんが車が欲しいなとか言って、美月さんも賛同している。
「全員が乗れるというと、昨日借りたようなワンボックスですかね」
一翔君が言うと、一司さんが
「キャンピングカーもいいなと、思うんだが」
「ああ擬装用ですね」
「だれかは、残っておかないとだめだけどな」
「ゲートは、複数個所開けないんですか?」
「基本はだめだが…… 裏技でできんかな?」
この話、聞いちゃいけない気がする。
「フレイヤって結構、融通が利かんから、こっちが聞かないと教えてくれないしなぁ……」
「自分の部屋のマスター権限を……」
「それなら……」
歩きながら、意識が遠のく……
「おお、やっと着いた。ありゃ神地さん、ふらついているが大丈夫?」
「ああ、はい大丈夫です」
「じゃあ先に、着替えから行こう。2階だな」
「美月。神地さんについて行ってあげて。俺たちは、アウトドアショップを覗いて来る。連絡は、念話してくれ」
「はーい、行こう」
念話? 電話よね。きっと聞き間違い。いくらダンジョンができたりしていると言っても。私きっと疲れているんだわ。色々あったものね。
「……神地さん、これが良くない?」
なんで、美月さん、そんなスケスケの下着を持ってきているの? 私そんなの着ても見せるとなると、今はあなたの婚約者になるんだけれどいいの?
それなんか、股のところ布がないよね。何に使うの? 布がいいんです、パールや紐じゃなくて……。
「すいません、一般的な物でお願いします。ちょっと着られないです」
「仕方がないわね。じゃあこれかしら?」
股には布があるけれどそれ以外はメッシュでシースルーなのね。
「じゃあまあ、それで」
「えーとパジャマは…… これね」
パジャマまでシースルー。美月さん、私をどこに連れて行くつもりなんですか?
はっ、私変なお店に売られるのね。生意気なことを言ったから。
「すいません、美月さん。透けてない方がいいんですが。それと私どこかに売られるんでしょうか?」
「えっ、なんで? 一司に迫るんじゃないの?」
「売られないんですね、よかった。それとそんな格好して、いきなり迫りません」
「そうなの? 私なんか酔った勢いで押し倒したのに」
「いつの話なんですか?」
「2か月半くらい前かな?」
「お付き合い、まだそんなものなんですか」
「うん、そう」
ちょっと、くらくらしていた頭が少し復活した。なんだ、まだそんなものだったのか。私にも希望があるわ。でも、シースルーのパジャマはだめ。
「普通のパジャマでいいです。どちらかと言うと、かわいい方が良いです」
パジャマと下着を購入して店から出ると、
「それじゃあ、預かっておくわね」
と言って、袋が消えた……。
「えっ、今のは?」
「亜空間収納に決まっているじゃない。便利よ。それと出たことを連絡しなくちゃね」
〈一司、買い物終わったよ〉
〈わかった、そっちに向かう〉
〈じゃあ待っている〉
「こっちに来るって」
「へっ、いつの間に連絡をしたんですか?」
「いやあねえ、念話よ。ちょっと前まで魔素が薄くて、ダンジョンの外では使えなかったけれど、最近は使えるの。便利よ」
「念話ですか。そんな情報何処にも出ていませんが?」
「そうなの? うちは、一司とフレイヤちゃんが、ずいぶん前から使っていてうらやましかったのよね」
フレイヤ先生、念話でしゃべるんですか? 猫じゃあないよね。ひょっとして、フェンちゃんも本物?
「ああ、来た来た」
「お待たせ、何を食いに行く?」
「別に、なんでも」
「うちで、なんでもとか言って意見を言わないと、100%肉になるぞ」
「あっ焼肉好きです」
「じゃあ、それでいいか」
「行こうか」
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