勝手にダンジョンを創られ魔法のある生活が始まりました

久遠 れんり

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第3章 本格的侵攻開始   か?

第2話 今年最後の救出大作戦

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 X部屋に移動して、時間は早いが魔道具を停止させる。

上面のカバーを開き、中でぐったりしている美月を引っ張り出す。そのまま、ふろ場に移動してシャワーで流しながら色々なものを洗う。

「とりあえず、ベッドでいいか」
 下着とパジャマを着せて、寝かせる。

 俺は役所の会議室に、ゲートを開く。

「「「うわぁ」」」
「すいません、遅れました……? あれ、うちの社員はまだですか? まあいいや、永瀬課長さん始めましょうか」
「いや神崎さん、そんなに平然と、どこから来たのですか?」
「ちょっとそこの床。隙間から……」

 当然、呆れた目を向けられた。
「……まあ、能力でしょうから聞きません。では今のところ7件です。ただしダンジョン3つ。上級が2つと中級が1つ。件数2、3、2ですね」
「上級に入れるなら後回し。中級から行きましょう。その後、レベル自体も見直さないとまずいかもしれないですよ」
「そうですね、外にかなり大きいのが、出てきているようですから」
 そういいながら、資料を受け取る。

 話が終わり部屋から出て、エレベーターホールへ向かう。
 扉が開き乗り込むと、1Fを押す。
 ドアが閉まる。

 入れ替わりに、その横にある、エレベーターのドアが開き、3人が出てくる。
「第二会議室って言っていましたよね」
「ああそれ、すぐ前よ」
 と神地さんが指さす。
 ドアをノックして中に入ると。

「うん君たちは?」
「特別指定外来種対策会社です。社長はちょっと遅れてくるそうです。先に話を永瀬課長さんに伺っておけということです」
「いや神崎君、今出て行ったよ。ちょうど入れ違い位だね」

 みんなが、えっ嘘でしょう? 何その、べたな展開という顔をする。
「え、行こう」
「社長何処に行きました?」
 神地さんが聞くと、
「ここの、中級ダンジョンから回るようだ」
 と返事が来た。
「ありがとうございました。行ってみます」
「ああ、よろしく頼むよ」

 後から来た人間が、遅れてくると伝言をするって、神崎君やっぱり転移とかそんな能力を持っているのだね。すごいな。本当に床の隙間から来たのかね。

 
 エレベーターに乗った、一司。
「うーん電車で移動か……」
 顔には、面倒の文字が書かれている。
 当然ぼやきながら床に消えてゆく……。


 指定された、中級ダンジョン前。
「「「「「うわぁ」」」」」
「すいません、役所からの依頼できました。神崎です。入っていいですか?」
 そう言ってダンジョンをを指さす。
「君一人で行くのか?」
「そのうち、うちの社員が来ますから。先に見てきます」
「ダンジョンの再構成が起こっているだろうから気を付けてね」
「ありがとうございます」
 そう言って、手をぴらぴらと振りながらダンジョンに近づく。

 ダンジョン脇に手をついて、ゲートを繋ぎフレイヤとフェンを引っ張り出すと、ダンジョンのシステムにアクセスをする。

 2チーム3人と5人。何処かな、どこかな……。
 ああ、3人は近いじゃん。3階だ。
 そういってまた沈んでいく。
 フレイヤとフェンを抱っこして。

「また消えたぞ。それにいつの間にか犬と猫を抱えていた。あれって猫使いじゃないのか?」
「多分そうだ。ダンジョンを完全に消せるのだろう」
「すげえ。初めて見た。本当に真っ白くて猫を連れているんだな」
 周りにいた警備員が騒ぎ出す。

 その頃。ダンジョン3階。
「「うわぁ」」「きゃあ」
「すいません、役所からの依頼できました。神崎です。ケガとかはないですか?」
「はっはい」
 返事をすると、
「じゃあ、出ましょうか」
 ゲートを開く。

「手を繋いで、なるべく纏まって。はい飛び込む」
「えっ」
 黒い穴に押しこまれた要救助者たち。

「すいません、3人確保です」
 訳が分からないうちに、外にいた。
 

 一司は、またシステムにアクセス。
「さて、5人、何処かな? ここは中級のはずなんだが、なぜか20階を超えているな。それでなんで、階段を下るのよ。興味が勝ったのか。はぁ~」
 ぼやきながら、2匹を抱えて21階へとゲートを開く。

 ダンジョン21階。
「お疲れです。役所からの依頼できました。神崎です」
「「「「「うわぁ」」」」」
 おっとファイヤーボールが飛んできた。
 魔法に干渉してつぶす。
「あぶな、あんたたち『ダンジョン探検隊』の5人ですかね」

 正気に戻ったのか、謝って来た。
「ああっ。すいません。つい撃っちゃいました」
「大丈夫ですから。気にしないでください。それで、あなたたちが帰ってこないから、救助要請が来まして。迎えに来ました」

「すいません、昨夜寝ているときに揺れが来て…… ダンジョンの再構成が起こったんですよね」
「そうですね。このダンジョンも30階クラスになっていますね」
「やっぱり。上級になっていたんだ」
「分かったなら、帰ろう」
「俺たちはやめようと言ったんですが、こいつが奥が見たいと言って、降りてきちゃって」
 なんだか、仲間内でわやわや言い出した。

「あー。今回どんなモンスターが増えたのかは、まだ不明ですけれど、ダンジョンの再構成が起こるたびに強力なモンスターが出始めます。下手して初見殺しなんかが出てくると全滅ですよ」
 一応、役場の看板があるので、注意をしておく。
「ほらみろ」
「でも興味あるだろ」

 とわいわい言っていると、足音と「ぶもおー」という声が聞こえはじめる。
「皆さん。ミノタウロスが来たようなので、見たら帰りましょうね。ミノちゃんです。どうぞ」
 やってくる方向へと、肩幅くらいに広げた両手を向けて紹介する。
「「「「「はい?」」」」」

 その瞬間。
 曲がり角から、ひょっこり姿を現すミノタウロス。
 身長は2mちょっと位だが、筋肉隆々。
 どこから持ってきたのか、ごっつい斧を持っている。

「みなさん、ミノちゃんはこんな感じです。よっと、動きもなかなか素早いですね。ボーとしていると、危ないですよ。さてもういいですかね」
 その瞬間、ミノタウロスの首が、斧を振り上げた腕ごと切り飛ばされた。

「もういいですね。帰りましょう。みんなで手を繋いで…… どん」
 呆然として固まっている要救助者たち。
 ゲートを繋ぎ、押し込む。
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